メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(18.4.19)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□4月&5月&6月「囲む会」のご案内

□お薦め 本&映画

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東京・戸田代表を囲む会

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いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円

 

□第188回 東京・戸田代表を囲む会
「日本国際ボランティアセンター(JVC)の活動をふりかえって」(仮)
4月20日(金) 1845から
ゲストスピーカー 谷山博史・JVC代表

*「非戦・対話」による国際関係をめざして活動するNGOのひとつ、JVC。

冷戦後の「国際貢献」をめぐる、「自衛隊派遣」とは別の「もうひとつの国際貢献」の

模索と蓄積について、考えたいと思います。(著書も販売)

□第189回 東京・戸田代表を囲む会
「冷戦後の日本外交」(仮)
5月7日(月) 1845から
ゲストスピーカー 宮城大蔵・上智大学教授

*冷戦後の国際環境の変化に対して、「人間の安全保障」や多国間の地域協力という軸と、日米同盟・自衛隊の役割拡大という軸の間で、日本外交はどのような模索をしてきたのか。

またそれが「連立の組み替え」という形で、内政とどう連動していたのか。そのなかで沖縄問題はどう位置づけられてきたのかetc

□第190回 東京・戸田代表を囲む会
「アフリカの今とこれから」(仮)
5月15日(火) 1845から
ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

□第191回 東京・戸田代表を囲む会
「若者の『保守化』?」(仮)
5月15日(火) 1845から
ゲストスピーカー 山田昌弘・中央大学教授

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京都・戸田代表を囲む会

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□第33回 戸田代表を囲む会in京都
4月23日(月) 1900から2100 (1830開場)
コープイン京都

「憲法改正の論じかた/立憲的な憲法改正の論じかた・非立憲的な憲法改正の論じかた」

ゲストスピーカー 曽我部真裕・京都大学教授

会費 1000円

□第34回 戸田代表を囲む会in京都
6月23日(土) 1900から2100 (1830開場)
会場 調整中

「人口減少時代の都市とエネルギー転換」

ゲストスピーカー 諸富徹・京都大学教授

         福山哲郎・参議院議員

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著書紹介 「非戦・対話・NGO」(新評論) 谷山博史 ほか

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4月20日「囲む会」のゲストスピーカー、谷山博史さんほか、NGO非戦ネットの

有志12人が、自分史を通じて国際社会との関係性を語る。イラク、アフガニスタンをはじめ国内外の支援現場で培われた非戦の意思を、読者と共有するために。

2600円+税のところ、特別に2300円(税込)で販売します。

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お薦めの映画

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□おだやかな革命

各地で始まっている、再生可能エネルギーの取り組みを通じた「新しい価値」創造の試みを紹介するドキュメンタリー。東中野ポレポレにて、好評ロングラン。5/11まで

(4/21から27は休映)

http://odayaka-kakumei.com/theater/

□ラッカは静かに虐殺されている

戦後最悪の人道危機といわれるシリア内戦。海外メディアも報じることができない惨状を

スマホを武器に市民ジャーナリスト集団が伝える。各地の映画賞のドキュメンタリー部門を受賞。

http://www.uplink.co.jp/raqqa/

東中野ポレポレ、渋谷アップリンクにて上映中

□ペンタゴンペーパーズ

1971年、ベトナム戦争が泥沼化し、アメリカ国内には反戦の気運が高まるなか、国防総省はベトナム戦争について客観的に調査・分析する文書を作成。その一部がリークされる。全貌を公表しようとする新聞記者とあらゆる手段で圧力をかけようとする政権。

政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか…報道の自由、信念を懸けた記者たちを映画化。

監督はスティーブン・スピルバーグ  主演はメリル・ストリーブ、トム・ハンクス

http://pentagonpapers-movie.jp/


石津美知子
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Index 

□「安倍政治」の検証から、自由で民主主義的なデモクラシー思想の基礎をつくりだそう

  立憲民主主義は「ゆっくり、いそげ」でいこう

●安倍政治の検証から、立憲民主主義を具現化する糸口へ

●「働いた分の給与は払ってほしい、残業させるなら残業代は払ってほしい」

 まっとうな働き方を!

□トンキン湾事件、イラク戦争  政府による〝ウソ〟は戦争の始まり

□「囲む会」のご案内

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「安倍政治」の検証から、自由で民主主義的なデモクラシー思想の基礎をつくりだそう

立憲民主主義は「ゆっくり、いそげ」でいこう

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●これは民主主義の根幹に関わる問題だ

 昨年来、国有地売却が適正に行われたかが問われ続けてきた「森友問題」は、ついに公文書改ざん、国会に対する虚偽答弁という憲政史上最悪の事件に転じた。しかし証人喚問では、佐川前国税庁長官が「刑事訴追の恐れ」をタテに証言拒否を繰り返すのみならず、明らかに刑事訴追とは関係ない質問にまで証言を拒否、真相解明にはほど遠いままだ。

 真相解明が検察、司法の手に委ねられるだけでは、官僚組織が国権の最高機関たる国会において、改ざんされた公文書を元に虚偽の答弁を繰り返したことについて、権力者の責任は完全にスルーされることになる。問われているのは個人の刑事責任だけではない。私たちの民主主義がどこまで健全なのか、が試されている。

 「こういった行為が処罰されなければ、もはや政府を信頼することなどできなくなる。『もしフランスで官僚が森友問題と同じ手口で公文書を改ざんしたとしたら、公務員から解雇され、刑務所に送られるだろう。処罰は迅速かつ容赦ないものとなることは間違いない』と、フランスの上級外交官は話す。

 また、改ざんにかかわった官僚の自殺、といった由々しき事態が起これば、その時点で国を率いている政権が崩壊することは避けられない。しかし、どちらも日本ではこれまでに起こっていない。麻生太郎財務相と安倍首相は、このまま権力を維持すると明言している。

 ~中略~スキャンダルそのものより悪いのは、政府と官僚がスキャンダルを隠蔽しようとしたことだ。だがその隠蔽よりさらに悪いのは、隠蔽に対する国民の反応だ」(「外国人から見て日本の民主主義は絶滅寸前だ」レジス・アルノー 東洋経済オンライン3/29)

 自民党は、「官邸の関与はなかった」として一件落着にしようとしている。二階幹事長は「安倍首相を始め、政治家がどういう関わりあいを持っておったか、一つの焦点だったと思うが、幸いにして(関わりは)なかったことが明白になった」と発言。冗談ではない! 財務省理財局が独自の判断で公文書を改ざんしたなら、そのほうが致命的な問題だ。政府が官僚組織を統括できていないのだから。

 しかもこれは森友だけのことではない。南スーダン派遣自衛隊の日報隠し、裁量労働制のデータねつ造、加計学園…結局すべてウソではないのか? という民主主義の根幹に関わる問題だ。「スキャンダル」のレベルで見ていれば、「いずれまた支持率は戻る」とタカを括ることになる。民主主義の根幹に関わる問題だ、という当事者性が国民のなかに広がれば「逆風加速」になる。問われているのは私たちだ。

 「たかだか8億円の森友問題で、いつまで騒いでいるのか」という冷笑は、間違っている。これは民主的な統治の根幹に関わる問題だ。「理財局が勝手にやった」というなら、政府も国会も関与させないまま中国で戦線を拡大した旧陸軍と同じことだ。トンキン湾事件やイラク戦争(後述)でも明らかなように、決定の前提となる事実やデータ、公文書などの改ざんや捏造は、究極的には戦争につながる。「たかだか8億円」ではない。

 世界各国の民主主義の度合いを評価している英エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによれば、2015年にはともに「欠陥のある民主主義」に分類されていた韓国と日本が、2017年には日本は「欠陥のある民主主義」に、韓国は「完全な民主主義」に分類された。これは五ヶ月超に及ぶろうそくデモで、立憲主義に基づいて政権を退陣させた韓国民主主義に対する評価だ。ドイツのフリードリヒ・エーベルト財団は韓国国民に対して「法治と民主的参加に貢献した」と人権賞を授与した。同財団が特定の団体や個人ではなく、「国民」を賞の対象としたのははじめてだという。

 公文書の改ざんは、民主主義の根幹に関わる問題にほかならない。立憲主義や法の支配はまともな民主主義の前提であり、政権を支持する・しないにかかわらず、守られ共有されなければならない。それを崩そうとする者には、権力を構成する主権者たる国民がその前に立ちはだかるべきなのだ。

●「安倍政治の検証」を、立憲民主主義を具現化する糸口へ

 平昌オリンピックを契機とした南北対話から、北東アジアは大きく動き出した。十年ぶりの南北首脳会談(4月27日)、初の米朝首脳会談(5月に予定)、金正恩氏になってはじめての中朝首脳会談など。残念ながら「制裁一辺倒」「日米同盟一本やり」の安倍外交は、蚊帳の外である。

 しかもアメリカ・ファーストを掲げて鉄鋼、アルミニウムに輸入関税をかけるとしたトランプ大統領は、安全保障上の理由でEU、韓国などは対象から外す一方、日本は中国とともに対象とした。あれだけトランプ大統領との「蜜月」ぶりに腐心してきた安倍外交とは何だったのか。支持率低下の度に「外交の安倍」で逃げ切りを図ってきたが、今回はそれも難しくなりつつある。

 看板政策であったアベノミクスも表向きの株価とは裏腹に、悪性インフレにすぎないことが生活で実感されてきた。その株価も政府・日銀が買い支える「官製相場」で、まともな資本主義市場経済とは言いがたいものになりつつある。

 これまで安倍政権は「地方創生」「女性活躍」「一億総活躍」など、一年単位で政策スローガンを設定し、目先の看板を架け替えることで「やっている」感を醸し出してきた。しかしさすがに6年目ともなると、それぞれの政策が検証されざるをえない。森友・加計問題で明らかになったのは、こうした検証に堪えうるだけの実質を安倍政権が備えているのか、ということでもある。政権を失う恐怖をバネに党内をまとめ、民主党政権の「失敗」を言い募って現政権を正当化し、批判する市民を「あんな人たち」と排除するだけでは、政策の検証・評価、それを通じた批判には堪えられない。

 「結局のところ、『評価』に堪えうる政策決定過程を作り出そうという努力を、安倍政権は放棄したのである。ことは森友問題だけではない。政権が新しい政策の目玉として打ち出した『働き方改革』にしても、政策の基となる調査データの不備が明らかになり、裁量労働制に関する部分の法案の撤回に追い込まれた。これもまた、基本的な政策決定手続きを踏むことができない政権の欠陥を、はしなくも示すこととなった」(「安倍政権では不可能な『政権交代2.0』牧原出 WEBRONZA 3/29)

 

 「安倍政治」が曲がり角にさしかかるなか、自民党は3月25日の党大会で、9条第1項(戦争放棄)と第2項(戦力不保持)を維持しつつ、新設の「9条の2」に「必要な自衛の措置をとることを妨げない」と規定した改憲案を示した。この案では集団的自衛権の全面行使に道を開く可能性が生じるとして、野党は反発。公明党幹部も「自衛権の限界を詰めに詰めた2015年の安全保障法制の議論が無駄になる」と批判する。身内の自民党からも「森友問題で国民に説明責任を果たさないと、憲法改正はできないのではないか」(長野県連)、「信頼なくして憲法改正なしだ」(小泉進次郎)などの異論が出ている。

 「お試し改憲」という目先の看板の架け替えで、時間稼ぎの政治を続けるか、それとも「安倍政治の〝終わりの始まり〟」へと転轍できるか。今のところ「ポスト安倍」候補は、世論の様子見にとどまっている。自民党内疑似政権交代ですら、世論の力に頼るしかないほど、既存政治の力は衰えている。

 だからこそ国民世論のなかに、立憲民主主義の言論空間をどこまで作れるかが、決定的になる。歴史の経験はこうだ。「大衆の力の強化によって押し出され、大衆の意志の産物として現れた、大衆の代表そのものの政党政治と、その強力化の行き過ぎの是正としてこれまた強力に求められた中立的権力(天皇・官僚・軍部)の強化の方向という、大きく二つのポピュリズムをたどって日米開戦に至ったのだとも言えよう」「考えなければならないのは、二度にわたるポピュリズム政治を体験した現実を見据え、それを超克する、新たな自由で民主主義的なデモクラシー思想の基礎を確立する方途であろう」(筒井清忠「戦前日本のポピュリズム」中公新書)

 「安倍政治の〝終わりの始まり〟」「安倍政治の検証」とは、安倍政治の後に作り出すべき「新たな自由で民主主義的なデモクラシー思想の基礎」を方向付け、立憲民主主義を具現化する営みだ。改憲をめぐっても、「護憲・改憲」という枠組みには収まらない民意に、「立憲的な憲法改正の論じかた・非立憲的な憲法改正の論じかた」という土俵での議論や対話を提起していこう。

 そこには当然、「憲法の条文を改正しなければ対応できない事態は、ほとんどないと思います。~中略~従来の解釈にすぎない改正を、衆参両院の3分の2が確保できそうだからやろうというのは、国内的に納得されず、国際的にも不信感を招くだけです」(中西寛・京都大学教授 朝日3/24)という常識が共有されるべきだ。

 また、全米で高校生が自分たちが安全に学ぶために銃規制を訴えているが、まさに憲法上の権利(銃を持つ権利)とぶつかるようなこうした社会からの訴え、要求の広がりを受けてこそ憲法改正の議論が始まる、ということが共有されるべきだろう。

 立憲民主主義とは、国民が統治される側として「権力をしばる」だけではなく、統治する側―権力を構成する主権者として権力を監視・監督することである。そういう主権者を育てる基礎は、自治の現場にほかならない。地域の方向を自分たちで決めていく営みのなかで、学習を通じて人々は統治される側の視点だけではなく、統治する側の視点も獲得していく。地方自治を憲法改正の論点にするなら、こうした自治の基本を支える「補完性の原理」を「地方自治の本旨」として明記すべきだろう。「合区の解消」では「立憲的な憲法改正の論じかた」にはほど遠い。

 「安倍政治の検証」を、立憲民主主義を具現化する糸口へ。

(「ゆっくり、いそげ」とは、良い結果に至るためにはゆっくり行くのがよい、という格言)

(「日本再生」467号一面より)

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トンキン湾事件、イラク戦争  

政府による〝ウソ〟は戦争の始まり

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●トンキン湾事件

トンキン湾事件は、1964年8月、北ベトナム沖のトンキン湾で北ベトナム軍の哨戒艇がアメリカ海軍の駆逐艦に2発の魚雷を発射したとされる事件である。これをきっかけに、アメリカ合衆国連邦政府は本格的にベトナム戦争に介入、北爆を開始した。(ウィキペディアより)

1971年、ニューヨークタイムスが「ペンタゴン・ペーパーズ」と呼ばれる機密文書を基に、ニクソン政権と全面対決するなかで、この事件はでっち上げであることを暴いた。

参照 映画「ペンタゴン・ペーパーズ」(S・スピルバーグ監督、メリル・ストリーブ、トム・ハンクス)

   http://pentagonpapers-movie.jp/

●イラク戦争

2003年からのイラク戦争は、イラクの大量破壊兵器保持―国連決議違反を理由とする。武力行使の国連決議にはロシア、中国のみならずドイツ、フランスも反対したため、アメリカを中心とする「有志連合」がイラクを攻撃したが、大量破壊兵器は見つからなかった。後に情報提供者は「フセイン政権打倒のために情報を捏造した」と証言。

有志連合に参加したイギリスは、2016年チルコット委員会「根拠なきイラク戦争」と断じた。

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東京・戸田代表を囲む会

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いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

 

□第187回 東京・戸田代表を囲む会

 「米朝戦争の危機と日本の針路」(仮)

 4月9日(月) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 柳澤協二・元内閣官房副長官補

□第188回 東京・戸田代表を囲む会

「日本国際ボランティアセンター(JVC)の活動をふりかえって」(仮)

4月20日(金) 午後6時45分から

ゲストスピーカー 谷山博史・JVC代表

□第189回 東京・戸田代表を囲む会

「アフリカの今とこれから」(仮)

5月15日(火) 午後6時45分から

ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

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京都・戸田代表を囲む会

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□第33回 戸田代表を囲む会in京都

4月23日(月) 1900から2100 (1830開場) コープイン京都

「憲法改正の論じかた/立憲的な憲法改正の論じかた・非立憲的な憲法改正の論じかた」

ゲストスピーカー 曽我部真裕・京都大学教授

会費 1000円


石津美知子
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Index 

□3月&4月「囲む会」のご案内

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東京・戸田代表を囲む会

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いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

□第186回 東京・戸田代表を囲む会

 「立憲民主主義と地方自治・住民自治」(仮)

 3月24日(土) 正午(12時)から

 ゲストスピーカー 松本武洋・和光市長

*地域包括ケア、ネウボラなど地域を軸とした福祉政策から、地域自治・住民自治の当事者性をどのように涵養するのか。

伝統的なコミュニティがない都市部で、自治をつくりだすには?

□第187回 東京・戸田代表を囲む会

 「米朝戦争の危機と日本の針路」(仮)

 4月9日(月) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 柳澤協二・元内閣官房副長官補

□第188回 東京・戸田代表を囲む会
「日本国際ボランティアセンター(JVC)の活動をふりかえって」(仮)
4月20日(金) 1845から
ゲストスピーカー 谷山博史・JVC代表

□第189回 東京・戸田代表を囲む会
「アフリカの今とこれから」(仮)
5月15日(火) 1845から
ゲストスピーカー 坂井真紀子・東京外国語大学准教授

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京都・戸田代表を囲む会

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□第33回 戸田代表を囲む会in京都
4月23日(月) 1900から2100 (1830開場)
コープイン京都

「憲法改正の論じかた/立憲的な憲法改正の論じかた・非立憲的な憲法改正の論じかた」

ゲストスピーカー 曽我部真裕・京都大学教授

会費 1000円

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著書紹介 「人口減少時代の都市」(中公新書) 諸富徹・著

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人口減少時代を「危機」ではなく「チャンス」に転じるカギは「自治力」。

地域経営と地域自治について、この間の議論の蓄積が的確に整理された良書。

定価800円+税のところ、特別価格780円(税込)で取扱い中 (残部わずか)


石津美知子
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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□まっとうな働き方ができる、まっとうな政治を

安倍政治―立憲的独裁に抗して、立憲民主主義を具現化する糸口へ

●安倍政治の検証から、立憲民主主義を具現化する糸口へ

●「働いた分の給与は払ってほしい、残業させるなら残業代は払ってほしい」

 まっとうな働き方を!

□「囲む会」のご案内

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まっとうな働き方ができる、まっとうな政治を

安倍政治―立憲的独裁に抗して、立憲民主主義を具現化する糸口へ

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●安倍政治の検証から、立憲民主主義を具現化する糸口へ

 今国会で安倍首相が改憲とともに前面に掲げる「働き方改革」、その柱である裁量労働制をめぐってとんでもないことになっている。法案の前提・根拠とされるはずのデータがまるでデタラメ、さらに「なくなった」とされていたデータの元である調査票原本が、厚労省の倉庫から段ボール32箱分、野党によって「発見」された。第一次安倍内閣(07年)の「消えた年金」問題を彷彿とさせるような事態ともいえる。

 ここには、安倍政治の検証に関わる二つの論点があるといえる。ひとつは「安倍一強」の下での政策プロセスの問題。もうひとつは、首相が働き方改革を「戦後の労働基準法制定以来、70年ぶりの大改革」と称するように、憲法実現法律(*)ともいうべき労働法制の改正をめぐって、立憲民主主義を支える意思を暮らしの現場でどう作り出していくか、という問題だろう。(*「『憲法』とは、憲法典だけでなく、憲法典に散りばめられた理念をより豊かなものにしていく憲法実現法律も含むわけです。政治は、『憲法』に縛られつつも、『憲法』を充実していく責務を負っていることになります」山本龍彦・慶應大学教授 7面参照)

 論点のひとつ、政策プロセスについて。

 上西充子・法政大学教授は、安倍政権の労働政策は「労政審(有識者、労使の三者で構成)ではなく、労働側が加わらない官邸の会議など、官邸主導で進められることが目立つ。裁量労働制の対象拡大や『残業代ゼロ制度(高度プロフェッショナル制度)』もこの手法で法案化された。このやり方を労働側は再三批判してきた」と、官邸主導の政策プロセスを問題視している。

 「安倍一強」の下での政策プロセスは、従来のような党や既存の審議会の議論を経ることなく、首相の意向を受けて官邸主導で進められるようになった。消費税の使途変更、教育無償化、出国税、企業拠出金など最近の目玉政策は、押しなべて官邸主導の決定である。

 首相の意向で政策が決まり、国会では野党の質問にまともに答えず、時間が経てば「審議は尽くした」として数の力で押し切る。あたかも「選挙で勝ったのだから、『期限付き独裁』だ」とでもいうような政策プロセスは、民主的というにはほど遠い。

 代議制民主主義の下、国民の声は選挙で選出された議員を通じて国会に届けられる。国民の声を代弁する野党議員の質問には答えず、国民を代表するはずの与党議員もただの頭数にしてしまえば、代議制民主主義はますます機能不全に陥る。(議院内閣制においては、野党は主に国会審議を通じて、与党は主に政府・与党が一体化した政策形成プロセスを通じて、国民の声を代表する。)

 さらに安倍政権の下では、政府税制調査会、中央教育審議会、社会保障審議会なども形骸化している。「隠れみの」「官僚の振り付けどおり」と批判されることもある審議会だが、時の政権に批判的な委員も含まれ、一応国民を代表する形となっている。ところが今やこれに代わり、首相直属の有識者会議が問題ごとに組織され、短期間議論し報告書を作成する。

 「今回の最大の問題は、官邸の産業競争力会議という厚生労働大臣も正規メンバーではなく、労働者も入ってないところで、裁量労働制の拡大を決めて閣議決定でおろしてきた。そのひずみがデータ問題等の現実無視のものとして噴出している」と長妻議員は指摘している。

 「選挙で勝ったのだから、『期限付き独裁』だ」とでもいうような官邸主導の行きすぎは、容易に行政権の私物化に結びつく。国有地、補助金、許認可、特区などをめぐる「お友達」案件の疑惑の数々、それに伴う公文書管理や情報公開といった、民主主義のインフラの毀損の数々。

 「安倍一強」の下で進みつつあるのは、立憲的ではあるが独裁的な政治であり、「議論による統治」「議論を通じた合意形成」をすっ飛ばした「決められる政治」にほかならない。

 「(1930年代に提唱された「立憲独裁」という概念は)『デモクラシー』とはかけ離れたもので、『「立憲デモクラシー』ではありませんでした。『立憲的独裁』は、政党政治から、(行政権に直結する少数の)専門家による国家支配への移行を目指す考え方です(引用者/軍部支配も専門家支配の一形態)。明治憲法を変えることは事実上できないので、明治憲法の枠の中で政治のあり方を変える手段でした」(三谷太一郎 1/22毎日)

 「日本の権力形態は今後、『立憲的独裁』、つまり『専門家支配』に進むのではないかと危惧しています。~中略~『議論による統治』、言い換えれば『立憲デモクラシー』の原点にもどる必要があるでしょう」(同前)

 安倍政治の検証を通じて、「立憲的独裁」に替わる「議論による統治」としての立憲デモクラシーを具現化していく糸口へと、どう転じていくか。ここが問われている。安倍政治を「反立憲」「立憲的独裁」と批判するだけでは、立憲民主主義を支える意思は生み出されない。

 「立憲主義という言葉が登場するのは、大正デモクラシーの時期、薩長藩閥政治との関係の第一次護憲運動です。その時は明治憲法ですから天皇主権。戦後は国民主権ですから、立憲主義も『憲法で権力をしばる』のみならず、『主権者国民が権力を構成する』と。ここが分かっていないと、立憲民主主義は分からない。単なる反権力になってしまうわけです」(戸田代表 11-12面)

 「憲法というのは、憲法制定者が憲法典を作ったらそれで完成ではない。重要なのは、憲法典というフレームワークの上に、どのような憲法秩序を建築するか、です。政治は、あるいは民主主義は、憲法典のフレームワークに制約されながらも、憲法を積極的に建築するものです。そこに、立憲『民主主義』の意味があると私は考えます。憲法に制約された民主主義というのは『立憲民主主義』の一面的な理解でしかない。より豊かな憲法秩序を積極的に『建築』することも、『立憲民主主義』の重要な要素ではないでしょうか」(山本教授 前出)

●「働いた分の給与は払ってほしい、残業させるなら残業代は払ってほしい」

 まっとうな働き方を!

 労働基準法は第1条で「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」としている。憲法的価値を実現するための憲法実現法律と位置づけられるだろう。同時に労働者と資本の関係には圧倒的な非対称性がある(対等ではありえない)ため、労働三権の保障をはじめとして、さまざまな労働者保護が制度化されている(少なくとも形のうえでは)。この労働者保護の「岩盤規制にドリルで穴を開け」ようというのが、今回の裁量労働制の拡大にほかならない。

 裁量労働制とは、実労働時間ではなく「みなし労働時間」で時間管理をする制度で、「みなし労働時間」が8時間なら、実際には9時間働こうが10時間働こうが8時間分の賃金しか支払われない。本来であれば、8時間を超える労働には残業代の支払いが必要であり、なおかつ労使協定(三六協定)の範囲内での残業しか認められない。しかし裁量労働制では、実際に労働者が何時間働いても「みなし労働時間」に対する賃金だけ払えばよい。「定額働かせ放題」「残業代ゼロ円」といわれる所以だ。

 これまで対象職種は厳格に絞り、かつ手続きを必要とすることで、その拡大を抑制してきたが、その対象を拡大しようするのが今回の法案。どの程度の労働者が対象となりうるのか、政府は具体的に示していないが、いったん法改正が行われれば、裁量労働制が際限なく拡大してしまう可能性がある。山井議員の質問主意書への答弁書によれば、正社員だけでなく、契約社員などの有期契約労働者にも適用することが可能で、最低賃金で働く労働者にも適用可能とされている。

 裁量労働制といっても、そもそも働く側に業務量についての裁量はない。使用者側はめいっぱい仕事を与えて、9時間かかろうが10時間かかろうが、「あとはご自由に」ということにすぎない。自分で業務を裁量できる職位や職種ならともかく、業務量について裁量権のない普通の労働者にとっては、ブラック労働が合法化されるに等しい。

 月百時間まで(過労死ライン!)という時間外労働の上限規制の一方で、裁量労働制の実労働時間は上限規制の対象外なので、むしろ上限規制の抜け穴が拡大されかねない。このように裁量労働制の拡大は、憲法―労働法制を大きく揺るがすことになる。

 これに対して「働いた分の給与は払ってほしい、残業させるなら残業代は払ってほしい」というのは、至極まっとうな要求だ。自己責任論が蔓延する世間のなかで、これをどのようにして多くの人の当たり前の声にしていくか。

 自己責任論は、将来不安のなかで誰かを他者化してバッシングすることで蔓延してきたといえるだろう。欧米では主にネオ・ナショナリズムとして現れる「不安」は、日本では「弱者」に「自己責任論」を投げつける形をとることが多いのではないか。こうしたなかで社会活動家の湯浅誠氏は、子どもの貧困は自己責任論を乗り越えられると言う。選択・責任を問うことができない子どもの貧困からは、自己責任論を乗り越える糸口が見えてくる可能性があると。

 そのひそみにならうなら、選択の余地のない労働者を拡大する裁量労働制の拡大は、これまで雇用形態によって分断されていた働く側が、「働いた分の給与は払ってほしい、残業させるなら残業代は払ってほしい」というまっとうな要求を共有する糸口ともなりうるのではないか。それはまた、われわれの民主主義が共通の参照点としうる憲法秩序を、暮らしの現場で具体的に獲得することでもある。ここにも、立憲民主主義を支える意思をつくりだそう。

(「日本再生」466号一面より)

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東京・戸田代表を囲む会

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いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

 

□第185回 東京・戸田代表を囲む会

 「今国会の論戦と『安倍政治』の検証」(仮)

 3月13日(火) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 小川淳也・衆議院議員(希望の党)

□第186回 東京・戸田代表を囲む会

 「立憲民主主義と地方自治・住民自治」(仮)

 3月24日(土) 正午(12時)から

 ゲストスピーカー 松本武洋・和光市長

□第187回 東京・戸田代表を囲む会

 「米朝戦争の危機と日本の針路」(仮)

 4月9日(月) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 柳澤協二・元内閣官房副長官補


石津美知子
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メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(18.2.23)

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Index 

3月&4月 東京・「囲む会」のご案内

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以下の「囲む会」はいずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

参加費 同人1000円  購読会員2000円

●第184回 東京・戸田代表を囲む会

 「〝ともに引き受けて前へ進む〟政治の立ち上げかた」(仮)

 3月1日(木) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 宮川伸・衆議院議員(立憲民主党) 

●第185回 東京・戸田代表を囲む会

 「今国会の論戦と『安倍政治』の検証」(仮)

 3月13日(火) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 小川淳也・衆議院議員(希望の党)

●第186回 東京・戸田代表を囲む会

 「立憲民主主義と地方自治・住民自治」(仮)

 3月24日(土) 正午(12時)から

 ゲストスピーカー 松本武洋・和光市長

●第187回 東京・戸田代表を囲む会

 「米朝戦争の危機と日本の針路」(仮)

 4月9日(月) 午後6時45分から

 ゲストスピーカー 柳澤協二・元内閣官房副長官補


石津美知子
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Index 

□2020年後に向けて、「時間稼ぎ」の政治からの転轍を

 ●「時間稼ぎ」の政治が破綻する〝その先〟に何を準備するか

 ●人材の焼畑・人を使い捨てる経済社会なのか、

 「人たるに値する生活を営む」ことができる経済社会なのか

□「囲む会」のご案内

□ 「市民政治の育てかた」著者割引にて

「おだやかな革命」 2/3より上映

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2020年後に向けて、「時間稼ぎ」の政治からの転轍を

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●「時間稼ぎ」の政治が破綻する〝その先〟に何を準備するか

 今年秋には自民党総裁選が予定されている。ポスト安倍をめぐる攻防を、永田町の権力闘争の枠にとどめてしまうのか、それとも「安倍政治」五年間の検証を媒介に、オリンピック後を見すえた新しい政治の座標軸をつくりだしていけるか。言い換えれば、「安倍政治」に対する個々の批判や問題点の指摘に終わるのか、それとも「安倍政治」の検証を通じて、それに替わる「新しい現実」に向けた方向性を共有できるのか。

 

 アベノミクスが何年経っても「道半ば」であることに端的なように、「安倍政治」とは、予見しうる破局を先送りする「時間稼ぎ」の政治にほかならない。「時間稼ぎ」を続ければ続けるほど、「このままでも明日は来るけれど、その先に未来はない」というところから、「このままでは明日さえ見えない」ところへ社会の底は抜けつつある。

 ポスト安倍をめぐる攻防にともなって、「時間稼ぎ」の政治の破綻の一端が明らかにされるだろう。そのときに問われるのは、破綻の〝その先〟に何を準備できるかだ。それは(平成とほぼ重なる)「失われた○○年」だけではなく、第二次産業革命の時代の「追いつき、追い越せ」型(折りしも「明治維新150年」)も視野に入れた時間軸から、「新しい現実」「もうひとつの(政治経済社会の)あり方」を準備できるか、ということだ。その糸口とすべく「安倍政治」の五年間をどう検証し、そこから共通の方向性=新しい政治の座標軸をつくりだしていけるか。こうしたステージが始まっている。

 「私たちはいま大きな流れの中にいます。中央集権・周辺分断型の政治がグローバル化のなかで否応なく機能不全となって、地方が主人公となる新しい流れとぶつかっているのです。グローバル化とローカル化が同時進行する『グローカリゼーション』の趨勢は今後ともとどまることがないでしょう。2016年の参院選と知事選は、こうした大きな歴史的な流れの中の象徴的なできごとだったと思います。

 同じ文脈の中で安倍政権やトランプ大統領も生まれたわけですが、残念ながらそれは新自由主義の最後のあだ花にすぎません。もはや先のない中央集権システムを無理に延命させるために、過去の栄光にノスタルジーを寄せ、古いナショナリズムの幻想をまきちらすしかないのです。でも、それは歴史的に限界を迎えているやりかたですから、どんなに粉飾し、強権で一体化を維持しようとしても、いずれは破綻します。

 ただ、私たちが考えなければならない次の問題は、破綻した後のオルタナティブな社会の青写真がまだはっきりしていないという問題です。だから時間があまりありません。悲観的になるなら、戦争という破滅の道が見えてきます。私たちがこれまでのように、たんに観客民主主義の住人にとどまるなら、行き詰った政治は安きに流れ、歴史上くり返されてきたように戦争と暴力に訴えることになります。

 しかし、危機が迫った時代に、それを危機として認識できる人間が多く存在すれば、それはむしろ新しい時代への契機(チャンス)にもなるでしょう。危機(クライシス)の語源には『分岐点』という意味があります。数えきれない個々の危機を相互に結びつけ、危機の総体を把握し、適切な克服法を考え、そして行動をうながす。それは現在の学問の役割であり、政党をはじめとする政治的リーダーの役割であり、また私たち市民一人ひとりの課題でもあります」(「市民政治の育てかた」佐々木寛・市民連合@新潟 共同代表)

 「安倍一強」「一強多弱」という状況は、野党の数合わせで転換できるものではない。野党が取り組むべきは、「安倍政治」に対抗しうる政治の座標軸をつくり、共有するための地道な積み重ねだ。そのプロセスは国民に開かれた参加型のものであるべきだ。そして国会内では(理由があって別会派になっているのだから)、ひとつひとつ議論を重ねて合意を形成する以外にない。

 重要なことは、そのプロセスを国民に(支持者だけではなく)オープンにし、対話を通じて共有点を積み重ねていくことだ。「安倍政治」の検証も「新しい現実」も、永田町の外、地域の暮らしと自治の現場にこそあるのだから。

 「安倍政治」に対する個々の批判や問題点の指摘に終わるのか、それとも「安倍政治」の検証を通じて「新しい現実」への方向性を共有できるのか。国会論戦の組み立て方、対案の位置づけ、野党間の連携の取り方など、後者の視点から意識的に行われるようにフォロワーの側からも迫り上げていこう。

●人材の焼畑・人を使い捨てる経済社会なのか、

「人たるに値する生活を営む」ことができる経済社会なのか

 今国会の施政方針演説で、首相は働き方改革と改憲を前面に掲げた。働き方改革について「戦後の労働基準法制定以来、70年ぶりの大改革」と称するように、憲法実現法律と位置づけられる労働基準法の「改正」は、憲法とも無縁ではない。

 各党代表質問では働き方改革関連法案に対して、野党からの批判が相次いだ。

 「労働時間の上限規制は待ったなしだが、なぜ上限を月100時間までとするのか。政府案は『過労死の合法化』ではないか」(共産党・小池晃書記局長)。政府案は、時間外労働を取り決めた労使協定(36協定)での残業の上限を、最長で「月100時間未満、年720時間」とする。「月100時間の残業」は「過労死ライン」とされ、これでは「過労死容認法案になりかねない」(立憲民主党・枝野幸男代表)。

 また残業に上限を設けることで、残業代減→収入減→消費減が心配されるという声もあるが、そもそも過労死ラインまで残業しなくてもそこそこの暮らしが出来るようにするのが、あるべき労働条件なのではないか。

 金融ディーラーなど年収1075万円以上の一部専門職を労働時間規制の対象から除外する「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)の導入や、裁量労働制の対象を一部法人営業職にまで拡大するといった規制緩和についても、「労働者のためでなく、人件費削減の観点から導入されようとしている」(希望の党・玉木雄一郎代表)との批判が相次ぐ。

 裁量労働制とは「見なし残業代込みの賃金(定額)」で、働く側に裁量権のある職種に適用される(労働時間規制の対象から除外)。その要件が緩和されるということだ。高プロ制度の場合は年収1075万円という枠があるが、裁量労働制の場合は収入にかかわらず対象職種が拡大されることで、「定額働かせ放題」になる可能性がある。現に2017年に大手不動産会社が裁量労働制を違法に社員に適用したとして是正勧告を受けたが、法案が通ればこれも合法ということになる。(「年収制限のない『定額働かせ放題』ってマジ?」河合薫 日経ビジネスオンライン1/23 参照)

 そもそも「働き方改革」とは何のためなのか。人件費削減→人材の焼畑を続けていった先に何があるのか。

 労働基準法は「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」(第1条)と定めている。労働基準法が、憲法の価値を実現するための憲法実現法律と位置づけられる所以だ。「人たるに値する生活を営む」ための社会的経済的条件が破壊されたところでは、立憲民主主義社会の担い手も破壊される。

 「安倍政治」五年間の検証という意味では、「非正規の2018年問題」も重要だ。短期雇用の契約を繰り返しながら五年以上働いてきた非正規の労働者が、希望すれば2018年4月以降、無期に働ける新しい制度だ。その一方で、ルールが始まる直前の3月末で雇い止めを言い渡される事態が相次いでいる。

 理化学研究所では2018年3月末時点で、五年以上働いて雇用の上限を迎える有期雇用の職員は、パートや契約職員など五百人弱。そのうち、無期雇用の研究アシスタント試験に合格した百人余りとわずかな事務職員を除き、三百人を超える職員が3月末で雇い止めとなる。

 不当労働行為の救済申し立てに関わった弁護士は「ルールが本格的に適用される2018年4月を前に、その権利を行使させずに雇い止めできるよう就業ルールを変えた。事実上の『無期雇用逃れ』だ。ベテラン職員の多くが去ることになり、研究の遂行に影響が出かねない状況になっている」と指摘する。同様の問題は、ありとあらゆる現場で派生している。

 現場を支えてきたベテランスタッフを「使い捨て」にする職場、人件費削減しか能のない事業に、持続可能性はあるだろうか。いやそれ以上に、五年先の雇用が見通せない「働き方」(働かせ方)を余儀なくされる社会で、次世代や他者のことを考えられる民主主義が育つのか。

 働き方改革、そして「一億総活躍」「女性活躍」やらの安倍政治五年間の検証を通じて、「働かせ方改革」の対抗軸となりうる方向性をどう見出していけるのか。これはまた労働法制を憲法実現法律としてきちんと機能させるとはどういうことか、その視点を共有したうえでの憲法論議の土台・前提とはどういうことか、という国民参加型の議論をつくりだしていけるか、ということにもなるだろう。

 グローバル化、主権国家、民主主義は同時に追求することはできず、どれかひとつを犠牲にしなければならないと言われる(ロドリック「グローバリゼーション・パラドクス」)。確かに世界には今、自国ファーストや権威主義など、民主主義を外したグローバル化と主権国家の組み合わせが台頭しつつあるようにも見える。これはある意味では、民主化の「第三の波」に対するバックラッシュかもしれない(12/3シンポジウム参照)。だが一方でこれは、新たな歴史段階において民主主義をより深化させる挑戦でもあるだろう。

 「グローバル化を反転させるのは容易ではない。自らが道具化すると感じるなかで生の意味を見出すのは、誰にとっても難しい。しかし、そうした時代にあっても、中間層を増やし、生の困難を減じ、他者への憎悪に転化するのを防ぐよう努めるのは大切なことである」(遠藤乾 毎日1/23)

 立憲民主主義は、それを支える人々の政治的意思とその経済的社会的条件を不断に育み、手入れすることによって持続可能だ。非立憲的な中国の台頭がおそらくピークを迎え、日本が高齢化の急坂にさしかかるであろう2020年代半ばを見すえ、「時間稼ぎ」の政治をどのように閉じ、「ともに引き受けて前へ進む」政治をどう立ち上げていくか。ここからポスト安倍、オリンピック後へむけた舞台を準備しよう。

(「日本再生」465号一面より)

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東京・戸田代表を囲む会

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□第182回

「『すべて国民は個人として尊重される』(憲法13条)って、どういうこと?」(仮)

2月5日(月) 1845から

ゲストスピーカー 山本龍彦・慶應大学教授

*立憲主義の基本原理である「人権」「個の尊重」は、実現されているのか。憲法改正は今ある憲法を守ってから言え=立憲主義を支える意思を、9条以外からも作り出すとは。

参照:「日本再生」461号インタビュー

□第183回

「いま、野党に何が必要か」

2月15日(木)1845から

ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員 希望の党代表代行

□第184回

「〝ともに引き受けて前へ進む〟政治の立ち上げかた」(仮)

3月1日(木)1845から

ゲストスピーカー 宮川伸・衆議院議員 ほか 

いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

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京都・戸田代表を囲む会

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□第32回

「立憲民主主義を支える言論空間を、どうつくるか」

2月4日(日)1500から

メルパルク京都

ゲストスピーカー 福山哲郎・参議院議員 泉健太・衆議院議員

会費 1000円

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「市民政治の育てかた  新潟が吹かせたデモクラシーの風」

佐々木寛 市民連合@新潟 共同代表

1部 1400円(税込) 

2016参院選、県知事選、2017総選挙を、市民主導で戦い成果を収めた市民連合@新潟。

その実践知と経験値を、各地でも活かしていくために。

1600円(+税)のところ、ご厚意で著者割引により、1400円(税込)で。

送料は、1部215円(旧冊子小包の形式の場合)

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映画「おだやかな革命」 2/3より上映

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3.11後の「新しい現実」・・・自然エネルギーによる地域再生の物語の数々

―この映画には、静かに力強く、ふつふつと湧き上がってくる力があります。

その力はあまりにも美しく、切なく、愛に満ちていて、胸が締め付けられそうにもなります。でも、そこに「光」を感じます。バンドラの箱に残った「希望」のように。

――鶴田真由(ナレーション)

監督インタビュー 「地域の自立を切り開く「おだやかな革命」家たち」

https://greenz.jp/2018/01/24/odayaka-kakumei/

【ポレポレ東中野・上映情報】
2/3(土)~16(金) 10:20/12:30/19:00

2/17以降も上映は継続、時間は未定


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(18.1.25)

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Index 

□「囲む会」のご案内

□ 「市民政治の育てかた」 著者割引にて

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東京・戸田代表を囲む会

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□第182回

「『すべて国民は個人として尊重される』(憲法13条)って、どういうこと?」(仮)

2月5日(月) 1845から

ゲストスピーカー 山本龍彦・慶應大学教授

*立憲主義の基本原理である「人権」「個の尊重」は、実現されているのか。憲法改正は今ある憲法を守ってから言え=立憲主義を支える意思を、9条以外からも作り出すとは。

参照:「日本再生」461号インタビュー

□第183回

「いま、野党に何が必要か」

2月15日(木)1845から

ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員 希望の党代表代行

□第184回

「〝ともに引き受けて前へ進む〟政治の立ち上げかた」(仮)

3月1日(木)1845から

ゲストスピーカー 宮川伸・衆議院議員 ほか 

いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

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京都・戸田代表を囲む会

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□第32回

「立憲民主主義を支える言論空間を、どうつくるか」

2月4日(日)1500から

メルパルク京都

ゲストスピーカー 福山哲郎・参議院議員 泉健太・衆議院議員

会費 1000円

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「市民政治の育てかた  新潟が吹かせたデモクラシーの風」

佐々木寛 市民連合@新潟 共同代表

1部 1400円(税込) 

2016参院選、県知事選、2017総選挙を、市民主導で戦い成果を収めた市民連合@新潟。

その実践知と経験値を、各地でも活かしていくために。

1600円(+税)のところ、ご厚意で著者割引により、1400円(税込)で。

送料は、1部215円(旧冊子小包の形式の場合)


石津美知子
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メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(18.1.8)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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本年もよろしくお願いいたします。

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Index 

□「囲む会」のご案内 

□ 映画「おだやかな革命」

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2018年 東京・戸田代表を囲む会

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□第181回

「市民政治の育てかた 観客民主主義から参加型民主主義へ」

1月19日(金) 1845から

ゲストスピーカー 佐々木寛・市民連合@新潟共同代表 新潟国際情報大学教授

*2016参院選、県知事選、2017衆院選を「市民と野党の共闘」で戦ってきた市民連合@新潟。その取り組みの教訓をどう活かし、共有していくか。

参照:「日本再生」457号インタビュー 

□第182回

「『すべて国民は個人として尊重される』(憲法13条)って、どういうこと?」(仮)

2月5日(月) 1845から

ゲストスピーカー 山本龍彦・慶應大学教授

*立憲主義の基本原理である「人権」「個の尊重」は、実現されているのか。憲法改正は今ある憲法を守ってから言え=立憲主義を支える意思を、9条以外からも作り出すとは。

参照:「日本再生」461号インタビュー 

いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 

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2018年 京都・戸田代表を囲む会

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□第32回戸田代表囲む会in京都

「立憲民主主義を支える言論空間をどうつくるか」

2月4日(日)1500から1730

メルパルク京都(京都駅烏丸中央口1分)4階「第五研修室」

ゲストスピーカー:福山哲郎・参議院議員、泉 健太・衆議院議員

会費:1000円(学生500円)

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映画「おだやかな革命」

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3.11後の「新しい現実」・・・自然エネルギーによる地域再生の物語の数々

―この映画には、静かに力強く、ふつふつと湧き上がってくる力があります。

その力はあまりにも美しく、切なく、愛に満ちていて、胸が締め付けられそうにもなります。でも、そこに「光」を感じます。バンドラの箱に残った「希望」のように。

――鶴田真由(ナレーション)

【ポレポレ東中野・上映情報】
2/3(土)~16(金) 10:20/12:30/19:00

2/17以降も上映は継続、時間は未定


石津美知子
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メルマガ♯がんばろう、日本!         №233(17.12.25)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□「時間かせぎ」の政治の閉じかた、

 「ともに引き受けて前へ進む」政治の立ち上げかた

●「時間かせぎ」が破綻するその先に、何を準備するか

●第三次産業革命ならびに戦後秩序の転換期というパラダイムシフト 

そこにおけるガバナンスの転換とは 

□「囲む会」のご案内 

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「時間かせぎ」の政治の閉じかた、

「ともに引き受けて前へ進む」政治の立ち上げかた

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●「時間かせぎ」が破綻するその先に、何を準備するか

 幕が降りつつある平成の時代は、「失われた○○年」と言われるだろう。失われたのは、「右肩下がり」の時代にフィットする政治経済社会へ転換するための機会であり、条件づくりだ。〇九年の政権交代は、この転換への挑戦と失敗ともいえるだろう。3.11はこの転換を先送りし続けることへの「警告」であると同時に、この転換を「新しい現実」として自らの手でつくりだそうとする人々の背中を押した。

 たしかに国レベルでの制度転換は、いまだ遅々として進んでいないとはいえ、地域にはすでに模索の数々はあり、そこでの教訓もある。「失われた○○年」の一方で、右肩下がりへの転換を自分事として考える(考えざるをえない)人々が登場しつつある今、それを活かすことができるかは、立憲民主主義の言論空間をつくりだせるかにもかかっている。

 「失われた○○年」は、予見しうる破局を先送りしようとする「時間かせぎ」の政治でもあり、「不都合な真実」を見たくない人々と、「新しい現実」をつくりだそうとする人々とのせめぎあいでもあった。だが「時間かせぎ」の政治を続ければ続けるほど、「このままでも明日は来るけれど、その先に未来はない」というところから、「このままでは、明日さえ見えない」ところへ、社会の底が抜けつつある。

 上場企業の業績が「過去最高」といわれる一方、61%の世帯が平均所得以下、年収200万以下の世帯が20%と格差は拡大する一方。ユニセフは日本では子どもの16%が深刻な貧困状態にあると、懸念を表明。働いているのに相対的貧困状態にいる人の割合は13・3%と、OECD加盟国平均の8・3%を上回る。こうした格差や貧困は、仮にアベノミクスが成功しても解決できる問題ではないことは明らかだ。

 失われたのは「成長」ではなく、社会的な連帯だ。子育て支援の充実といえば、無償化、待機児童対策、保育士処遇改善などが天秤にかけられる。「どちらが大事か」の議論は、必要としている人々同士の分断に容易に転じさせられる。あるいは高齢化×社会保障費増大の議論は、容易に世代間対立に変換される。高齢者介護の問題は現役世代の仕事や暮らしに直結するにもかかわらず。

 ボリュームゾーンの団塊世代が後期高齢者になり、その介護の負担が現役世代にかかってくるようになると、右肩上がりを前提に家庭や家族で社会保障をなんとか支えてきた構造も、いよいよ底が抜けるのではないか。(子どもの養育と親の介護というダブルケアの問題。40代の非正規労働者と親の介護問題。親の高齢化で家庭内に抱えきれなくなる福祉の問題など。)

 低所得層の消費が生活保護世帯以下だとして(その計算自体の妥当性も疑わしい)、生活保護費を引き下げる政府の下で、憲法25条(「健康で文化的な最低限度の生活」)を実現することなど、できるのか。

 「切り下げ」のツケは、回りまわって社会全体の活力を疲弊させる。日本の労働生産性はOECD35カ国中20位、G7では最下位。国際競争力も二年連続して後退して9位となった。国際競争力にはグローバル資本にとっての利便性という視点も含まれるが、自由でイノベーティブな発想や試みが多様に生まれる社会の活力は、「このままでも明日は来るけれど、その先に未来はない」どころか、「このままでは、明日さえ見えない」社会から出てこないことは明らかだ。

失われたのは「成長」ではなく、社会的な連帯だ。「なぜ税金を納めるのか」、「なぜ投票に行くのか/行かなければならないのか」、「憲法は何のためにあるのか/何を守るのか」etc。その根底には、「私たちはどういう社会を作りたいのか」「どういう社会で生きていきたいのか」という問いと、それをめぐる一定の合意が求められるはずだ。

 「若い人たちが年金を払うのが嫌だというのは、今の政府システムの中で公的に保証されているはずのものは、そのうち保証されなくなるんじゃないかということだと思います。若い世代は当面は圧倒的に支える役割ですから、将来の保証がないなら取られ損だという気分がしてくるわけです。

聞くところでは、北ヨーロッパでは負担率はもっと大きいけれど、自分で投資をしていると損することもあるが、税金で納めておいたら自分が老いた時にはちゃんと返ってくるから、そっちの方が安心であると。個別の資産については、経済情勢によって得をする時も損をする時もあるが、長い目で国民全体でならしたら安定的で持続できるだろうと。そういう信頼が根本にあるのではないでしょうか。

一方日本では、政策の消費者としての国民からすると、安上がりにしてくれることが最もよい、というグループの人がかなりの規模を占めています。~中略~小さな無駄さえ『そういう小さな無駄を一生懸命撲滅していくことによって、何とかみんながもう少し安心できるようにしましょう』ということに必死にならなきゃいけない。このこと自体、システムが危機の状態にあることを示しているのではないか、という気がしています。

これをどう逆転して、将来のための投資に税を使うことによって、結果的にみんなが長い目でより安心できるようにするという感覚を、どこからどう作っていくかということが問われていると思っています」(廣瀬克哉・法政大学教授 10/21シンポジウム 463号)

「私たちはどういう社会を作りたいのか」、そのために「どういう政府をつくるのか」―政治選択とはこういうことだろう。自治の現場では、そこにつながる当事者性が涵養されつつある。その糸口を、「より大きな意思決定」における当事者性、政治的有用性へと、どのようにして結びつけていくか。「時間かせぎ」が破綻するその先に準備すべきものは、こうした「主権者を引き受ける」人々の連帯ではないか。

●第三次産業革命ならびに戦後秩序の転換期というパラダイムシフト 

そこにおけるガバナンスの転換とは 

 「失われた○○年」のツケは、世界に冠たる技術大国でも急速に顕在化している。世界一安全とされる新幹線で台車の部品が破断寸前のまま、異音に気づきながら3時間にわたって走行するという事態。三菱マテリアル、東レでもデータ改ざんが発覚、日産、スバルでは検査不正が常態化していたなど、「ドミノ」が止まらない状況だ。

 いずれも技術的な問題とは別に「薄々は知りながら」「とりあえず」という、「時間かせぎ」の時代にしみついた体質の問題があるのではないか。これでは技術革新を生み出すような、自由でイノベーティブな組織体質が失われるのは当たり前だ。

 「失われた○○年」の間、日本の大企業は時代の変化に対応するイノベーションではなく、人材の焼畑を続け、政府の補助金に頼って「とりあえず、自分が社長の時はつじつまが合うように」とやってきた。その行き着く先は、リニアでの談合やぺジー社(スーパーコンピューター開発ベンチャー)による助成金詐欺のような「国家(税金)の私物化・たかり」だろう。国家戦略特区にも同様の構図が伺える。

 ここでも「時間かせぎ」の破局が近づいている。ドイツ・メルケル首相のブレーンで「第三次産業革命」の到来を予言してきたジェレミー・リフキン氏は日本に対して、こう警告する。

 「エネルギーやクルマなどの輸送手段をインターネットにつなぎ、効率性や生産性を極限まで高めるのが第三次産業革命です。~(それによって)シェア経済が台頭する。EUと中国が国家戦略として取り組むのに対し、日本はこのパラダイムシフトに対して計画を持っていません。この状況が続けば~日本は2050年までに二流国家になってしまいます」(日経ビジネスオンライン12/14)

 リフキン氏は、日本の対応が遅れているのは「原子力から脱却できないことにある」と指摘する。東芝の体たらくは、その典型といえるだろう。

 「(石油と原子力をエネルギー源とする)第二次産業革命の成果はいま、衰退状態にあります。しかし、この中央集権的な通信や、原油と原子力に依存したエネルギー、内燃機関を使う輸送手段という第二次産業革命のインフラに接続されている限り、生産性はもう天井を打った~さらにそれがもたらした気候変動によって、人類は危機にさらされている。~中略~経済の新しいビジョンに必要なのは炭素を排出しない計画ということになります」(同前)

こうした方向転換を促進するのは、炭素に価格をつける(炭素税、排出量取り引きなど)政策であることは、すでに明らかになっている。炭素にしっかり価格付けをしているところほど炭素生産性は高い、という関係もかなり明瞭に見られる。さらに言えばそれが、経済のソフト化―高付加価値化にもつながっていると推測される。

「ここで言いたいのは、平均実効炭素価格が高い国では、なぜか知的財産生産物の形成が進んでいる、その相関関係が見られるということです。~あえて因果関係的に解釈すると、おそらくカーボンプライシング、炭素税を入れていくと、エネルギー集約型の伝統的なものづくりは経済的に不利になっていきます。そうであるなら発想の転換をして、もっと付加価値の高い生産、ここで言う知的財産生産物形成の世界に移っていくということを、経営者として考えざるを得ないだろうということです。~日本では炭素価格も低ければ、一人あたりGDPも低いという現状にあるわけです」(諸富徹・京都大学教授 460号)

ここでのパラダイムシフトは低炭素・脱炭素化であり、中央集権型から自立分散型ネットワークへの転換であり、人への投資ということだろう。そしてそうなればなるほど、草の根イノベーションの力が重要になる。よく言われるポートランドの事例は典型的だろう(川勝健志・京都府立大学准教授 本号参照)。住民主導のまちづくりがイノベーティブな風土を産み、それに惹かれて集まる人々がさらにイノベーティブな産業を集積し、市民自治が一段と促進されるという、地域内の市民自治と経済、産業自治の循環が生まれる。

 産業革命が単なる産業構造の転換にとどまらないように、ここからは新しい社会ガバナンスの転換―民主主義の深化が伺える。

 「私は、各地の地域再生の例やサスティナブルな地域づくりを調べていますが、そこでは疲弊している地域を活性化しようというだけではなくて、構造的に麻痺してしまった現代社会の統治のあり方(福祉国家のガバナンス)に対して、地域から新しい社会経済のガバナンスの仕組みを実験的に打ち出しているのではないか、地域の取り組みでも大きな社会転換の中身を含んでいるのではないか、という思いを最近強くしています。

何がこれまでと違うかと言うと、一つは地域を単位としたガバナンスということです。そして、誰かを選んで意思決定に間接的に関わるというより、自らが地域の何らかの事業に直接関わる形で参加する形態。また、ビジネスと社会的課題の境目が非常に曖昧で、そのハイブリッドな事業形態を通じて地域の環境のストックを作りかえていこうとする、そういうガバナンスです。その担い手として社会的企業と呼ばれる存在があり、これも重層性、多様性に満ちていますが、その社会的企業が絡み合った生態系こそが新しいガバナンスなのかな、と思っています」(佐無田光・金沢大学教授 463号)。

ガバナンスの転換は、国際関係においても急務だ。世界第一位の米国と第二位の中国が、ともに国際秩序を自国に都合のよいように変えようとしているときに、必要なことは「どちらにつくのが有利か」ではなく、中級国のネットワークで(自由や民主主義、人権を普遍的価値とする)戦後秩序を維持しつつ、新しい事態に対応していくことだ。

北朝鮮問題と中国、トランプのアメリカに同時に向き合わなければならない日本にはハードルはなかなか高いが、自由貿易や温暖化対策など安全保障以外にも、一国で壁を築くのではなく国際協調で対応すべき課題は少なくない。

 「日本などの中級国にとってのベストシナリオは、こうした多国間の枠組みを維持し、進めていくことで、アメリカや中国もそういう枠組みに近づいてくるということです。~中略~中級国にとって最大のリスクは、軍事紛争です。軍事的な紛争になったときには、中級国が束になってもアメリカ一国の軍事的な能力には及ばない。~中略~その意味で、中級国にとっては軍事紛争はできるだけ回避したい」(中西寛・京都大学教授 本号)

 国際秩序が歴史的に変容する時代には、いくつもの変数に対応しなければならない。このときに「この道しかない」や「○○はけしからん」といった短絡的な思考をとれば道を誤る、という歴史の教訓を、今と将来に生かすことができる主権者へ!

 中国の台頭がおそらくピークを迎え、日本は高齢化の急坂にさしかかるであろう2020年代半ばを見すえ、「時間かせぎ」の政治をどのように閉じ、「ともに引き受けて前へ進む」政治をどう立ち上げていくか。ここからポスト安倍、オリンピック後にむけた舞台を、準備しよう。

「日本再生」464号一面より

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2018年 東京・戸田代表を囲む会

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□第181回

「市民政治の育てかた 観客民主主義から参加型民主主義へ」

1月19日(金) 1845から

ゲストスピーカー 佐々木寛・市民連合@新潟共同代表 新潟国際情報大学教授

*2016参院選、県知事選、2017衆院選を「市民と野党の共闘」で戦ってきた市民連合@新潟。その取り組みの教訓をどう活かし、共有していくか。

参照:「日本再生」457号インタビュー 

□第182回

「『すべて国民は個人として尊重される』(憲法13条)って、どういうこと?」(仮)

2月5日(月) 1845から

ゲストスピーカー 山本龍彦・慶應大学教授

*立憲主義の基本原理である「人権」「個の尊重」は、実現されているのか。憲法改正は今ある憲法を守ってから言え=立憲主義を支える意思を、9条以外からも作り出すとは。

参照:「日本再生」461号インタビュー 

いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         №232(17.12.1)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp

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Index 

□ 12月3日 シンポジウムのご案内  

「立憲民主主義の観点から考える外交・安全保障 ~国際協調の再構築は可能か~」

□ 「お任せ」「ダメ出し」の消費者民主主義から、

  パートナーとしてともに担う民主主義へ

●「立憲民主主義を支える意思をつくりだす」 

 そのための言論空間を、どうつくるか

●立憲民主主義的なガバナンスを、どうつくりだすか

□「囲む会」のご案内 

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□第107回 シンポジウム

「立憲民主主義の観点から考える外交・安全保障 ~国際協調の再構築は可能か~」

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12月3日(日)1300から1700

TKP神田駅前ビジネスセンターホール5階

https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-kanda-ekimae/access/

参加費 2000円

【パネリスト】

川島真・東京大学教授 李鍾元・早稲田大学教授 大庭三枝・東京理科大学教授

大野元裕・参議院議員 佐橋亮・神奈川大学准教授

【趣旨】

「核兵器をちらつかせながら罵倒しあうトランプと金正恩」「独裁体制を強める習近平」・・・

国際環境は、戦後秩序の枠組みが機能しなくなっていることから「予測不可能性」を高めています。すぐには決着がつかないであろう時代に、「正義」を振りかざすのではなく「正気」を保っていくための論点・視点の整理ができれば、と思います。

また「立憲民主主義」という価値観(戦後秩序の基礎にある価値観)が、多少なりとも実感的に語られるようになってきましたが、わが国周辺においては、それが共有されているとは言いがたい状況です。このようななかで外交・安全保障の方向性をどう考えていくか、とくにアメリカをアンカーとした国際協調が成り立たなくなりつつあるなかで、どのような国際協調が可能なのか、ということを一つの軸にしたいと思います。

ぜひ、ご参加を!

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「お任せ」「ダメ出し」の消費者民主主義から、

パートナーとしてともに担う民主主義へ

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●「立憲民主主義を支える意思をつくりだす」 

 そのための言論空間を、どうつくるか

 安保法制を契機に人口に膾炙されるようになった立憲主義を、政治の座標軸として定着させることができるかどうか。2017年総選挙を経た後のステージは、このようなものとなる。「立憲主義の側なのか、反立憲主義の側なのか」では、このステージは見えてこない。

 「非常時だから、一任を」に流される民主主義観なのか、踏みとどまる民主主義観なのか。2017年総選挙をめぐる分岐はここにある。前者の立憲的独裁に道を開くのは、「反立憲」ではなく、膨大な非立憲(消費者民主主義)の空間だ。

 今日の立憲主義は立憲君主制ではなく立憲民主主義、すなわち国民主権である以上、人々のなかに「立憲民主主義を支える意思」をつくりだし、深めるという主体活動抜きにはない。そのことの〝弱さ〟が非立憲の空間(消費者民主主義)を温存し、立憲的独裁に道を開く。こうした性質のステージが始まった。

 立憲民主主義を深める、立憲民主主義を支える意思をつくりだす、そのための言論空間をどうつくりだしていくか。ここからさまざまな議論、問題設定、切り口などを整理して、この切り口からは立憲民主主義を深めることにつながるが、この切り口ではつながらない、といったことを実践的に集積していくことが必要だ。政権に対する追及も、立憲民主主義、主権者意識の涵養につながる追及なのか、というところから判断基準を整理したい。

 政策思想の軸についても、例えば「立憲民主主義を深めるための憲法改正とは」、あるいは「立憲民主主義と財政民主主義からの『税と社会保障の一体改革』とは」とか、「立憲民主主義を支えるインフラとしての社会関係資本、およびそのための社会的投資とは」といった切り口が考えられる(459号掲載の6/18シンポジウム、ならびに今号掲載の10/21シンポジウムも参照)。

 じつはこうした問題設定は必ずしも「新しい」ものではない。例えば、憲法改正の国民投票法をとりまとめた国会(憲法調査会)のプロセスが内包していた新たな憲法論議の可能性は、その後の「お試し改憲」発想によって寸断された。「税と社会保障の一体改革」の三党合意(2014)は、きわめて不十分ながら方向転換への糸口となりうる可能性もあったが、反故にされた。民主党政権での「コンクリートから人へ」という社会的投資の転換の試みは、「バラマキ」批判の前に潰され細々とした対処策に解体された。

 幕引きされようとしている平成の時代は、「失われた○○年」と重なる。失われたのは、「右肩下がり」の時代にフィットする政治経済社会へ転換するための機会であり、条件づくりだ。〇九年の政権交代はこの転換への挑戦と失敗であり、3.11はこの転換を先送りし続けることへの「警告」であると同時に、この転換を「新しい現実」として自らの手でつくりだそうとする人々の背中を押した。

 たしかに国レベルでの制度転換は、いまだ遅々として進んでいないとはいえ、模索の数々はあり、そこでの教訓もある。「失われた○○年」の一方で、右肩下がりへの転換を自分事として考える(考えざるをえない)人々が登場しつつある今、それを活かすことができるかは、立憲民主主義の言論空間をつくりだせるかにもかかっている。

 時代の転換を「他力本願」「外圧」としてしか受けとめられなければ、「非常時だから一任を」という立憲的独裁に身を委ねることになる。時代の転換を外圧ではなく、内発性で受けとめる主体基盤によって、立憲民主主義の言論空間は可能になる。そのとば口に立ちつつある。

 「政治の話をするとき、僕は乗り物のバスに喩える。運転手は乗客たちとの契約に従って運転している。乗客たちが国民にあたり、契約が憲法にあたり、運転手が統治権力にあたる。近代国家というバスの本義は、乗客たちが運転手に、その都度目的地を告げ、徹底監視し、文句を言うことだ。~中略~(戦後日本は)目的が自明(経済的豊かさ)だから、いちいち目的地も告げないし、ルートも運転の仕方も運転手の選択に委ねてきた。それでうまくいった。

 ところがうまくいかなくなった。バスが今まで走ったことがない場所を走るようになったからだ。経済的に豊かであり続けようとしてもルートはもはや自明ではない。~中略~自明さを前提にして運転手に『お任せ』しているわけにはいかなくなってきた。

 乗客である我々は、運転手にその都度の目的地を告げねばならなくなった。(適切なルートなのか、運転はどうかなど)監視したうえであれこれ文句を言い、場合によっては運転手を取り替える必要も出てきた。

 そう。我々は運転手を取り替えた(09年政権交代)。~中略~だがそれからが大変だ。運転手も運転経験が乏しいなら、乗客たちも命令して監視する経験が乏しい。運転手のミスや乗客たちの頓珍漢でバスはあちこちにゴッツンコ。

 ~中略~下手をすると、いつまで経っても大目的を定められず、その都度の目的やルートを適切に指示できない『自分自身』に、嫌気がさした乗客たちが、全てを運転手のせいにして、頬被りしかねない。それどころか『考えないで、俺に任せろ』という馬鹿な運転手に、再び『丸投げ』しかねない」(宮台真司「民主主義が一度もなかった国・日本」まえがき 幻冬舎新書 2009.11 ()内は引用者)。

 「右肩下がり」の時代にフィットする政治経済社会への転換、その失敗の教訓とは、「お任せ」して「ダメ出し」するという消費者民主主義のフォロワーシップの失敗の教訓にほかならない。2017年総選挙はこうした主体基盤の一角が、可視化されつつあるということでもある。その感覚は、例えばこうだ。 

 「私は市民が議員を支持するのではなく、議員が市民を支持するものだと思っていました。例を挙げると、候補者が身近に関わった支援学校の教室不足、給食提供の問題等。議員が市民を応援するのが、本来の姿だと思っていました。しかしながら、思慮が足りなかったようです。市民と議員が対等なパートナーとして、切磋琢磨しながら暮らしを考えるものなのだと感じています。そのパートナー選びの1つが選挙だと気付きました。自分のマインドに近い相手をパートナーとして、切磋琢磨して暮らしを考えなくては、何年待ってみても何も降ってきません」(今号「一灯照隅」「伴走するフォロワーとして」)

 立憲民主主義を深め、立憲民主主義を支える意思をつくりだすための言論空間をつくりだすというところから、右肩下がりの時代にフィットするためのさまざまな政策課題を取り上げ、その実践的な経験を集積していこう。

●立憲民主主義的なガバナンスを、どうつくりだすか

 

 立憲民主主義の言論空間をつくりだすためには、ガバナンスもそれにふさわしいものへと転換されなければならない。例えば選挙(とくに小選挙区)や国会対策上では野党間の協力や調整は不可欠だが、そのことと野党再編=数合わせとは明確に峻別しなければならない。これは有権者との関係性にも関連する。

 「長妻 これまで私たちが数集めを重視しすぎて、期待してくれた有権者を蚊帳の外に追いやってしまった反省からすれば、今後の野党再編は、従来の発想ではない形で慎重にやらなくてはなりません。安易な合従連衡はやっぱりしないということですね。~中略~一番いいのは国民全員が国会議員になることですが、物理的にできないから代表者を選んで頼むぞということであって、好き勝手にやっていいわけではない。代理人として国会でやっているわけですから、政策を作り上げるのも、SNSなどを使って有権者に直接参加してもらうやり方を考えたいと思います」

(http://net.keizaikai.co.jp/archives/26897)

 論理的には参加型民主主義の活性化によって、代表制民主主義をより機能させる方向性、そうしたガバナンスへの挑戦であり、ローカルパーティーの可能性もこうした文脈のなかに位置づけられるだろう。

 あるいは「勝ち負け」を争う選挙においても、「有権者の投票や関与で政治的対立を治める」という方向性にむけた模索、その実践的教訓を集積することが不可欠になる。そのためには日常的に見解の違うグループ、人々と議論する場、関係性を作らなければならないし、それにふさわしいガバナンスが求められる(3―4面「総会報告」参照)。

 また、これまでの仕組みを転換すべき問題は、既存の制度や「常識」では解決できない以上、当然のことながら「制度の外」から提起される。それに対して、「言いたいことはわかるけれど、やり方が『非常識』だ」と、論点をすりかえるのか。あるいは既存の制度の外からの多少乱暴な問題提起を受けとめて、新しい常識、新しい現実をつくりだそうとするのか。

 現実の社会の多様性に立脚するなら、後者のガバナンスが求められる。これは「新しい公共のためのパートナーシップ」をどうつくりだすか、ということにもつながってくる。

 「地方自治体―憲法では『地方公共団体』という概念は、民間とは違う公共団体のみが公共性を担う、という観念が内包されている、少なくとも法理念的にはそういうことを引きずっている概念です。その感覚が、実際にはかなり薄れざるをえない場面が出てきていると。

 特に地方で、地域の新しい動きに対して行政がプロデューサー的にいい役割を果たしているようなところでは、そうした公共団体観はかなり薄れているとは思います。しかしいろいろな政策実施の場面では、公共性というのは、つまるところ政府部門である地方公共団体だから担えるのであって、効率的な実施部隊としての民間委託のようなものはあるとしても、担保になる公共団体の裏付けがいるんだという感覚は、まだ十分には払拭され切っていないだろうと思います。

 そうしたこだわりをいったん捨てた上で、それぞれの特性を持って補完的な関係、それぞれの分野やセクターのいい面が生きる関係性を作るという感覚を、どう涵養していくか」(廣瀬・法政大学教授 10/21シンポジウムより)。

 すでに地域の自治の現場では、こうした新しいガバナンスの経験と教訓はさまざまな形で集積されつつある。それを、より「大きな」意思決定にかかわるガバナンスの転換にまで、どのように結び付け、また迫り上げていくか。その挑戦の舞台として統一地方選、参院選をはじめとする選挙の場を準備しよう。

(「日本再生」463号一面より)

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 「望年会」のご案内

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□京都「望年会」特別講演

「戦後秩序の危機の時代にどう向き合うか~国際協調の再構築は可能か」

中西寛・京都大学教授

12月7日(木) 1800から

キャンパスプラザ京都 第四講義室

参加費 1000円

・講演終了後(1910~)懇親会 同1階「ケニヤ」

会費 3500円

□2017年 望年会@東京

今年の教訓を「忘」れず、来年を展「望」する、恒例の望年会

12月23日(土・祝) 1600から

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 1500円

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2018年 東京・戸田代表を囲む会

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□第181回

「市民政治の育てかた 観客民主主義から参加型民主主義へ」

1月19日(金) 1845から

ゲストスピーカー 佐々木寛・市民連合@新潟共同代表 新潟国際情報大学教授

*2016参院選、県知事選、2017衆院選を「市民と野党の共闘」で戦ってきた市民連合@新潟。その取り組みの意見と教訓をどう活かし、共有していくか。

参照:「日本再生」457号インタビュー 

□第182回

「『すべて国民は個人として尊重される』(憲法13条)って、どういうこと?」(仮)

2月5日(月) 1845から

ゲストスピーカー 山本龍彦・慶應大学教授

*立憲主義の基本原理である「人権」「個の尊重」は、実現されているのか。憲法改正は今ある憲法を守ってから言え=立憲主義を支える意思を、9条以外からも作り出すとは。

参照:「日本再生」461号インタビュー 

いずれも

会場 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 同人 1000円  購読会員 2000円 


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp