メルマガ♯がんばろう、日本!         №222(17.4.2)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□制度の外からの問題提起を、新しい〝共有地〟の糸口として受け止める

 民主主義の底力を鍛えよう

~「乱気流に突入する機内の泥酔客」が問う民主主義のバージョンアップ

 ●緊迫する北東アジア情勢  問われるリアリズム 

 乱気流のなかでパニックに陥らないために

 

 ●制度の外側からの問題提起を受け止め、ともに新しい共有地をつくる

 ●「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなで行け」

  社会関係資本の集積とは―総会報告にかえて

□「囲む会」のご案内 

  

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制度の外からの問題提起を、新しい〝共有地〟の糸口として受け止める

民主主義の底力を鍛えよう

~「乱気流に突入する機内の泥酔客」が問う民主主義のバージョンアップ

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●緊迫する北東アジア情勢  問われるリアリズム 

 乱気流のなかでパニックに陥らないために

北東アジア情勢が緊迫の度を高めている。1992年の北朝鮮の核開発疑惑に端を発し、米軍の攻撃準備で「戦争前夜」にまで至った94年に匹敵するといってもいいかもしれない。94年危機はカーター元大統領の電撃訪朝と米朝合意、KEDO(北朝鮮への軽水炉提供、日韓が資金提供)という多国間枠組みへと、曲がりなりにも着地したが、今や時代は様変わりしている。

「かつてであればアメリカの意図はある程度わかるんです。もちろん批判されるところもあるでしょう、われわれとは対立するところもあるかもしれない。ただいずれにしても、一定の軸があってそこはぶれない。その一方で『北朝鮮は何をするかわからない』と。こういう方程式が描けたんです。

ところが今は連立方程式になっていて、アメリカもどっちに行くのか分からない、北朝鮮もどっちに行くのかわからない、そういう見方をしなければならないと思っています」(大野参議院議員 「囲む会」15―19面)

 向きや方向の違う大小さまざまな空気の渦が生み出す乱気流のなかを飛行する、そんなイメージだろうか。

 3月6日北朝鮮はミサイル4発を日本海にむけて発射、在日米軍基地を標的とした実験であると明らかにした。さらに東アジア歴訪中のティラーソン米国務長官と中国・王毅外相との会談の際には、弾道ミサイルに搭載できるとされる新型高出力エンジンの地上燃焼実験を行い、「成功」したと発表、22日には再びミサイルを発射(失敗)した。

 一連の行動は米新政権に対する挑発と見られるが、北朝鮮に対する脅威認識は新たな段階に入らざるをえない。ひとつは先代や先々代と異なり、三代目は衝動的行動が目に付くこと。また2000年代の核・ミサイル開発は瀬戸際外交の交渉カードという面が強かったが、今や武器としての精度を高めるという面が強い。核弾頭搭載の長距離弾道ミサイルが完成すれば、これまでのレベルを超えることになる。

 一方トランプ政権の東アジア政策は不透明だが、日韓中を歴訪したティラーソン国務長官は、北朝鮮政策について「オバマ政権の『戦略的忍耐』の時期は終わった」「あらゆる選択肢を検討」と、先制攻撃の可能性を排除していない。トランプ政権は未だ人事も整っておらず、政権の体をなしているとはいえない状態で、「北朝鮮」「IS」を優先順位としている(大野参院議員「囲む会」参照)。

 政権の目玉としていたオバマケア代替策が共和党の反対で議決できないなど、内政で躓くトランプ政権にとって、議会や司法の関与が相対的に少ない外交・安全保障は、「成果」を見せるチャンスと映るかもしれない。その意思決定に関わるであろう政権メンバーを想起すると、こちらも「危うい」といわざるをえない。統合参謀本部議長と国家情報長官を国家安全保障会議の常任メンバーから外し、大量の偽ニュースを流したネットメディアの元会長がアドバイザー役と、外交や安全保障に不可欠な冷徹なリアリズムの欠如を懸念せざるをえない。

 米朝間の緊張の高まりについて、中国の王毅外相は記者会見で「両国は互いに加速しながら接近する2台の列車のようだ」と述べ、「問題は双方が本当に正面衝突する用意があるかだ。われわれが今優先するのは、赤信号を出して両方の列車にブレーキをかけることだ」と危機感をあらわにするとともに、中国の役割を「転路手」と規定した。ティラーソン米国務長官との会談では、米中の連携で合意したと伝えられている。貿易摩擦という火種を抱えつつ、米中間で一定のディールはできるという関係はできつつあるのかもしれない。

 国連決議違反を繰り返す北朝鮮は、中国にとっても今や「お荷物」になりつつあるだろう。中国の関心事は北朝鮮の政権の存続ではなく、有事の際に予想される難民問題と朝鮮半島における緩衝帯の確保といってもいいだろう。

 

 朴大統領の弾劾が成立した韓国では、大統領選挙が行われる。新大統領が選出されるまで、韓国は当事者能力を十全には発揮できないことにならざるをえない。また選挙中は北朝鮮政策も含めて保守・革新の対立が激しくなるだろう。それが新政権にマイナスの影響を及ぼすことはないだろうか。

 韓国の選挙では、北朝鮮が挑発し保守派がそれに乗じる、いわゆる「北風」といわれる現象がたびたび繰り返された。今回の大統領選挙では革新系の野党候補が優勢と伝えられ、対北宥和政策やTHAAD配備見直しなどが取り沙汰されるが、現実的に考えれば取り得る選択肢は限られている。法案を通すうえでも保守派との妥協は不可欠だ。勝利が確実視されているからこそ、野党候補には、選挙戦の最中から対立と分断を乗りこえる現実的な政策対話が求められるだろう。それは、韓国民主主義の成熟のさらなる一歩でもある。

 現実的な対応が求められるのは、日本も同様だ。北朝鮮に対しては、軍事攻撃も含む選択肢も排除できない。だがそれは、外交・安全保障の選択肢を幅広く確保するという意味においてであり、そこではこれまで以上に冷徹なリアリズムが不可欠となる。

 当たり前だが、軍事的措置の発動自体については、よほど慎重でなければならない。核施設への空爆は、施設が地下に建設されている可能性が高い以上至難であり、効果は限られている。また、北朝鮮の反撃はソウルや日本に向けられ、そのコストはあまりに高い。中国との関係調整も簡単なことではない。

 94年危機の際には、韓国の金泳三大統領がクリントン大統領に対して「何百万人もの死者が出るかもしれない」と説得したといわれている。また劇的な形で米朝交渉に持ち込んだ北朝鮮のトップは金日成だった。こうした役者がもはや存在せず、舞台装置も大きく様変わりした今日、われわれが発揮すべき当事者能力とは何か、についてリアルに検討し準備すべきだろう。

 関係国である日本、韓国、中国、アメリカ、(ロシア)の北朝鮮に対する脅威認識には、一致する部分もあれば異なる部分、ずれる部分もあるのは当然で、それを調整し、すり合わせるのが外交である。

 その調整のメカニズム、枠組み、方程式といったものが、大きく様変わりしている。かつての六者協議での日米韓の連携及び中国との関係は、アメリカの枠組みのなかで調整していればよかった。しかし今や枠組みそのものが「予測不能」なのだ。

 またアメリカの枠組みが所与のものなら、それを前提に「許せない」とか「叩け」とか「崩壊する」と言っていればいいが、その前提が予測不能である今は、何が脅威なのか、何がリスクなのか、優先順位はどうなのかなどを自分の頭で考えなければならない。それがあってはじめて、自前でどこまで準備できるのか、他国と調整が必要なことは何なのかなどが検討できる。

 いずれにせよ、関係する多国間の協議―連携が不可欠であり、〝当事者〟こそがその枠組みを準備しなければならない。中国は〝仲裁者〟として名乗りを上げている。日本、韓国はどうか。当事者としてもっとも連携が求められているときに、日本は未だに駐韓日本国大使を帰任させていない。

 北東アジアは多国間の枠組みが存在しない数少ない地域だ。成功しなかったとはいえ、北朝鮮危機はKEDO(94)、六者協議(03)という多国間の枠組みの試みにつながってきた。〝当事者〟がこうした構想とリアリズムを持つことがなければ、「自分のことしか考えないアメリカ」と「台頭する中国の脅威」の狭間で右往左往することになる。

 アメリカ的秩序に寄りかかったままでは、乱気流のなかでは思考停止に陥るか、パニックになって自分を見失う。異なる多様な立場・利害・感情etcを冷徹に判断するリアリズムは、日本社会にこそ問われている。

●制度の外側からの問題提起を受け止め、ともに新しい共有地をつくる

  

 Brexit(英国民投票)、トランプ旋風はどこまで吹き荒れるのか。フランス大統領選挙、ドイツ総選挙など重要な選挙を控えるヨーロッパで、その試金石となったのが3月15日のオランダ総選挙だった。反イスラム、反EUをかかげる極右・自由党が第一党に躍進すると見られていたが、結果は現首相率いる中道右派の自由民主党が第一党となった。自由党は議席を大幅に伸ばすも第二党にとどまり、連立交渉は自由党抜きで進むことになる。ルッテ首相は「オランダが“誤ったポピュリズム”を止めた」と述べたが、問題の構造は依然として続いている。

 オランダ政治は戦後、自由民主党とキリスト教民主勢力、中道左派・労働党の三大政党が「親EU・民主主義」の枠を作ってきた。1998年の総選挙では、定数150のうち三大政党の合計は112議席にのぼった。それが徐々に減り、今回は計61と過半数にも届かない。極右の勝利を回避したとはいえ、米英両国と同様エスタブリッシュメントへの反乱が起きているのは明らかだ。

 フランス大統領選挙では、極右候補がはじめて決選投票に進むと見られているとともに、既存政党の候補が決選投票に残らないという事態が予想されている。今や既存の制度の内側にではなく、外側に大きく広がっている切実な問題提起を、いかにして民主政治の土俵のうえにのせていくか、そのための新たな共有地、公共空間をつくりだすことができるかが問われている。

 ポピュリズムは単なる大衆迎合主義ではないし、必ずしも排外主義に直結するわけでもない。既存の民主主義制度の外側にいる(と感じざるをえない)人々、「自ら行動を起こすことで政策に影響を及ぼせるという希望」を失い、あるいは「自分たちは忘れ去られた」と感じている人々を、「内側の一員」「当事者」として包摂、再統合することができる民主主義のバージョンアップこそが問われている。

 「ポピュリズムは、人々の参加と包摂を促進することでデモクラシーの実現に寄与するばかりか、すでに実現したデモクラシーをさらに発展させること、すなわち『デモクラシーを民主化する』うえでも、重要な意義を持つというのである。

 しかし他方、ポピュリズムはデモクラシーの発展を阻害する面も持つ。(「人民の意思」の名の下に/引用者)権限の集中を図ることで、制度や手続きを軽視し、少数派に抑圧的に作用する可能性がある」(水島治郎「ポピュリズムとは何か」中公新書)

 「デモクラシーという品のよいパーティーに出現した、ポピュリズムという泥酔客。パーティー客の多くは、この泥酔客を歓迎しないだろう。ましてや手を取って、ディナーへと導こうとはしないだろう。しかしポピュリズムの出現を通じて、現代のデモクラシーというパーティーは、その抱える本質的な矛盾をあらわにしたとはいえないだろうか。そして困ったような表情を浮かべつつも、内心では泥酔客の重大な指摘に密かにうなずいている客は、実は多いのではないか。

 シャンタル・ムフが指摘するように、現代デモクラシーの抱える問題に真摯に向きあおうとしないのであれば、不満は持続し、『より暴力的な表現方法をとる可能性』さえある。泥酔客を門の外へ締め出したとしても、今度はむりやり窓を割って入ってくるのであれば、パーティーはそれこそ台無しになるだろう。

 この厄介な珍客をどう遇すべきか。まさに今、デモクラシーの真価が問われているのである」(水島 同前)

 「泥酔客」を迎え入れる場は、「品のよいディナーパティー」ではない。主権者としての役割と責任を分かち合い、この社会をよりよいものとして次世代に手渡す、そのための新たな「共有地」(コモンズ)をともにつくりだす、その公共空間・言論空間へ招き入れることだ。

 「これは(社会の)分断状況がこれ以上進まないように、自分でできることをするということでもあります。分断というのは、お互いがお互いを理解できなくなるときに生まれるのだろうと思います。分断が今以上に進んで、それこそトランプさんのような人が出てこないように、そのために自分なりにできること、というイメージなんですが。

 同時にこれは主権者教育だとも思っているんです。人間、どうしたって見える範囲の人に影響されるわけですが、自分に見えている範囲以外にも世界があって、そこではそういう見え方もあるんだと、多角的に見る目を養う。一人ひとりが多角的に見る目を持つことが、民主主義の成熟には重要なんだろうと思うんです。お互い自分の側からだけ一方的に言っていると、お互いに耳を傾けなくなってしまうので、『目線を合わせる』ということをなんとかやっていきたいということで、二足のわらじを履いているわけです」(湯浅誠氏 インタビュー 3―5面)

 民主主義という共有地は「あなたも含めたみんなのもの」だからこそ、酔っ払って文句や不満をぶつけるだけではなく、ともに耕す役割と責任を分かち合おうではないかと。その持続活動のなかから、民主主義を不断にバージョンアップしていく社会関係資本を集積していくことこそ、主権者運動にほかならない。

●「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなで行け」

  社会関係資本の集積とは―総会報告にかえて 

 第八回大会第四回総会(3月20日)では、民主主義のバージョンアップを支える社会関係資本の集積をめぐって、報告と討議が行われた。社会関係資本とは人々のつながり、ネットワークのなかで集積される互酬性と信頼性の関係の集積を指す。そうした関係性をつくりだし、集積する公共空間、言論空間をどうつくりだし、持続的に維持、発展させ、またその障害をどう乗り越えるか。

 ここで求められるのは、開かれた社会性だろう。

 「他の市民を平等な者として尊重し、扱うことは、他の市民に対して理由を挙げて正当化しうる仕方で主張し、行為することを求める。自らにとって合理的な判断や行為も、他の市民の立場にたった場合には受け入れがたい場合がある。他の市民もまた受容し、共有しうる理由にもとづいているときに、その主張や行為は同時に理にかなっていると見ることができる」(齋藤純一「不平等を考える」ちくま新書)

 「地域や社会をこうしたい」という思いがなければ、議論をしようという意欲も湧いてこない。その思いは、誰かの「強いリーダーシップ」によってではなく、ふつうの人々のフォロワーシップの転換・集積によってこそ実現される―市長や議員が代わっても変わらない地域の方向性は、市民によってこそ正当化される―からこそ、始まりは私的な思いからであっても、それは社会的に共有される質のものへと深化してゆく。

 そして社会的に共有されるからこそ、意見の違いはもとより、「意見を言わない」、「議論しようとしない」、「批判ばっかり」などの、いかんともしがたい人々にも、それぞれの役割と参加の道すじを見出そうとすることを「あきらめない」持続性が鍛えられる。「早く行きたければ一人で行け、遠くに行きたければみんなで行け」というアフリカのことわざは、民主主義のための社会関係資本の集積には「効率のよい近道」はないことを教えている。

 「このような理由の検討は、ふだんの暮らしからかけ離れたものではなく、市民は、理由の検討に日々携わっている。情報交換・意見交換のネットワークである公共圏は、そのような理由の検討が行われる公共的な推論の場でもある」(齋藤純一 前出)

 こうした公共空間、言論空間を、まさに日々の暮らしの現場で―議会のなかで、会派のなかで、地域のなかで、市民同士のなかで、そして友人や家族のなかでも―不断につくりだしていくことになる。その多様な経験や試行錯誤の教訓が交換される場もできる。

 こうした場では、今ここにいる人々の立場や利害、感情からだけではなく、過去・現在・未来にわたる観点から「今ここにはいない」人々、あるいは制度の外にいる人々にも「席は設けてある」という言論空間をつくりだす努力が求められる。

 「それは、時間的・空間的に境界をもたない。ある制度が妥当なものであるかどうかの検討は、他国の政治文化に蓄積された理由を参照しても行われるし、ある意思決定を正当化する理由の検討は、それによって影響を被る将来の人々にとって受容可能であるかどうかという観点からも行われる。そして、憲法を変えるような重大な意思決定については、それを成果として遺した過去の人々の観点から見て十分な理由をそなえているかどうかも問われる。

 個々の法や政策をめぐる正当化理由の検討も、時間・空間的にひらかれた公共的な推論の一環として行われており、その意味で、どのような理由を受け入れ、どのような理由を退けるかは、何を公共の精査に耐えたものとして後世にのこしていくかにかかわっている」(齋藤純一 前出)

 民主主義は単なる多数決ではない。意見の違いや利害の対立があるからこそ、そこに政治―議論と合意形成のプロセス―が必要になる。それゆえに「民主主義は単なる政治のやり方ではない。…すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心(文部省・西田亮介『民主主義』幻冬舎新書)」だからこそ、「他の市民を平等な者として尊重し、扱うことは、他の市民に対して理由を挙げて正当化しうる仕方で主張し、行為することを求める」(齋藤純一 前出)のであり、議論のプロセスや合意の形成、あるいは合意ができないことの確認も、「何を公共の精査に耐えたものとして後世にのこしていくか」にかかわる。

 こうした場づくりは、ふだんの暮らしとかけ離れたものではない。

 「『安全』は科学で、『安心』は感情の問題だと単純に分けてしまうことには反対です。安全は国際規格でも定義されているように『受け入れられないようなリスクがないこと』とすると分かりやすいと思います。リスクを見積もり、どの程度なら受け入れられるかを決め、どう安全を確保するのかを示す。こうした過程を日常的に説明する地道な作業の繰り返しが信頼、つまり安心にもつながります。~中略~BSEをめぐり専門家が信頼を失った英国は、意思決定に消費者や住民が参加する制度を充実させて、社会が大きく変わりました。専門家は、数ある関係者の一部に過ぎません」(岸本充生・東京大学特任教授 朝日3/17)

 「(対話の場で)参加者が理解したのは、それぞれが考えるリスクが違うということです。~中略~自分だけでなく、多様なリスクを知り、互いの立場を考える。いろんな立場の人々が、それぞれが安心できるようなパイプをたくさんつくっていくことから、社会に安心が醸成されると思います」(吉田省子・北海道大学客員教授 同前)

 自治の現場、暮らしの現場から、こうした公共空間をつくりだし、維持し発展させ、そこで培われる互酬性と信頼性の関係性、政治的有用感を集積していこう。

 乱気流に突入しつつある機内でパニックに陥らないリアリズム、泥酔客の出現を新しい〝共有地〟への糸口に転じる民主主義の底力を、自治の現場、暮らしの現場から着実に鍛えていこう。

(「日本再生」455号 4/1 一面より) 

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第174回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「孤立と分断に抗して~『目線を合わせる』ということ」

 4月11日(火) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 湯浅誠・社会活動家・法政大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第175回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「民主主義のバージョンアップとフォロワーシップの転換~自治の視点から考える」

 4月16日(日) 午後4時より

 ゲストスピーカー 廣瀬克哉・法政大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆シンポジウム 講演とディスカッション

 「立憲民主主義のバージョンアップとフォロワーシップの転換」(仮)

 6月18日(日)12時30分から

 TKP市ヶ谷カンファレンスセンター 7階ホールA

 吉田徹・北海道大学教授 小川淳也・衆議院議員 ほか

 参加費 2000円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         №221(17.2.28)

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Index 

□乱気流を突き抜けて民主主義をバージョンアップするために、

小さくても無数の行動を持続し、広めよう

 ●曲がり角を迎える民主主義 

  21世紀型民主主義へのバージョンアップか、民主主義の脱定着か

 ●トランプさん、ありがとう

 「警告」に応えて行動し、民主主義のバージョンアップのための社会関係資本を積み上げよう

□「囲む会」のご案内 

  3.11を忘れない

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乱気流を突き抜けて民主主義をバージョンアップするために、

小さくても無数の行動を持続し、広めよう

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【曲がり角を迎える民主主義 

 21世紀型民主主義へのバージョンアップか、民主主義の脱定着か】

 民主主義が大きな曲がり角を迎えている。2016年は第二次大戦以降でもっとも、民主主義の限界と欠点が明白になった年といえるだろう。民主主義は人権の尊重や社会的連帯のためのツールである一方、憎悪と対立を増殖するツールともなりうることを、私たちは目の当たりにした。20世紀、二度の世界大戦を通じてファシズムと全体主義に打ち勝った自由民主主義を、21世紀のそれへとバージョンアップできるのか。その歴史的挑戦の只中に、私たちはいる。

 とくに3月15日投開票のオランダ総選挙、4月から5月のフランス大統領選挙、6月のフランス国民議会選挙、9月のドイツ連邦議会選挙は、こうした攻防の焦点となる。

 オランダでは、移民受け入れ反対や反EUを掲げる右翼・自由党(PVV)が首位の勢いを保つ。比例代表制の下、今回は31の党が出ており、PVVは150議席中30議席を得て第一党となると予測されている。しかし過半数を得る政党はないため連立が不可欠となるが、PVVと連立を組む政党はないだろうと見られている。

 フランス大統領選挙は今のところ、一回目の投票でどの候補も過半数を得られず、決戦投票が予想されている。極右・国民戦線のルペン候補は、前回(2012年)は決選投票に進めなかったが、今回は決選投票に残ると見込まれており、決選投票での当選の可能性は高くはないが、完全に排除することもできないと見られている。

 ドイツでは、前EU議会議長を首相候補に擁する社会民主党の支持率が急伸、メルケル首相率いる与党連合と支持率を競っている。移民受け入れに反対する「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持率は10%程度、依然として議席獲得ラインの5%を上回っているが、今年に入ってからは低下傾向にある。

 トランプ大統領のアメリカでは、大統領令の乱発と司法による対抗や地方政府のサンクチュアリ宣言、あるいは政権スタッフの更迭、メディアとの対立、タウンミーティングでの議論など、立憲民主主義を機能させるとはどういうことか、その「生きた教科書」のような事態が展開されている。「人々の感情の烈風を受けた政治家の人格に、政治が過度に左右されないための建国者たちの工夫」(岡田憲治 日経ビジネスオンライン11/15)の数々が、はたしてどこまで機能するかが試されている。

 かつてチャーチルは、「民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けば」と述べた。だが皮肉なことに、冷戦の終焉によって民主主義が「唯一のゲーム」となったにもかかわらず、むしろ民主主義の正統性は揺らぎ始めているように見える。

 「過去三〇年を通じ、北米と西ヨーロッパの民主主義では、議会や裁判所といった政治制度に対する信頼が大きく低下した。同様の傾向は投票率にも現れている。政党への帰属意識は弱まり、党員数が減少する中、市民の既存政党への支持も低下した。代わって有権者はシングル・イシューの運動を支持し、ポピュリスト的な主張をする候補者に投票し、自らを現状への反対派と位置づける『反体制』政党への支持を強めている。世界で最も経済的に発展し政治的に安定した地域においてさえ、民主主義は修復が必要な状態にあるように見受けられる」(「民主主義の脱定着へ向けた危険」ロベルト・ステファン・フォア、ヤシャ・モンク 世界2月号)

 自国において民主主義がうまく機能していない、あるいは政府がきちんと仕事をしていないと不満を感じても、選挙や抗議行動を通じてそれを変えることができると人々が考えているなら、体制としての民主主義は定着しているといえる。

 だが、1995から2014年の世界価値観調査のデータを基にしたフォアとモンクの分析は、次のように警鐘を鳴らす。

 「筆者らが分析から得た知見は憂慮すべきものである。民主主義が深く定着しているとされる北米や西ヨーロッパ諸国の多数の市民は、自国の政治的リーダーへの批判的な姿勢をただ単に強めたわけではない。より正確に言えば、彼らは政治体制としての民主主義の価値を疑い、自ら行動を起こすことで政策に影響を及ぼせるという希望を失い、民主主義に代わる政治体制としての権威主義の支持に前向きになっている。以前と比較し、民主主義の正統性の危機はより多くの指標に亘って現れているのである」(フォア&モンク 前出)

 ヨーロッパでは「既成政党に対する不信」、「グローバル化による格差拡大」、「イスラム移民に対する拒否感」が、こうした動きの要因として挙げられるため、日本からは距離があるように見えるかもしれないが、必ずしもそうとはいえない。「ポピュリズム」(中公新書)の著者、水島治郎千葉大学教授は、「ポピュリズムというテーマは学生も関心が高い」と、次のように述べている。

 「質問や講義後のコメントを通じて、学生の関心が強いのが伝わりました。~略~ポピュリズムに関心があるといっても、少なくとも日本では、学生が排外主義にシンパシーを感じているということではありません。若者たちは既成政治への違和感を強く持っていて、ポピュリズムの持つ『既存の権威への挑戦』『エリートに対する逆転劇』といった要素に共鳴している部分もある、他方で危うさも感じている、いずれにせよ関心を寄せている、ということだと思います」

(http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/101818.html)

 ポピュリズムは単なる大衆迎合主義ではないし、必ずしも排外主義に直結するわけではない。既存の民主主義制度の外側にいる(と感じざるをえない)人々、「自ら行動を起こすことで政策に影響を及ぼせるという希望を失い」、あるいは「自分たちは忘れ去られた」と感じている人々を、「内側の一員」「当事者」として包摂、再統合することができる民主主義のバージョンアップこそが問われている。

「水島 二〇世紀型の政治の在り方が、二十一世紀になってかなり崩れているにも関わらず、それを見る眼鏡は過去のままではないか、という気がしています。政治社会的な構造として言われてきたのは、政党は基盤となる利益団体や支持団体を持ち、支持団体の下に人々を掌握する。その仕組みの中で上がってくる声を取りまとめ、政策を統合し、結果、政党はデモクラシーの中心で力を発揮できると。政治はこれまで、そのような構造として、捉えられていたと思います。~略~

 しかし、かつてのように、誰もが労働組合、農業団体、中小企業団体、専門職団体、さらには地元の自治会といったものに所属する時代ではなくなっていますよね。二〇世紀は既存の団体の力が強かった時代です。しかもそうした既成団体は、政党と繋がることで利益を擁護してきた。団体は政党を支持し、政党は団体に利益をもたらす。保守政党、左派政党を問わず、そのようにして安定的に成り立ってきたのです。

 ところが一九九〇年代以降、グローバリゼーションの波の中で、その仕組みが崩れていく。今ではグローバリゼーションに対応することが、右派も左派も、政治エリートの至上命題になっているのです。そういう流れの中で、足元の社会と政党がかけ離れてしまう。一方で既成の団体も足腰が相当弱っていて、人々のアイデンティティを組(ママ)み取る力がない。

 ~略~切り捨てられたサイレント・マジョリティは、ツイッター等で直接ポピュリストリーダーへ繋がります」(「民主主義(デモクラシー)の曲がり角で、今」 対談・宇野重規・水島治郎 週間読書人ウェブ2/10 http://dokushojin.com/article.html?i=829)

 

 これまでの既存の政治構造では「外側」「周縁」化され、政治化されてこなかった人々の声や問題を、どのように社会として取り上げ、政治化し、新しい合意を形成していくか。これは狭義の政治には収まりきらない、いわば民主主義の社会的な基盤、社会関係資本をつくり出していく営み、運動と一体のものだ。

 「……人間生活の政治化ということだと思います。『政治化』とは、イデオロギーということではなく、地域に根差した人たちがどうやったら生きていけるか、それを調整し組み立てるということです。~そうした本来のポリティクスないしは政治的経済によって、グローバル化に対抗する。アメリカで今回それを担ったのがサンダースの支持者たちでした。~(『アメリカ第一』のトランプのポリティクスに対し、『この地域の我われ住民』という/引用者)サンダースの訴求力が弱かったとすれば、それは、結局『敵』をつくりだして自らの立ち位置を固める、そうした言説で支持者をまとめるほうが勝ちを占めたということでしょう」(西谷修「アメリカのない世界」 世界1月号)

 人々の感情を煽ることが容易い「ポスト真実」や「デマクラシー」と言われる時代の乱気流のなかで、民主主義のバージョンアップのための社会関係資本の集積、それを可視化する「新しい現実」を、暮らしや自治の現場にどれだけつくりだすことができるかが問われている。

【トランプさん、ありがとう

 「警告」に応えて行動し、民主主義のバージョンアップのための社会関係資本を積み上げよう】

 「民主主義は一晩で滅びるわけではなく、脱定着へ向けて動き始めた民主主義が必ず崩壊するわけでもない。~多くの市民が熱心に民主主義を支持し、反体制政党が周辺的な存在ないしは皆無であり、主要な政党が政治ゲームのルールを重んじる世界である時、民主主義が破綻する可能性は限りなく低い。しかしながら、我々が住んでいる世界がこうした世界であるのかはもはや定かではない」(フォア&モンク 前出)

 この数年を後から振り返ったとき、「あれは私たちへの『警告』だった」と言えるだろうか。

 「私は、怒りを感じる一方、とてもフシギな感覚に陥っている。トランプ大統領という新世界の『化け物』は、空から降ってきたものでも、戦争や暴力によって生まれたものでもない。~略~

 トランプ大統領によって、私たちは権力が暴走すること、政府が嘘をつくこと、自由主義諸国のリーダーといえども常に疑いの目でみて、時には彼らを強く批判して、私たちの手で止めないといけないことを、逆説的な意味で学んだ。

 こうした考えは、なんとなく日本では『サヨクっぽく』聞こえる。反対ばかりしている変わった人の考えにみえる。

 しかしながら、トランプ大統領という思わぬリーダーの登場によって、左翼も右翼も関係なく、こうした『批判的なスタンス』は、私たちが近代社会や民主主義の社会を生きる『市民』として、大前提として持っておくものだ、ということを改めて知った。~略~

 トランプ氏は自身のことを、これまでのワシントンの政治家と違い、『口先ではなく、行動する大統領になる』とたびたび口にしている。私たちもactionあるのみだ」(竹下隆一郎 ハフィントンポスト日本版編集長 

http://www.huffingtonpost.jp/ryan-takeshita/what-i-think-about-presidenttrump_b_14522924.html)

 時代が大きく転換し、それまでの秩序や体制が液状化するなかで、ある人々は思考停止に陥るが、ある人々は「警告」に耳を傾け行動し始める。この分岐は、「エリートと庶民」「リーダーとフォロワー」という線に沿って走ってはいない。それはわれわれ庶民、フォロワーのなかの主体分解だ。

 「ポスト真実」や「デマクラシー」と言われる時代の乱気流のなか、「風頼み」の凧やグライダーの出番はない。社会関係資本の集積とつながらない「政治」の出番はない。持続可能性と結びつかない経済活動、経営には乱気流を抜ける展望はない。

 混迷を突き抜けた先、破局の先に「新しい現実」が見えている者は、この乱気流を突き抜ける準備を整えつつある。3.11以降の「新しい現実」は、暮らしと自治の現場に着実に集積されている。

 そして危機の時代には、多数の「普通の」人々のなかからも、「警告」に応えて行動する人々が生まれてくる。

 第二次大戦後に民主主義が強く支持されたのは、その理念によってよりも、豊かな中間層を作り出したことによってだというのは、その通りだろう。同時に、その豊かな中間層が支持した民主主義は、日本では消費者民主主義、お任せ民主主義というべきものだった。(トランプ氏の選挙スローガン〝MAKE AMERICA GREAT AGAIN〟で想起されるAMERICAがGREATだった時代は、人種分離が合法とされていた時代でもある。その「豊かさ」はどういう民主主義とセットなのだろう。)

 今や、その中間層はやせ細り(相対的貧困率は16%でOECD30カ国中四番目に高い)、「自ら行動を起こすことで政策に影響を及ぼせる」という希望を失うどころか、その概念すらはじめから奪われている人々、社会的な自尊感情や政治的有効性感覚を持てない人々を大量に生み出している。

 ここの社会関係資本を豊かにすることを伴わずして、民主主義を鍛えることも、バージョンアップすることもできないだろう。私たちのなかでのフォロワーシップが、勝負の鍵を握っている。その主戦場は、暮らしと自治の現場にほかならない。

 「昨年の参院選では、はじめての18歳選挙権ということもあって、主権者教育ということがさかんに言われましたが、多く場合やっているのは投票者教育ですよね。それはどうなの、と思います。投票というのは、いわば最後の行為です。それ以前に、自ら主体になる経験値を貯める必要があると思います。

 自分が毎日通う学校のことや、住んでいる地域のことを考えたこともない子どもが、マニフェストを勉強して国政のことを語ったところで、どんな意味があるのか。勉強することに意味がないとは言いませんが、自分たちの学校や地域のことについて、みんなで苦労して合意形成してきた経験があれば、市政だろうと国政だろうと、もっと言えば国際政治だろうと、自分の価値観でしっかり判断できるだろうと思います」(熊谷・千葉市長 5―7面インタビュー)

 消費者民主主義からの主体分解が、「消費者として文句を言う」ところから始まることは避けられない。暮らしや地域自治の現場では、企業や組織など、タテの価値観で仕切られた集団のなかではほとんど出会わない、数々の小さな摩擦や衝突に出くわす。その摩擦や衝突を繰り返すなかで、我を通す=「消費者として文句を言う」だけなら、持続性は生まれない。

 はじめは「耐える」だけだとしても、関係性を持続するなかから他者を意識する感性が生まれるかもしれない。その小さな違いは、タテの価値観では見えなかった(存在しているにもかかわらず、「ない」ことにされていた)社会の関係性のなかでの、ちょっとした「ありがとう」かもしれない。

 世間の大半の問題は、賛成・反対や単純な多数決では決着がつかない。多様で複雑な利害や意見の違いをぶつけ合い、「まぁそれなら仕方ないか」といえるところまで議論を重ね、折り合いをつけることによって民主主義の正統性は育まれる。「消費者として文句を言う」ことから始まったとしても、「まぁそれなら仕方ないか」というところまでのプロセスに参加し続けることで、政治的有効性感覚が集積される。

 その意味で、政治は百円ショップで気に入ったものを買うことよりも、日々妥協と取引を重ね、相手に働きかけをしながら、折り合いを付けていく結婚生活に近い。(「日本再生」四五一号 吉田徹・北海道大学教授インタビュー参照)

 その結婚生活にも、新しい可能性が見えているのかもしれない。『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマ(ラブコメ)が評判になった。「契約」で同居をはじめた男女が、結婚して「共同経営責任者」という関係を築くというストーリー。

 「一つ確かなことは、この二人には、出発点に素敵な仕掛けがあったということだ。『契約』関係という仕掛けだ。対等な契約当事者として、二人は互いに尊重し合い、『合意』を目指して丁寧に話し合うことを重ねてきた。対等であることが、、参加を強要せずして真摯な話し合いを可能にし、紛争の解決を導くのだ。~略~二人の小さな政治共同体が、希望のありかを教える。家事に象徴される共同性の責務は、たえざる分担の見直しを迫る。だからこそ、決定に参加する地位が対等に当事者に保障されていなければならないのだ」(「ラブコメで語る男女共同参画」糠塚康江 世界3月号)。

 民主主義のバージョンアップを可能にする社会関係資本を、暮らしと自治のあらゆる現場から集積しよう。そのための小さくとも無数の行動を波を起こそう。何度でも、あきらめず。

(「日本再生」454号 3/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第173回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「〝トランプのアメリカ〟と、どう向き合うか~先が見通せない時代の指針を考える」

 3月6日(月) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 大野元裕・参議院議員

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第174回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「孤立と分断に抗して~『目線を合わせる』ということ」

 4月11日(火) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 湯浅誠・社会活動家・法政大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第175回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「民主主義のバージョンアップとフォロワーシップの転換~自治の視点から考える」

 4月16日(日) 午後4時より

 ゲストスピーカー 廣瀬克哉・法政大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

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 東京で語り継ぐ東日本大震災

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7回目の3.11を迎えます。5年目の昨年と比べて、メディアで知り上げられる機会も、

ずいぶん減っているように感じますが、まちづくりをはじめ復興は、これからが正念場。

2013年9月、東北の復興を飲食業として支えるべく東京に「かき小屋」をオープンした飛梅では、

今年も「東京で語り継ぐ東日本大震災」の集まりを開催します。

飛梅に食材を提供している漁師さん、蔵元さん、水産加工業者さんたちの話を聞き、

おいしい料理とお酒を味わいながら、「これから、わたしたちにできることはなんだろう」

と考えてみませんか。

東京で語り継ぐ東日本大震災

3月10日(金) 1830から2030

かき小屋 飛梅 神田西口店

会費 6000円(料理7品 ドリンク飲み放題)

売上の一部を「あしなが育英会」に寄付。

申し込み・問い合わせ 03-3527-1663

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 3.11を忘れない 福島から未来へ

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(主催 FoE Japan のよびかけより)

東京電力福島第一原発事故から6年。帰還促進政策の中で、現行の災害救助法に基づく住宅提供の打ち切りが迫り、原発事故被害者は精神的にも経済的にも追いつめられた状況に置かれています。2016年4月から小売り電力の全面自由化が始まり、私たちは再生可能エネルギーの電力を選べるようになりましたが、国は託送料金への上乗せという形で国民全体から廃炉費用を回収しようとしています。
しかし、希望もあります。昨年、福島の高校生達がドイツに招かれ、持続可能な未来にむけてドイツやベラルーシの若者と交流しました。彼らは新たな期待を持って、未来に向かって動き出しています。ベトナムは原発計画を中止しました。世界が持続可能な社会に向けて動き出しています。
原発事故被害の実相とエネルギー政策の未来をみつめます。
ぜひお誘いあわせの上、お越しください。

http://www.foejapan.org/

3.11を忘れない 福島から未来へ

3月10日(金) 1300から1600

文京区民センター 2A

第一部:原発事故の被害の実相
・基調講演:つながり合う被害者と福島の今…武藤類子さん/ひだんれん共同代表
・事故後6年…各地で迫られる選択

 帰還せざるをえなかった母親からの訴え
 母子避難を支える父親として
・福島の高校生から~ドイツで学んだ福島の姿
・廃炉作業員と福島原発事故の現実…なすびさん/被ばく労働を考えるネットワーク
・保養の現場から…矢野恵理子/福島ぽかぽかプロジェクト

第二部:原発なき未来に向けて
・基調講演:どうなる東電?どうなる私たちのお金?…大島堅一さん
・「原発事故と電力自由化後の日本のあるべきエネルギー政策」…吉田明子 /FoE Japan
コメント:福田健治さん/弁護士、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク代表

資料代 500円

要申し込み http://www.foejapan.org/


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(17.2.19)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

ご案内 イベント「憲法について議論しよう」ほか 

囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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憲法について議論しよう

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「日本再生」でインタビューに登場していただいた、曽我部先生(京都大学)

宍戸先生(東京大学)が登壇されます。

2017年2月20日(月)
 17:00~憲法について議論しよう!対談イベント、質疑応答
 19:00~意見交換会(懇親会)

曽我部真裕 京都大学大学院法学研究科 教授
宍戸常寿  東京大学大学院法学政治学研究科 教授
清水真人  日本経済新聞社 編集委員
別所直哉  ヤフー株式会社 執行役員(政策企画等管掌)

ヤフー株式会社本社 17階コワーキングスペースLODGE
〒102-8282
東京都千代田区紀尾井町1-3
東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー

くわしくは

http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0176iyynwv43.html#detail

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めむろ“就労キャリア教育観光事業”発信イベント

―私たちは働いて生きていく―

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障害者の就労支援と農福連携にとりくむ、北海道・芽室(めむろ)町のイベント

■日時:2017年2月25日(土)12:00~17:15(11:30受付開始)
■会場:ベルサール新宿セントラルパーク 1階 ホール A 
■定員:400名 ■参加費:無料
※当日参加も可能ですが、来場者多数の場合、事前申込みをされた方を優先しますのでご了承下さい。
■主催:芽室町障がい者就労フェア開催実行委員会・
特定非営利法人プロジェクトめむろ ■事務局:芽室町企画財政課

くわしくは

http://project-memuro.com/news/

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東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第173回
「〝トランプのアメリカ〟と、どう向き合うか~先が見通せない時代の指針を考える」

3月6日(月) 午後6時45分から
ゲストスピーカー 大野元裕・参議院議員

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■第八回大会 第四回総会

3月20日(月・祝) 午前10時から午後6時

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

*今年は、立憲民主主義の歴史的な分岐点(新しいステージに進むか、 後退を強いられるか)となるような、重要な内外の選挙が予定されています。 トランプ政権の誕生につづく、フランス大統領選挙、ドイツ議会選挙。国内でも「ミニ統一地方選」といわれるような、各地の選挙が予定されており7月の東京都議選以降は、ブラフも含めて「解散風」が吹くと予想されます。
こうしたなかで浮き足立たず、よりいっそう自治に軸足を置いて フォロワーシップの集積・転換から、事態に向き合っていくための諸問題を 共有したいと思います。
民主主義がファシズムに転じた20世紀の教訓は、 21世紀のフォロワーシップの集積をめぐって決着をつけること、 そこから次世代に引き継ぐべき、立憲民主主義の新たな地平を創りだすべく。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(17.2.11)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□ご案内 イベント「憲法について議論しよう」

 

□囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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憲法について議論しよう

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「日本再生」でインタビューに登場していただいた、曽我部先生(京都大学)

宍戸先生(東京大学)が登壇されます。

2017年2月20日(月)
 17:00~憲法について議論しよう!対談イベント、質疑応答
 19:00~意見交換会(懇親会)

曽我部真裕 京都大学大学院法学研究科 教授
宍戸常寿  東京大学大学院法学政治学研究科 教授
清水真人  日本経済新聞社 編集委員
別所直哉  ヤフー株式会社 執行役員(政策企画等管掌)

ヤフー株式会社本社 17階コワーキングスペースLODGE
〒102-8282
東京都千代田区紀尾井町1-3
東京ガーデンテラス紀尾井町 紀尾井タワー

くわしくは

http://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/0176iyynwv43.html#detail

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東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第171回
「TICAD Ⅵと日本のアフリカ政策」

2月13日(月) 午後6時45分から
ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

◆第172回
「どうなる トランプのアメリカと中国」

2月18日(土) 午後4時から
ゲストスピーカー 朱建榮・東洋学園大学教授

 
■第八回大会 第四回総会

3月20日(月・祝) 午前10時から午後6時

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

*今年は、立憲民主主義の歴史的な分岐点(新しいステージに進むか、
後退を強いられるか)となるような、重要な内外の選挙が予定されています。
トランプ政権の誕生につづく、フランス大統領選挙、ドイツ議会選挙
国内でも「ミニ統一地方選」といわれるような、各地の選挙が予定されており
7月の東京都議選以降は、ブラフも含めて「解散風」が吹くと予想されます。
こうしたなかで浮き足立たず、よりいっそう自治に軸足を置いて
フォロワーシップの集積・転換から、事態に向き合っていくための諸問題を
共有したいと思います。
民主主義がファシズムに転じた20世紀の教訓は、
21世紀のフォロワーシップの集積をめぐって決着をつけること、
そこから次世代に引き継ぐべき、立憲民主主義の新たな地平を創りだすべく。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         №220(17.1.30)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp

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Index 

□問われているのは、われわれなんじゃないか

立憲民主主義のフォロワーシップの集積が試されている

~トランプのアメリカが問うもの

 ●トランプのアメリカが問うもの 中国が自由貿易を擁護し、アメリカが壁を築く

 ●課題の普遍性にどう向き合うか 課題先進国か衰退途上国か

 ●問われているのは、われわれなんじゃないか~質のよい悪口か、情動的な多数の暴走か

 ●立憲民主主義を支えるフォロワーの厚みと多様性 その主戦場は、くらしと自治の現場

□「囲む会」のご案内 

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問われているのは、われわれなんじゃないか

立憲民主主義のフォロワーシップの集積が試されている

~トランプのアメリカが問うもの

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【トランプのアメリカが問うもの 

 中国が自由貿易を擁護し、アメリカが壁を築く】

 トランプ第45代アメリカ大統領は就任直後から、TPPからの離脱、オバマケアの見直し、メキシコ国境の壁建設などの大統領令を連発し、「アメリカ第一」の姿勢を鮮明にしている。普遍的な価値を掲げて国際的な公共財を提供するという「責任ある大国」から、「理念なきアメリカ、自分のことしか考えないアメリカ」(西谷修「アメリカのない世界」 世界1月号)へのハードランディングが始まった。

 皮肉なことに、トランプのアメリカが国境に壁を築き、保護貿易へ舵を切ろうと宣言しているときに、中国の習近平国家主席は初めて出席したダボス会議で、自由貿易や世界経済秩序の最大の支持者としての存在感を見せつけた。政治リスク専門のコンサルティング会社、ユーラシア・グループのイアン・ブレマー社長は「世界の自由貿易のリーダーが中国とは、資本主義はピンチだ」とツイッターに投稿した。

 トランプ政権は温暖化対策に関しても明らかに後ろ向きだ。パリ協定からの離脱は規約上難しいだろうが、おそらく協定は不履行となり、オバマ政権下の環境規制は大幅に緩和されるだろう。その一方で、深刻な大気汚染問題が政権基盤にも影響を及ぼしかねない中国が、温暖化対策のリーダーに押し出される可能性もある。

 「中国は大気汚染が深刻で、これを解決しなければ、共産党統治の正当性が持たなくなってしまう。つまり大気汚染問題を解決することと、温暖化対策をセットで進めざるを得ない状況にあるわけです。ここはアメリカと大きく違うところかもしれません。今中国は十数都市で、排出量取引制度を実験的に実施しています。最終的には全国レベルの排出量取引制度を入れる計画で、ひょっとすると、中国がアメリカよりも先に行くかもしれないですね」(諸富徹・京都大学教授 2―5面)

 自由貿易や温暖化対策といった多国間の協調による枠組みに、中国が積極的に関わり、アメリカは背を向ける―そんな「前代未聞」の時代が始まりつつある。

 トランプのアメリカが問うのは国の生き方であり、われわれがどんな社会を次世代に引き継ぐのかということだ。

 「理念なきアメリカ、自分のことしか考えないアメリカという像は人をうろたえさせるかもしれませんが、その発想を持たなければ、世界はもはや未来をイメージできない。『日本の対米自立』と意気込む人もいるのでしょうが、右であれ左であれ、アメリカ的秩序に寄りかからずに自分の国はどうしていくのか、本格的に考えなければいけない時がきているということです」(西谷 前掲)。

 「トランプ氏の米国第一主義を理解し尊重する」と言いながら「TPP参加を働きかける」(安倍総理)というような、小手先の交渉術や当座しのぎの取り引きでは、とても対応できない。(「カモ」とみなされるかも。)日米二国間の貿易交渉では、かつての「貿易戦争」を思い起こさせるような対日圧力と、TPPを超えるような市場開放要求が想定される。

 またトランプ大統領就任を前後して、国連仲介の和平協議とは別に進められてきたロシア、トルコ、イランによるシリア和平協議が合意された。今後の行方にはまだ不安定な要素も少なくないが、「アメリカ抜き」の国際関係は確実に始まっている。それが人権や平和といった普遍的価値を尊重するものになるのか、むきだしの権力政治が前面に出てくるのか。 

 「むきだしの権力政治がいっそう前景にせりだすなか(自分のことしか考えないアメリカ/引用者)、右でも左でもない日本国が、いま一度人権や平和といった規範に則って国の針路を見定めることができるのかどうか、正念場を迎えている」(遠藤乾 朝日11/24)

【課題の普遍性にどう向き合うか 

 課題先進国か衰退途上国か】

 トランプ氏の言動は、きわめて短期的な利害を狙ったものだ。「トランプ氏の自己利益第一主義の言動は、経済学的にみても合理的なものではなく、極めて短期的な視野に基づいていると言える。経済合理性を貫けば、能力や生産性を無視した差別やエコヒイキは長期的に必ず利潤を低下させ、市場での敗退を招く」(猪木武徳・大阪大学名誉教授 日経1/4「経済教室」)。

 だからこそ長期的な視野、価値や理念に足場を置かなければ、短期的な利害に振り回され、自分を見失うことになる。渡辺靖・慶應大学教授によれば、トランプ氏の「自己利益第一主義の言動」にすぐに反応して妥協する相手は「カモ」と見なされるようだ(http://blogos.com/article/207007/)。

 例えばパリ協定の不履行は、米産業界にとって短期的には温暖化対策のコストを免れることになっても、長期的には産業の衰退を招くだろう。

「フィナンシャル・タイムズの観察は、図らずも共産党政権は温暖化対策の世界のリーダーに押し出され、また国内の強いプレッシャーの中で、実は中国の産業の現代化が図られていくのではないか、というものです。日本がかつて石油ショックでエネルギー価格が高騰して、図らずも世界でも最高水準の省エネを成し遂げ、なおかつ産業上の成功を成し遂げたのと同じ状況に、中国もなるかもしれないということです。

これに対して、アメリカは自らの手で規制を緩めてしまい、エネルギーをジャブジャブ使う経済構造をそのまま続けることになった場合、今は費用負担から免れて楽になったと思うかもしれないが、それは決して長期的な勝利を意味するわけではないということです」(諸富 前出)

 日経ビジネス1/23号の特集は、「トランプに負けるな! トヨタ、GE、ダノンの動じない経営」だ。「米国でトランプ新大統領が誕生し、これまでのグローバリゼーションが修正を迫られる。その根底には、大企業が主導する資本主義の恩恵にあずかれなかった、無数の市民の不満がある。格差の拡大や地球温暖化など、企業活動は様々な社会問題の原因となってきた。だが、『ESG』『SDGs』『パリ協定』をはじめ、企業がリーダーとなり課題を解決する指針は整った。近視眼的な利益追求は社会との分断を大きくする。〝トランプの時代〟に動じない、長期視点が必要だ。企業と社会が価値を共有する『サステナブル(持続可能な)経営』。これが、新時代の競争軸になる」と。【ESG:環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance) SDGs:持続可能な開発目標】

(http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/special/011300558/?ST=pc)

 トランプ大統領の「つぶやき介入」で、目先の雇用は確保できるかもしれない。しかし例えば自動車産業では1999年から2015年の間に米自動車三社の生産規模は約300万台減ったのに対し、同時期に日韓欧の企業は米国内での生産も雇用も増やしている。米国勢の衰退はメキシコ移転よりも自国内の生産で海外勢に押された結果といえる(日経1/24)。

 その米自動車業界の新政権への要望は、オバマ政権での燃費規制の緩和とドル高是正(為替による輸出補助金に相当する)だ。ガソリンをジャブジャブ使う構造を温存したまま、輸出補助金に頼るようなやり方に未来はあるのか。柳川範之東京大学教授は「怠惰な4年になる予感がする」と述べている(日経 前出)。(これは日本にとっても同様。3―5面・諸富先生の講演参照。)

 エネルギーや環境の制約、あるいはグローバル化と再分配をめぐるガバナンスの再設計、人口減少・少子高齢化、脱工業化などの時代や社会構造の変化は、旧来型の産業やシステムの衰退をもたらすが、同時に新たな産業やシステムを生み出すイノベーションのチャンスでもある。イノベーションとは非連続性であり、従来の延長線上からの軌道の変更だ。規制や制約は、こうした軌道の変更へ向けたチャレンジを促す。

 今求められているイノベーションに共通するキーワードは、持続可能性といえるだろう。これに挑戦するなかからこそ、課題先進国への道は開ける。その挑戦に背を向けるなら、その先にあるのは衰退途上国への道だ。問われているのは、歴史的課題の普遍性にどう向き合うかだ。

  

【問われているのは、われわれなんじゃないか

 ~質のよい悪口か、情動的な多数の暴走か】

 大統領令を乱発するトランプ大統領だが、独裁者のように何でもできるわけではない。あくまで行政府のトップとしての法律運用の指令であり、法律を作れるわけではない。法律を作るのは議会だ。また最高裁で大統領令が憲法違反とされることもある。

 たとえばオバマケアも大統領令で廃止できるわけではない。立法措置が必要であり、それは議会の権限だ。共和党は上下両院で過半数を占めているが、上院の議席は民主党のフィリバスターを封じるには足りない。また廃止すれば二千万人が無保険者になるといわれるが、代替案については共和党内の調整が難航している。代替案なしに廃止すれば、有権者の反発は必至だろう。

 シリアなどからのイスラム教徒の難民の入国を禁じる大統領令も検討されているようだが、国籍や宗教による選別は憲法違反とされる可能性があるし、当然国際的な反発も呼び起こすだろう。あるいは不法移民保護政策を理由とした、自治体政府に対する連邦政府からの資金カットについても、ニューヨーク市長は、実行されれば法廷に訴える方針を明らかにしている。

 つまり「人々の感情を動員して最高権力者の地位に就いても、アメリカの政治制度には『大統領が権力を行使しにくいようにするための手枷足枷』が芸術的と呼ぶべき統治制度(多重的なチェック・アンド・バランス/引用者)として待ち構えている。人々の感情の烈風を受けた政治家の人格に、政治が過度に左右されないための建国者たちの工夫」(岡田憲治 日経ビジネスオンライン11/15)であるところの立憲民主主義を機能させられるかが問われている、ということだ。

 イギリスの国民投票がウソが横行する「デマクラシー」と言われ、アメリカ大統領選挙が偽ニュースサイトが拡散される「ポスト真実の政治」と言われたように、「事実かどうかなんて、どうでもいい」という怒りや憤りが政治的に噴出されるなかで、立憲民主主義を機能させるために問われていることは何だろう。

 不満や憤りを抑えることはできない。民主主義はキレイゴトではない。意見の違い、利害の対立がある以上、激しく議論を戦わせることは当然だし、そこに感情が伴うのも自然なことだ。問題は、「敵」に仮託して感情を表出するのか、「顔の見える」関係性のなかで感情を表出できるのか、ではないか。

 不満や憤りが、民主主義を鍛えるために必要な「質のよい悪口」になるのか、「情動的な多数の暴走」になるのか。民主主義を分断や憎悪を増幅させるツールにしてしまうのか、連帯と尊厳のためのツールとして深化できるのか。

 

 これはリーダーではなくフォロワーシップの勝負だ。民主主義がファシズムに転じた20世紀の教訓を、 21世紀のフォロワーシップの集積をめぐって決着をつけること、そこから次世代に引き継ぐべき、立憲民主主義の新たな地平を創りだす―それが民主主義のイノベーションだろう。

 「不安はある。ただ、問われているのは、われわれなんじゃないか、と。『私たちが彼を導く』ということなのかもしれません。大統領である彼が私たちを導くのではなく、私たちが彼をしっかり導くことが重要なんだ、と」。トランプ大統領の就任式に参加した元軍楽隊員(32年間で計7回、大統領就任式でファンファーレを鳴らしてきた)の感想だ。

 続けて彼はこう言う。「考え方はそれぞれ違う。私も大統領とは考えが違う。でも、私は彼を大統領として受け容れようと思う。考えの違う人も『だから(トランプ氏は)』と言って逃げず、もっと積極的に政治に参加して議論する必要がある。この就任式に民主党の議員が大量に欠席したのを、私は最初、仕方ないと思った。だけど今は違う。彼らは出席すべきだった。そして声を出すべきです。私ももっと政治には参加しないといけない。そう考えています」(立岩陽一郎/Yahoo!ニュース編集部 http://news.yahoo.co.jp/feature/489)

 大統領就任式でヒラリー・クリントンに執拗にブーイングを浴びせる人々がいる一方で、翌日のウイメンズ・マーチで同じ場所を埋め尽くした人々は、「彼は大統領になったんだから、退陣を求めるべきじゃない。でも、『彼とは違う』ということを私たちは示さないといけないんだ」、「トランプが勝って、恐ろしくて悔しくて悲しくて。でも、大統領になったんだから、しっかりやってもらわないと」と言う。(同前)

 これは「多様な人々の共生を可能とする基礎的条件である『寛容』と『知恵の交換』」(佐藤幸治「立憲主義について」放送大学叢書)という立憲民主主義の基本的精神を体現する、フォロワーの厚みと多様性をめぐる勝負だ。そしてそのためにこそ、中間層の厚みのある社会を目指さなければならない。

【立憲民主主義を支えるフォロワーの厚みと多様性 

 その主戦場は、くらしと自治の現場】

 立憲民主主義の基本精神を体現するフォロワーの厚みと多様性をめぐる勝負。その主戦場は、くらしと自治の現場だろう。

 20世紀の工業化社会は太い大きな対立軸で成り立っており、それに沿って形成された政党を媒介に民主政治のモデルが形づくられた。しかし現代の脱工業化社会では、たとえば一口に労働者といっても、いくつもの利害に分断されている。それらをまとめるような大きな対立軸は存在せず、細かく小さな対立軸しか存在しない。ここから生じる意見の違いや利害の対立にどう向き合うか。

 たとえば「保育園落ちた、日本死ね」は、待機児童問題という、すでに深刻だったにもかかわらず政治(永田町・霞ヶ関)が光をあてようとしてこなかった問題に注目させる契機にはなった。しかし国会論戦で何か深まったか? 

 保育園建設ひとつとっても現場では、周辺住民をはじめさまざまな人々の合意形成が不可欠になる。保育を必要としている保護者のニーズも、じつは多様だ。そして言うまでもなく、「子育て支援」は保育園だけで完結するものではない。「保育園落ちた、日本死ね」が提起した問題、そこに関わる「賛成・反対」や単純な多数決では決着のつかない多様で複雑な利害や意見の違い、そこから生じる感情の対立やギャップ…。こうした細かくて小さないくつもの対立や摩擦を、どういう場・共同性のなかで表出していくのか。

 異なる意見を否定したり、論破したり、排斥したりする―閉鎖性・同質性を求めることで成り立つ共同性なのか。忖度でも同調圧力でもなく、単なる多数決でもなく、利害の対立、意見の相違を、まずは「そういうものだ」と認め合うところから互いに議論できる―そういう関係性で成り立つ共同性なのか。こうしたことが、くらしと自治の現場では次第にリアルになっているはずだ。

 たとえば一昨年の安保法制をめぐって始まった「野党共闘」が、単なる選挙のための数合わせではなく、立憲民主主義の運動として地域で続いているところでは、こうした組織感覚がリアルな実践感覚になりつつあるのではないか。これまで接点がなかった、場合によっては対立した経緯もある組織や団体、個人が場を共有し、それを維持し続けようとすれば、「異なる他者」をまずは認め、その意識活動をとらえようとしなければ継続しない。

 また地方議会の会派は必ずしも、国政政党の下請け・上意下達だけで作られているわけではない。そうしたところでは、安保法制に限らず国政マターについての意見書の採択、あるいは地域の課題、予算案の修正や議会運営などをめぐって、会派間の連携がさまざまな形で試みられる。会派が違うのだから、考え方が違うのは当たり前。だからこそ「決め付け」ではなく徹底的に議論して、相手はなぜそう考えるのかを理解する必要があるし、その上で一致できるところを見出す努力をしなければならない。

 そこからは、単なる多数決ではなく、意見が違うからこそ、そこに政治(合意形成)の必要性があるんだ、という立憲民主主義の感覚が生まれるはずだ。何分の一という「頭数」としてではない議員の役割、決定過程―合意形成の重要性、「政治家は合意形成のプロ」(大島敦衆院議員 「日本再生」452号)などの意味がリアルになる。

 会派のマネジメントも「一致団結」「全会一致」を求めるのではなく、議論を尽くしたうえでなお残る違いを理由に関係性を断つことはしない、というものになっていくだろう。これは「ゆるい」関係性ではなく、主体を問いあうからこそ成り立つ信頼とリスペクトの関係性だ。

 コラム「一灯照隅」は、くらしと自治の現場での、こうした立憲民主主義の実践をめぐる試行錯誤を共有する場でもある。

 世代間のギャップや摩擦を世代間対立にしてしまうのか、お互いの理解への糸口にしていくのか。どうすれば分断的になる問いの発し方になり、どうすれば関係性を深める問いの発し方になるのか。無責任連鎖から生じるさまざまなマイナスの反応に、めげずに「あきらめない」持続性はどのように育まれるのか。「消費者として文句を言う」ところから始まるお任せ民主主義、消費者民主主義からの「参加」の分解のなかに、自治の当事者性をどう涵養していくか。その試行錯誤をどのように伝え、共有していくかetc。

 立憲民主主義のフォロワーシップを、くらしと自治の現場から着実に集積していこう。

(「日本再生」453号 2/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第171回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「TICADⅥと日本のアフリカ政策」

 2月13日(月) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第172回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「どうなる トランプのアメリカ中国」

 2月18日(土) 午後4時より

 ゲストスピーカー 朱建榮・東洋学園大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆戸田代表を囲む会in京都

 「立憲民主主義をよりよく機能させるために~憲法を論じる共通の土台をどう作るか」

 2月8日(水) 午後6時30分より

 コープイン京都

 講演とディスカッション 曽我部真裕・京都大学教授、福山哲郎・参院議員

             泉健太・衆院議員(予定)、隠塚功・京都市会議員

 1000円

 


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(17.1.13)

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Index 

囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆第170回 

「集団的自衛権を考える」(仮)

 1月19日(木) 午後7時から

 ゲストスピーカー 篠田英朗・東京外国語大学教授

◆第171回
「TICAD Ⅳと日本のアフリカ政策」

2月13日(月) 午後6時45分から
ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

◆第172回
「どうなる トランプのアメリカと中国」

2月18日(土) 1600から
ゲストスピーカー 朱建榮・東洋学園大学教授

 
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◆戸田代表を囲む会in京都

 「立憲民主主義をよりよく機能させるために~憲法を論じる共通の土台をどう作るか」

 2月8日(水) 午後6時30分より

 コープイン京都

 講演とディスカッション 曽我部真裕・京都大学教授、福山哲郎・参院議員

             泉健太・衆院議員、隠塚功・京都市会議員

 参加費 1000円


石津美知子
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Index 

□民主主義のイノベーション、21世紀の課題先進国への挑戦。

「未来への責任」を地域に根ざして語り、ともに深める一年に。

 ●国境を超える民主主義のイノベーション 21世紀の課題先進国への挑戦

 ●「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いとは

□「囲む会」のご案内 

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民主主義のイノベーション、21世紀の課題先進国への挑戦。

「未来への責任」を地域に根ざして語り、ともに深める一年に。

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【国境を超える民主主義のイノベーション 21世紀の課題先進国への挑戦】

 2016年は、第二次世界大戦以降で、もっとも民主主義の限界と欠点が明白になった年といえるだろう。民主主義は人権の尊重や社会的連帯のためのツールである一方で、憎悪と対立を増幅するツールともなりうるのだ。ファシズムと世界大戦をめぐる二十世紀の歴史的な教訓を踏まえ、二十一世紀の民主主義のイノベーションへの一歩を拓けるか。2017年はそれが問われる。

 二十世紀後半に民主主義が支持され、定着したのは、その理念の正当性によってというよりも、それが豊かな中間層を形成することができたからにほかならない。資本主義と民主主義は車の両輪となって、世界規模での「戦後民主主義」を支えてきた。しかしグローバル化の進展と新自由主義の台頭は、資本主義と民主主義の新たな矛盾を顕在化させている。

 「国家はグローバリズムを統御する主体としてではなく、これに棹差すようになったことで、課税権と金融市場のコントロールを自ら手放してしまった。その結果、自らの選択によって民主的な政府・統治が可能だとする政治的信頼も損なわれていくような、『二重のコントロール・ギャップ』(クラウス・オッフェ)によって民主主義の空洞化が進んでいる。中間層によって民主主義が支えられてきたのであれば、中間層の没落はそのままデモクラシーの後退を意味するだろう」(吉田徹「『グローバリズムの敗者』はなぜ生まれ続けるのか」 世界1月号)

 

 三月にはオランダで総選挙が、フランスでは四月から五月に大統領選挙、六月には国民議会選挙が、ドイツでは九月に連邦議会選挙が予定されている。2016年、EU離脱のイギリス国民投票、アメリカ大統領選挙に現れた「やせ細る中間層」の怒りや憤りが、さらに増幅されるのか。あるいは野放図なグローバル化をマネージすることと、国内の再分配政策を再構築することを組み合わせる包括的な構想を可能にする、政治の可能性―民主主義のイノベーションへの糸口を手にしうるのか。

 これは先進国だけの課題ではない。グローバル化のマネージや国内の再分配は中進国も含めた課題だ。ギリシャ債務危機、アジア通貨危機など、グローバル化の猛威により晒されるのは中小国であり、またロシア、中国といえども、そこから自由ではありえない。さらにグローバル化を放置したまま「99%対1%」といわれるような格差が野放しにされれば、国内秩序さえ脅かされることになるのは、先進国のみならず中国も本質は同じだろう。

 再分配も同様だ。グローバル化とともに少子高齢化、低成長、脱工業化といった変化に対応した再分配政策の再構築は、先進諸国のみならず中所得国にとっても「明日はわが身」であり、中国とて「他人事」ではいられない。資本主義と民主主義の再契約をなしうるかは、二十一世紀の課題先進国にむけた普遍的な挑戦だ。

 これは一国だけでなしうるものではない。国境を超えた民主主義のイノベーションの波、その相互連鎖を作り出せるか。私たちの民主主義も、その一翼を担えるかが問われている。

 「やせ細る中間層」の怒りや憤りの噴出は、新たな「政治の季節」の到来でもある。「特権的な5%、リスク意識を高め不安定な75%、社会的に排除された20%」(「分断された社会は乗り越えられるのか」今井貴子 世界9月号)という分断社会のなかで問われているのは、移民や外国人などに仮託しない形で生活や社会への不安を表出し、異なる他者と議論(闘議)できる場、関係性を作り出せるかだろう。生活の利害や社会への不安が否応なく政治化し、鋭く対立するように見えるときにこそ、政治が問われる。

 「……人間生活の政治化ということだと思います。『政治化』とは、イデオロギーということではなく、地域に根差した人たちがどうやったら生きていけるか、それを調整し組み立てるということです。~そうした本来のポリティクスないしは政治的経済によって、グローバル化に対抗する。アメリカで今回それを担ったのがサンダースの支持者たちでした。~(『アメリカ第一』のトランプのポリティクスに対し、『この地域の我われ住民』という/引用者)サンダースの訴求力がトランプのそれより少し弱かったとすれば、それは、結局『敵』をつくりだして自らの立ち位置を固める、そうした言説で支持者をまとめるほうが勝ちを占めたということでしょう」(西谷修「アメリカのない世界」 世界1月号)

 「敵」をつくりだす政治化か、「この地域の我われ住民」という政治化か。イギリスの国民投票でEU離脱派の合言葉は「コントロールを取り戻せ」だったが、グローバル化に対抗するナショナリズム―政治化にも二つの異なる方向性がある。

 「……『スコットランド独立投票は、ナショナリズムには民族的ナショナリズムと市民的ナショナリズムの二種類があるということをイングランドに示した』と言った。英国のナショナリストたちが『よそ者は出ていけ』と排外しているときに、スコッランドでは国の命運を決める投票権を在住外国人に渡していた。~中略~二〇一四年の英国とスコットランドはまったく違う形でアンチ・グローバリズムを表出させた」(ブレイディみかこ「ヨーロッパ・コーリング」岩波書店)

 「やせ細る中間層」の怒りや憤りの噴出を、どのように政治化していくのか。「トランプは問題解決にはほど遠いですが、彼のおかげで、問題を否定し続けることはできなくなりました。人々が利害を軸に集団をつくり、そのために進んで戦うという、生々しい意味での政治制度の復権。そこに私はまだ、希望を持っています」(シュトレーク 朝日11/22)。民主主義のイノベーションへの挑戦だ。

【「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いとは】

  

 世界が第二次大戦以来の試練を迎えるであろうなかで、日本に生きるわれわれはどのように「未来への責任」を担っていくことができるだろうか。

 

 トランプのアメリカは、アメリカ主導の秩序に寄りかかっていさえすればよい、という「自明性に埋没した思考停止の蔓延に気付きを与える」(宮台真司 朝日11/25)だろう。「今の日本が混乱するのは当然です。絶望的な状況の自覚から始めるのです」(同前)。今回はこれができるか。

 中国大陸での場当たり的な戦線拡大から日米開戦に至る「あの戦争」の過程では、「絶望的な状況の自覚」すらできなかった。「自明性に埋没した思考停止の蔓延」からは、当事者性は生まれない。当事者性が欠落した無責任連鎖のなかでは「気付き」さえも生じない。ここを今回は越えられるか。

 「日本では開戦を軍部の独走と考える人が多いでしょう。~実際は、要所要所で戦争回避とは異なる選択を続け、自ら後戻りを難しくしたのです。政府や軍部にも開戦反対をほのめかす人はいました。しかし、身を挺し戦争に歯止めをかけようとする指導者はいませんでした。~開戦は多くの公式、非公式の会議を経て下されました。にもかかわらず、指導者層にことごとく当事者意識が欠けていました。東京電力福島第一原発の事故も新国立競技場の建設も、事後処理や決定過程が75年前と酷似しています。(責任の所在が不明/引用者)~開戦の決断を取り囲む状況を『空気』『雰囲気』でよりよく説明することはできます。しかし判断ミスや勇気の欠如は、自然発生しません。責任はあくまでも人間にあるのです」(堀田江理 朝日12/7)

 しかり。問題は「空気」ではない。責任はあくまでも人間にある。そしてフォロワーがフォロワーとしての責任を互いに問いあう型を持たなければ、リーダーの責任を問う作法は作れない(一億総懺悔→総無責任)。

 「国民の多くは対英米強硬論に与しつつ、同時に『戦争はぎりぎりのところで回避されるのでは』との希望的観測をも抱いていたのではないでしょうか。そのような意味で12月8日は『国民が国家の行く末に十全に関われなかった』ことを噛み締める日だと思います。

 『軍部の失敗』という総括は、現在、戦前期の軍部と同様の組織がない以上、実のところ痛くもかゆくもない総括です。そうではなく、社会に溢れているみせかけの選択肢を『本当の選択肢は何だったか』と置き換えて考える癖、言い換えれば『歴史に立ち会う際の作法』というもの、これが(日米開戦に至る/引用者)3つの失敗の事例から学べるものだと思います」(加藤陽子 日経ビジネスオンライン12/7)

 加藤氏は「本当の選択肢とは」と問うような態度の例として、次のように述べている。「(TPPについて)政府が私たちに示す選択肢が、『世界のGDP4割、人口8億の沃野に打ってでるか、それとも国内に引きこもるか』だとしても、その見せかけの選択肢の文句に惑わされることなく~中略~(日米両国が批准しなければ発効しないという)事実を前提として、なぜ日本政府が国会承認を急ぐのか、それを問うような態度を是非とも歴史から身につけたいと思います。『日米両国の批准がなければ発効しない協定が、アメリカの不参加にもかかわらず、承認を急がされるのは何故なのか』という形に、問いの形を変えていけばよいのです」(同前 12/8)。

 思考停止に陥らない問いの発し方。それは個々人の自覚だけでできるものではなく、人々の関係性のなかでこそ可能になる。イギリスの国民投票がウソが横行する「デマクラシー」と言われ、アメリカ大統領選挙が「ポスト真実の政治」と言われたように、怒りや憤りが政治的に噴出されるなかでは、「事実」や「真実」はどうでもよいものとされがちだ。ファクトチェックは大切だが、感情を事実や論理、合理的判断だけで納得させることは難しい。

 問題は、「敵」に仮託して感情を表出するのか、「顔の見える」関係性のなかで感情を表出できるのか、ではないか。遠くの誰かを全否定したり罵倒したりするのは簡単だが、目の前で話を聞いてくれる知り合いは、そう簡単に罵倒できるものではない。忖度でも同調圧力でもなく、単なる多数決でもなく、利害の対立、意見の相違を、まずは「そういうものだ」と認め合うところから互いに議論できる―そういう関係性のなかでこそ、事実は説得力を持つだろう。思考停止に陥らない問いの発し方は、そのなかで可能になるはずだ。

 「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いは何か。

 「理念なきアメリカ、自分のことしか考えないアメリカという像は人をうろたえさせるかもしれませんが、その発想を持たなければ、世界はもはや未来をイメージできない。『日本の対米自立』と意気込む人もいるのでしょうが、右であれ左であれ、アメリカ的秩序に寄りかからずに自分の国はどうしていくのか、本格的に考えなければいけない時がきているということです」(西谷 前掲)。

 「『国体』とは、国の生き方そのものである。当座しのぎの外交的なパッチワークではなく、思想や原理が問われる。次の『国体』を構想するうえで鍵となるのは、普遍的価値との距離感だ。むきだしの権力政治がいっそう前景にせりだすなか(自分のことしか考えないアメリカ/引用者)、右でも左でもない日本国が、いま一度人権や平和といった規範に則って国の針路を見定めることができるのかどうか、正念場を迎えている」(遠藤乾 朝日11/24)

 「あの戦争」に負けた日本は、人類の多年にわたる努力の成果としての普遍的な理念に則って、国を復興しようと決意した。1948年から53年にかけて中学・高校の教科書として使われた「民主主義」(文部省)は、こう述べている。

 「民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。~略~すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である」(西田亮介・編 幻冬舎新書)。

(「日本再生」452号 1/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第169回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

*社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

◆第170回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「集団的自衛権を考える」(仮)

 1月19日(木) 午後7時より

 ゲストスピーカー 篠田英朗・東京外国語大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆戸田代表を囲む会in京都

 「立憲民主主義をよりよく機能させるために~憲法を論じる共通の土台をどう作るか」

 2月8日(水) 午後6時30分より

 コープイン京都

 講演とディスカッション 曽我部真裕・京都大学教授、福山哲郎・参院議員

             泉健太・衆院議員、隠塚功・京都市会議員

 1000円

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2017年もよろしくお願いいたします。

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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         №218(16.11.28)

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Index 

□国境を超える民主主義のイノベーション 

 暮らしの現場、自治の現場からこそ見えてくる普遍的課題

 ●「グローバル化・国家主権・民主主義」のトリレンマと、民主主義のイノベーション

  衰退途上国か、課題先進国か

 ●諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?

□「囲む会」「望年会」のご案内 

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国境を超える民主主義のイノベーション 

暮らしの現場、自治の現場からこそ見えてくる普遍的課題

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【「グローバル化・国家主権・民主主義」のトリレンマと、民主主義のイノベーション

 衰退途上国か、課題先進国か】

 自由と民主主義の国アメリカで、差別発言を繰り返してきたトランプ氏が次期大統領に選出された。自由・民主主義は、人権の尊重や社会的連帯のためのツールである一方で、憎悪と対立を増幅するツールともなりうるのだ。ナチズムの歴史的教訓をふまえて、私たちは21世紀における民主主義のイノベーションという課題に直面している。

 いち早く面談に駆けつけたわが総理は、トランプ氏を「信頼できる」と言った。ドイツのメルケル首相は「人権と尊厳は出身地、肌の色、性別、性的嗜好、政治思想を問うことなく守られるべきだ」と警告している。

 新TPP(TRUMP PUTIN LE PEN=仏国民戦線党首)という造語に見られるような状況は、二度の世界大戦の犠牲のうえに曲がりなりにも共有されてきた普遍的な価値と、それに基づいて築かれてきた内外の秩序が大きな挑戦にさらされているといえる。来年はフランス、ドイツで大統領選挙、国会議員選挙が控えている。イギリスのEU離脱、トランプの「アメリカ・ファースト」がEUの中軸にも飛び火すれば、それこそ「魚は頭(先進国)から腐る」ことになる。

いまや先進国リスクの時代だ。「ダニ・ロドリック米ハーバード大教授は主著『グローバリゼーション・パラドクス』で、『グローバル化―国家主権―民主主義』はトリレンマ状態にあると論じた。

国家主権と民主主義の連結により、グローバル市場に背を向けることはできる。また国家主権がグローバル化と結びつき、民主主義を犠牲にすることも可能だ。あるいは国家主権を犠牲にして、グローバル化と民主主義を選び、グローバルガバナンス(統治)と世界民主主義の組み合わせを構想することもできる。けれども、3つを同時に成立させることはできないという。

これは現代の先進国リスクを暗示しており、ほぼ例外なく民主主義的である先進国の悩みを言い当てている。つまり中国のような一党独裁国やシンガポールのような権威主義国は、主権とグローバル化の組み合わせで前進できるのに対し、先進国は自国の民主主義に敏感にならざるを得ない分、グローバル化が一層深化すると、トリレンマに陥る。

規制緩和と自由化を軸とする単純なグローバル化主義者は、統治権力=国家主権と結び、この民主主義的側面、ならびにそれを行使する中間層以下の人びとを、えてして『非合理』と軽視してきた。EUもまた、複数の統治権力=国家主権を束ねるところまではよかったが、民衆と民主主義を軽んじた。今起きているのは、やせ細る中間層以下からのしっぺ返しである」(遠藤乾 日経7/28「経済教室」)

「やせ細る中間層以下からのしっぺ返し」を回収するのは、憎悪に満ちた排外主義だけではない。仏国民戦線のルペン党首は、「歯止めのないグローバル化、破壊的な超自由主義、民族国家と国境の消滅を拒む世界的な動きがみられる」という洗練された主張を展開する。国家主権(民族国家、国境)と民主主義で「○○ファースト」「○○を取り戻す」ということだ。

 だがグローバル化に背を向け、主権国家にたてこもって「○○ファースト」で生き残れるのか。それは、さらなる衰退途上国への道ではないのか。国境に壁を築いても勤労層の雇用や所得が増えなかったとき、その怨嗟はどこに向かうのか。そしてたとえグローバル化に背を向けたとしても、一日に五〇〇兆円といわれる国際資本取引をはじめとする影響からは、大国といえども逃れることはできない。

 問題はこう立てられるべきだろう。グローバル化をマネージすることと、国内の再分配政策を再構築することを組み合わせる包括的な構想を、いかにして可能にするかと。

 「トリレンマの解消に魔法の杖はない。現在必要とされることを端的に言えば、グローバル化により置き去りにされた先進国の中流以下の階層に対して実質的な価値を付与し、支援インフラを構築する国内的改良と、放縦のままであるグローバル化をマネージする国際的組織化とを組み合わせることだろう」(遠藤乾「欧州複合危機」中公新書)。

 ここにあるのは直面する課題の普遍性だ。現在トリレンマに苦しんでいるのは先進国だが、グローバル化のマネージや国内の再分配は中進国も含めた課題だ。ギリシャ債務危機、アジア通貨危機など、グローバル化の猛威により晒されるのは中小国であり、またロシア、中国といえども、そこから自由ではありえない。さらにグローバル化を放置したまま「99%対1%」といわれるような格差が野放しにされれば、国内秩序さえ脅かされることになるのは、先進国のみならず中国も本質は同じだろう。

 再分配も同様だ。グローバル化とともに少子高齢化、低成長、脱工業化といった変化に対応した再分配政策の再構築は、先進諸国のみならず中所得国にとっても「明日はわが身」であり、中国とて「他人事」ではいられない。「第一次世界大戦前のグローバル化時代にこそ現代の社会保障制度の起源があるという点は強調しておくべきだ」(「21世紀の不平等」アンソニー・B・アトキンソン 東洋経済新報社)。グローバル化は、こうした国境を超えた課題の普遍性をもたらすといえる。

 さらに温暖化対策のような人類の持続可能性と同時に、エネルギー革命のような要素も含めた普遍的課題も視野に入れるべきだろう。

 こうした普遍的課題を前にして、主権国家に立てこもって「○○ファースト」といっていれば、分断と不信の連鎖のなかで衰退途上国の道を転がり落ちることになる。課題の普遍性に向き合うなかから、課題先進国の道をいかに切り開いていくか。「特権的な5%、リスク意識を高め不安定な75%、社会的に排除された20%」(「分断された社会は乗り越えられるのか」今井貴子 世界9月号)と言われるような社会の分断状況のなかでは、自由や民主主義を人権の尊重や社会的連帯のツールとしてどこまで集積してきたのか、というフォロワーの力が決定的に試される。

 日本における私たちの民主主義(のイノベーション)も、こうした課題を共有している。 

【諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?】

 課題先進国への道を可能にする人々の関係性―社会関係資本は、民主主義を人権の尊重や社会的連帯のためのツールとして集積することと一体で形成される。そこにつながる問いの立て方、問題設定とはどのようなものか。反対に、憎悪と対立を増幅するツールとなりうる問いの立て方、問題設定とはどのようなものか。

 立憲主義とは、民主主義が感情に駆られた「多数の暴走」に転じる可能性に対する歴史的な知恵の集積といえるだろう。

 「普通に生きる人々の心の縫い目に沿って物事を考え、そこに見え隠れする切実さから乖離することなく、種々の決め事をするのが民主政治であるとするならば、指導者の人格は、人々の気持ちを救うためのある種の触媒となって、政策的合理だけでは表現できない、その時代を生きる者たちの欲望を引き出すだろう。星の数ほどの悪評をものともせずトランプに6000万人が投票した理由がここにある。

 しかし、人々の感情を動員して最高権力者の地位に就いても、アメリカの政治制度には『大統領が権力を行使しにくいようにするための手枷足枷』が芸術的と呼ぶべき統治制度(多重的なチェック・アンド・バランス/引用者)として待ち構えている。人々の感情の烈風を受けた政治家の人格に、政治が過度に左右されないための建国者たちの工夫である」(岡田憲治 日経ビジネスオンライン11/15)

 多様なプレイヤーに権限を分散させることによって、基本的に過激なことはできない統治システム。ただそれが維持されるために、どうしても失われてはならないものがある。

 「民主政治は人々の気持ちを集約させてリーダーを決める。しかし、そのシステムを死守するためには『いくら民主政治でも絶対にやってはいけないこと』を決めておかなければならない。それは『人間を差別して良いかどうかを投票によって決めること』と『誰に全ての権力を全面的に委ねるかという投票をしてはならないこと』である(人権規定と権力分立)。~中略~そして『これだけは、いくら仲が悪い民主党の馬鹿野郎とも唯一共有するルールだ』という矜持こそ、統治エリートたるものを支えていなければならない」(岡田 同前)

 この矜持を、フォロワーのなかでどこまで共有できるか。それができればできるほど、民主主義の質を高めるために必要な「質のよい悪口」が、生活圏においても可能になる。反対にこの矜持を共有できない度合いで忖度がはびこり、民主主義は人々の尊厳を否定する同調圧力に転じ、憎悪と不信を増幅させる。

 20世紀の工業化社会は太い大きな対立軸で成り立っており、それに沿って形成された政党を媒介に民主政治のモデルが形づくられた。しかし現代の脱工業化社会では、労働者といってもいくつもの集団に分断されている。それらをまとめるような大きな対立軸は存在せず、細かく小さな対立軸しか存在していない。ここから生じる政治的対立を、どのようにして民主主義の質を高める「質のよい悪口」にするか。そうした言論空間―公共空間を、日常的な暮らしや自治の現場でどう作るのか。どうすれば、それが憎悪と不信に転じてしまうのか。この試行錯誤と生きた教訓を手にしよう。その豊富さが民主主義の質を高める。

 来年はヨーロッパではフランス大統領選挙、国民議会選挙、ドイツ連邦議会選挙が予定されている。普遍的課題への挑戦、課題先進国への挑戦としてのEUの正念場であり、自由や民主主義を人権の尊重や社会的連帯のツールとしてどこまで集積してきたのか、というフォロワーの力が試される。

 トランプ現象はアジアにも飛び火するのか。韓国(来年末に大統領選挙)、台湾(今年政権交代)ではトランプに擬せられた人物の人気が高まっているという。その韓国では大統領退陣要求の百万単位のデモが行われているが、そこに渦巻いているのは主権者意識だという。

 「大統領をこの手で選ぶことができる権利をせっかく勝ちとったはずなのに、30年近く経っても、『仕事を任せる分、なぜしっかりとコントロールし、責任を負わせられなかったのか』という慙愧(ざんき)の念。そもそもそんな人物を選んでしまい、『委任と責任の連鎖』という代議制民主主義のメカニズムを利かせられなかったのは、究極的には自分たちのせいだという主権者意識。

 だからこそ、韓国国民はここまで怒っている。つまり、問題なのは、国政介入の真相以上に、『民主化以後の韓国民主主義』『1987年憲法体制』のあり方なのである」(浅羽祐樹・新潟大学教授 読売オンライン11/15)。

 あるいは、大陸と距離をとろうとする蔡英文政権を支持するという台湾のタクシー運転手は、「今度は反対の人の意見を聞いてくれ。民主主義には意見の対立は必要だよ」とさらっと言う。

 こうしたフォロワーの集積があるなかで、擬似トランプ人気のようなものがどれだけの力となるのか、あるいはこうしたフォロワーの動きが既存政党を動かすことができるのか。来年末のタイ総選挙も、タイにおける民主主義の新しいステージが問われるものとなるだろう。

 もうひとつ大事なことは、民主主義はやり直しが効くということだ。どんな政治決定も一度決めたら終わりというものではなく、後から変更可能な「暫定的」なものである、ということが基本原則だ。例えば、EU離脱を決めた国民投票という最高の意思決定も、実行に際しては国会の承認が必要とされるという(高裁判決。最高裁での審理はこれから)。難易度は高いが、その過程での「再考」も不可能ではない。

 「やり直しが効く」という原則はフォロワーの側の内発性、持続性によってこそ担保され、また生かされる。アメリカ大統領選挙の民主党予備選で善戦したサンダース上院議員は、「トランプかクリントンかのどちらかを選ばなくてはならないということに何らかの絶望を感じている支持者と共有したいことはありますか?」と問われて、こう答えている。

 「歴史を見て、今までもこれからも、変化は決して短時間にやってこないのだということを理解してほしいと思います。公民権運動、女性運動、組合運動、ゲイ運動、環境運動などの闘争を見てみると、これらの全ての運動は何年も、何年もかかっており、そして現在でもまだその状態が続いているのだということを理解してほしい。~中略~

 そして、真剣に政治を考えるなら車輪に肩を当てて懸命に車を押し、力を尽くし続ける必要があります。ときには目の前の選択が素晴らしいものでなくても、自分の最善の努力をする。そして選挙の後もその努力を続けるのです。~中略~

 世の中はそうやって動いています。諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?」(「世界」12月号)

 国境を超える民主主義のイノベーション、その課題の普遍性は、立憲民主主義の主体性を涵養する自治の現場からこそ見えてくる。「普通に生きる人々の心の縫い目に沿って物事を考え、そこに見え隠れする切実さから乖離することなく、種々の決め事をするのが民主政治である」(前出 岡田)なら、その一番の現場こそ暮らしの現場、自治の現場であり、そこでの人々の「政治的有用感」を繰り返し高めることで、憎悪と不信の連鎖を未然に断ち、当事者性を涵養することこそ、民主主義のイノベーションの根源にほかならないのだから。

(11/13総会での提起、議論の要点も含む。)

(「日本再生」451号 12/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第167回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 11月30日(水)午後6時45分より 【日程が変更されました】

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *温暖化防止の新たな国際条約、パリ協定が発効した。批准に出遅れた日本は今年のCOPに

締約国として参加できず。

国連の核兵器禁止条約にも反対。こちらも条約が発効すれば「唯一の被爆国」とは何なのか

が厳しく問われることになる。日本の国際的な立場はどうなっているのかを考えるために。

◆第168回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「民進党がめざすもの」(仮)

 ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員

 12月6日(火)午後6時30分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *民進党代表選挙で前原氏の選対事務局長を務めた大島議員に、「民進党のこれから」について

  お話しいただく。

◆第169回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 2017年1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

 *社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって

  公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた

  「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、

  同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

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◆2016年望年会・東京

 12月23日(金・祝) 午後4時から

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 1500円

◆関西政経セミナー特別講演&望年会

 12月7日(水) コープイン京都

 ・特別講演会 午後6時より

 「地球環境×エネルギー×民主主義~私たちはどこまで来て、どこへ向かおうとしているか」

 諸富徹・京都大学教授

 会費 1000円

 ・望年会 午後7時より 

 会費 3500円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□12/1 囲む会 日程変更

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12月1日に予定していた「囲む会」は、ゲストスピーカーの都合で

11月30日に変更します。時間、場所は同じです。

◆第167回 東京・戸田代表を囲む会

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 11月30日(木)午後6時45分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円  購読会員2000円


石津美知子
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Index 

□「囲む会」「望年会」「総会」のご案内 

 ~「凡庸の善」で考え続けるために

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◆第八回大会 第三回総会

「『時間かせぎ』の政治に対抗しうる『未来への責任』をどう語るか

 ~立憲民主主義と主権者運動の役割」(仮)

 11月13日(日)午前10時より午後6時

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

*昨年来の立憲民主主義のうねりを、内発的持続性として集積し、主権者運動の

新しいステージと役割へ、どのようにつないでいくか。

Brexitやトランプ現象などの世界的な「民主主義」、安倍政権の下での憲法論議、

All for Allなど、「次の課題」にどう向き合うか。

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【会員限定】東京・戸田代表を囲む会

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

◆第167回 東京・戸田代表を囲む会

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 12月1日(木)午後6時45分より

 *温暖化防止の新たな国際条約、パリ協定が発効した。批准に出遅れた日本は今年のCOPに

締約国として参加できず。すでに批准を終えた米中印の後塵を拝するというありさま。

国連の核兵器禁止条約にも反対。こちらも条約が発効すれば「唯一の被爆国」とは何なのか

が厳しく問われることになる。日本の国際的な立場はどうなっているのかを考えるために。

◆第168回 東京・戸田代表を囲む会

 「民進党がめざすもの」(仮)

 ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員

 12月6日(火)午後6時30分より(いつもより15分早くなっています)

 *民進党代表選挙で前原氏の選対事務局長を務めた大島議員に、「民進党のこれから」について

  お話しいただくとともに、民主主義における野党の役割、機能について考えたいと思います。

◆第169回 東京・戸田代表を囲む会

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 2017年1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

 *社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって

  公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた

  「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、

  同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

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◆2016年望年会・東京

 「『時間かせぎ』の政治に対抗しうる『未来への責任』を語り合おう」

 12月23日(金・祝) 午後4時から

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 1500円

◆関西政経セミナー特別講演&望年会

 12月7日(水) コープイン京都

 ・特別講演会 午後6時より

 「地球環境×エネルギー×民主主義~私たちはどこまで来て、どこへ向かおうとしているか」

 諸富徹・京都大学教授

 会費 1000円

 ・望年会 午後7時より 

 会費 3500円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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