メルマガ♯がんばろう、日本!         №214(16.8.2)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□私たちの民主主義を、さらに鍛える―国民主権の発現としての憲法改正

 「主権者として憲法を立てる」を身近に創りだし、実感するために

 ●望む未来がありますか?

  選挙は政治家のものではなく、自分の未来の話~主体は私たちだ

□「囲む会」のご案内 

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私たちの民主主義を、さらに鍛える―国民主権の発現としての憲法改正

 「主権者として憲法を立てる」を身近に創りだし、実感するために

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【望む未来がありますか?

選挙は政治家のものではなく、自分の未来の話~主体は私たちだ】

参議院選挙は、「改憲勢力、三分の二議席に」という当初の予想どおりの結果となった。イギリスの国民投票でも、アメリカの大統領候補選びでも、韓国や台湾の選挙でも、既存政治の枠の外の変化が事前の想定を覆す、既存政治のインサイダー、制度の枠内にいる者ほどが事態を見誤る、ということになっている。当初の想定どおりの結果、という選挙は主要国では日本くらいだろう。

では日本の有権者には、無関心や政治不信がさらに増大しているのか。〇五年郵政選挙、〇九年政権交代選挙では七割近かった投票率は、この間50%台前半という低投票率が続いている。投票に行かなくなった人々は、政治をあきらめて思考停止しているのか。

既存の政治、既存の制度の枠内から見ているかぎり、生まれつつある立憲民主主義のフォロワーシップの静かなる芽生えをとらえることも、そこに近づくこともできない。そういうステージが始まっている。

選挙は政治家や政党、候補者のものではなく、自分(たち)の未来の話。そんな感覚が当たり前のものとして共有されつつある。このままでも「明日」は来るけれど、その先に「未来」は見えない、そんななかで、少なくとも自分自身の「未来」には主体者であろうとする人々のなかから、それは始まっている。

「…だが自分は、これは自分たちの選挙で、○○さんの選挙ではないと思っています。候補者が主体ではなく、選挙民が主体だからです。○○さんは私たちの選挙に候補者として選ばれる客体なのです。私たちが○○さんのサポーターではなく、○○さんが私たちのサポーターなんです。候補者がどんな政策を訴えようとも、私たちに望む世界がなくては、選びようがありません。『選べない』とか『選択肢がない』とか耳にします。その前に望む世界がありますか。もしなければ誰も望まない世界になります。世界は望む力が大きいように形成されていきます。多くの人々が、目先の面倒事を知らないふりをすることを望めば、望まなかった世界ができてしまいます」。(ある会員のFacebookより)

 「『若者は保守寄りで、自民党支持が多い』とニュースが言っていた。たしかにそうだろうと感じる。だっていまの生活を格別変えてほしい、変えたいと思っている若者はそんなにいないはずだ。変わらなくても明日はくるのだから。

 しかし、その明日が来続けた先にあるのは、高齢化社会だ、年金だ、リストラだ、社会保障だ……明日は来るけれど、その先にはなにもない。

 どの党の公約を見ても、この不安や不満は解消されない。解決策が示されてないわけじゃないのに、しっくりこない。物足りないのはなぜか。

 きっと、未来なのだと思う。

 僕が託したいのは——僕たちの不満を理解し、正義を示し、理想を政策で実現しようとする存在への一票なのだと思う。僕は、これから生きていく道に希望を感じさせてくれる誰かに、未来を託したいのだ。

 ~中略~それは『9条を守るための選挙』だとか、『アベ政治を許さない』としか言わない人たちではないんじゃないか、少なくとも僕はそう思ってしまう。僕は、選挙で問われるべき本来の論点を政策でどう解決するのかを聞きたい。僕たちが一票を入れるべき選挙は『誰かにNOをつきつけるための選挙』ではないはずだ。

 だけど……自民党に手放しで賛成もできない。いまの政治に納得のいかないことはたくさんある。

 きっとどんな人でも漠然とした不安は抱えているのだと思う。大事なのは、日本をどうしたいか、どんな国であってほしいか、どんな未来を目指すのかを考えることだ。その意志表示が投票だ。というか、そもそも『良識の府』って、そういうところじゃなかっただろうか。

 19歳になった僕は明日初めて投票にいく。若者の意志表示のために、僕たちの未来を託すために。突きつけられた現実に屈するためでも、理想論に踊らされるためでもない。未来のために、だからこそ選挙にいこうと思う」

(Yamato 19歳 ポリタスhttp://politas.jp/features/10/article/517より)

 選挙は政治家や政党、候補者のものではなく、未来を生きる自分の話。与えられた選択肢を選ぶしかない、のではなく、自分の一票は自分の未来のために。国民は「統治される」のではなく、統治の主体であるという国民主権の当事者性の感覚は、こうしたところから芽生えているのではないか。ここからさらに、権力を制約するだけではなく、主権者として権力を構成するという立憲主義へ。「選んで終わり」ではなく、参院選後の社会をさらに自分たちの手に引き寄せるために。

【「主権者として憲法を立てる」を身近に創りだし、実感するために】

開票で圧勝が判明した途端、安倍総理は選挙中には憲法改正の是非を問うていなかったことを認めたうえで、「今後はどの条文をどのように変えるのかという議論に移るので、憲法審査会を動かしていきたい」と述べた。好むと好まざるとにかかわらず、護憲vs改憲という神学論争の世界から、戦前回帰の亡霊を封じ込めつつ、国民主権の発現として憲法改正を議論する、その転換の入り口を開けられるかという攻防のステージに移る。戦前回帰の亡霊は、国民主権の発現としての憲法改正の力が弱い度合いによって彷徨うのであって、逆ではない。

「自民党は『憲法は押しつけ』『占領下で作られた』と言い続けているが、権力を持っている人が憲法に疑義を唱えるのは、社会にとっていいことではない。今の憲法が主権のない時に作られたのは事実だが、主権を回復した後、我々は憲法を破棄せず、認めてきている。憲法が無効なら、今までの法律も国会議員も全部否定されてしまう。

最初の改正は、憲法に対して国民が意思表示をし、承認する機会にすればいい。いろいろな条文を変えたい自民党にとっては都合が悪いかもしれないが、それによって『押しつけ論』は消える。今の憲法を認めた上で、それと一体を成すものとしての改正案も認める、と国民が意思表示をすることに意味があると思う」(井上武史・九州大学准教授 読売7/25)

戦前回帰の改憲論、二度と戦争はゴメンだという護憲論は、憲法を「不磨の大典」に祭り上げてしまい、逆に社会の変化に対応して憲法を変える―三原則を発展させる―ことによって暮らしや社会がこう変わったという、主権者としての実感を私たちは持てないままでいる。その結果、広がるのは憲法への無関心、それと表裏一体となった「憲法については何を言ってもいい」(何でもアリ)の歪んだ世界。「主権者として憲法を立てる」という実感を持てる世界へと、転換していく一歩を踏み出すときだ。

「改正論議は、70年間、社会の変化に応答しなかった憲法を今後も持ち続け、解釈変更や法律の制定で対応していきますか、という点を問うことになる。~中略~海外でも憲法改正のハードルは高い。エネルギーがいる。政治家には、憲法改正は社会の変化に対応する政治を作るチャンスだという視点を持ってほしい」(井上准教授 前出)

 戦前回帰の改憲論を封じるのは、日本国憲法の三原則―基本的人権、平和主義、国民主権を、時代や社会の変化に対応してどう深化・発展させるか、という問題設定からの憲法改正論だ。この点、自民党の憲法草案の基軸は、基本的人権の制限、平和主義の放棄、国民主権の縮小だ。また「政府の規定がない」ということは、主権者国民が権力を構成する、という国民主権の原則とは別のものに拠っているということにほかならない。

 憲法の三原則を時代の変化に即して発展させ、社会の変化に対応する政治を作るチャンスとするためには、憲法論議の土台を常識の線に持っていくことも必要になる。

 「憲法には①前文に代表される国の基本的な性格やその象徴に関わるような規定②平和主義や人権保障の基本原則など国の政治のあり方の基本原理を定めるような規定③統治機構に関する専門技術的な色彩の強い規定――など様々な内容の規定が混在する。

 ~こうした規定の性格により改正プロセスのあり方も相違があるべきである。①や②については、国民的な熟議が求められる。ある事項を憲法に規定するということは、国会による法律の制定に帰結する通常の民主政プロセスでは手の届かないところにその事項を置くということだ。通常の民主政プロセスで激しく対立している争点について、一時的な多数を頼んで憲法化することはあってはならない。

 ~中略~他方、③の専門技術的な色彩の強い規定については、議論の段階では専門家の関与が不可欠だろう。~最終的には国民が憲法改正を決定するとしても、検討過程まで国民の代表である国会に独占させるべきではない。~なお、60回の改正を経験したドイツをはじめ、諸外国では頻繁に憲法が改正されていることが指摘されるが、多くの場合、専門技術的色彩の強い規定に関するものであることに留意すべきだろう」(曽我部真裕・京都大学教授 日経6/9)

 こうした憲法改正の常識に立てば、自ずと「今の憲法を認めた上で、それと一体を成すものとしての改正案も認める、と国民が意思表示をすること」(井上准教授 前出)となる憲法改正のテーマも、常識の範囲に絞られてくるはずだ。当然それは、特定政党の党是や草案に基づくものではなく、主要な与野党間で合意がとれる項目、論点となるべきであることは、言うまでもない。

 大切なことは、こうした問題設定を「憲法改正の話」としてだけではなく、時代や社会の変化に対応する政治を作るための議論を起点に、国民的な議論にしていくことだ。あえて言えば、それは憲法の話ではなく、私たちがどんな未来を望むのか、という話なのだから。

 「反立憲政治を止める」は、単なる選挙のスローガンではない。国民がこれほど憲法を意識した選挙は、おそらく初めてだろう。憲法が、教科書のなかの知識だけでなく、自分がどんな未来を望むのかに関わるものとして、意識され始めている。「主権者として憲法を立てる」という実感を持てる世界へと、転換していく一歩を踏み出すときだ。

 

【身の丈に合った卑近な要求を通じて、政治を身近に】

 「主権者として憲法を立てる」ために憲法を論じることは、私たちの民主主義を鍛えることにほかならない。例えば未来に対する責任、将来世代も含めた公平・公正を、民主主義にビルドインできるのか。

 「財政をめぐる政策論議は、この20年で、ぐるりと一周して元に戻ってきたかのようだ。

 1990年代初頭、バブル崩壊後の日本では、財政出動と減税で景気を刺激しさえすれば不況を脱出できる、と皆が信じ、巨額の財政政策を毎年繰り返した。90年代も今とまったく同じ議論をしていたのだ。違いといえば、当時は国の借金は少なく、高齢化も進んでいなかったことである」(小林慶一郎 日経6/20)

 「消費税増税延期に象徴されるような『世代を越えたコストの先送り』は、産業社会に過去100年あまりで出現した新しい問題である。有限な化石燃料資源、環境問題、原子力発電とその放射性廃棄物の超長期的管理の問題、そして政府債務によって支えられた社会保障制度の持続性の問題。これらはすべて『コストを後世に先送りする』誘因とどう戦うかという問題だが、近代民主主義の初期の設定には入っていなかったことばかりである。いま日本が直面している財政の持続可能性という問題も、従来の民主主義で解決できるとは限らないし、実際に解決不可能であることを、我々日本人が現在進行形で証明しつつある。

 こうした問題を解決するためにこそ、憲法改正は必要なのかもしれない」(同前)

 財政規律条項を持つ憲法は少なくないし、EUは加盟国に財政規律を課している。与野党合意によって(党派的駆け引きも含め)縛っている国もある。日本では「税と社会保障の一体改革」(三党合意)がその糸口になるはずだったが、今や完全に反故にされている。

 「このままでも明日はくるが、その先に未来は見えない」と感じている人々に提示すべき選択肢は、「未来への責任」や「持続可能な社会」ではないか。憲法論議はこうした視点から出発すべきだろう。

 主権者として、望む未来を思い描くことができるための主権者教育も重要だ。初めての18歳選挙権ということで、今回の参議院選挙では主権者教育の成果が投票率として表れたと思われるケースが散見される。しかし主権者教育が必要なのは、大人も同様だろう。それは、民主主義の作法ともいうべきものだ。例えばこんなふうに。

(以下は finalvent  http://politas.jp/features/10/article/510 より)

 ドイツでは1972年に選挙権年齢が18歳に引き下げられ、教師などが議論を重ねた結果、学生と政治活動についての指針「ボイテルスバッハ・コンセンサス」ができた。

提示されているのは次の三つの原則。

①学生に威圧をかけることの禁止

②異論が多い課題は異論が多いままにしておけ

③学生の個人的な利害を考えさせよ

 日本の現状に即して考えるなら

① 政治活動の届け出など、生徒への威圧そのものだろう。これは即刻、止めさせるべきだ。

② 「ヘイトスピーチ」や「歴史修正主義」などは論外だが、安保法改正が「戦争法」なのかという点には異論があるので、各教師が思うまま各種の異論をそのまま生徒に語ればよい。

③ 18歳・19歳の若者の生活上の利害を考慮すべきだ。バイト代を上げてくれでもいいし、授業料を下げてくれでもいいし、市役所で合コンパーティーをやってくれでもいい。政治なんて高尚なもんじゃない。身の丈に合った卑近な要求をがんがんぶつけていけばいい。

日本の「18歳選挙権」はこうした、民主主義の根幹的な議論がなされることなく、諸外国の「18歳選挙権」風潮に流されるように実現した。しかし、今からでも遅くない。日本版「ボイテルスバッハ・コンセンサス」を確立し、高校を改革すべきだ。【引用終わり】

 ①も②も、民主主義の重要な作法だが、とくに③の個人的な利害(個人的な、と思われている困り事も)を考えることは重要だ。「個人的」なことが、じつは社会と大きく関わっていることを知り、他者との合意形成のプロセスを身につけることは、市民性という点でも主権者教育の重要な視点だ。

 身の丈に合った卑近な要求を通じて、政治を身近に感じていく機会を、若者だけではなくさまざまな人々がもっと普通に実感できる社会。それこそが、主権者として憲法を立てる、憲法が機能している実感をもてる社会だろう。(その最も重要かつ身近なフィールドこそ、住民自治の現場、まちづくりの現場であることは、言うまでもない。)

 ここから、多数決だけが唯一の決め方ではない、民意を集約するよりよい方法を検討しようとか、一人一票だけではなく人口とは別の理念での代表制(地域代表など)もありうるのではないかなど、各国の知恵も学びながら、民主主義をより豊かにするための議論も可能になる。そういうステージを開いていこう。

(11―12面「囲む会」も合わせて参照を)

(「日本再生」447号一面より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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●第164回・東京・戸田代表を囲む会

「立憲民主主義のフォロワーシップの転換と、主権者運動の前史から本史へ」

戸田代表の提起と討議

8月11日(木・祝) 1330から1800まで

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 なし(この回に限り)


メルマガ♯がんばろう、日本!         №213(16.6.30)

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Index 

□反立憲政治を止める!

そして私たちの民主主義を鍛える努力を、さらに!

● 「なんてことをしてしまったんだ」と後悔する前に

  ~国民投票を使いこなす準備はできているか?

● 改憲勢力の議席、三分の二を止める

  参院選は、与党か野党かを選ぶ選挙ではなく、政権を評価する選挙

● 新しい政治をつくる可能性を開く 民主主義のための努力を続けよう

● 「私たち」の民主主義を、さらに鍛えよう

□「囲む会」のご案内 

□真庭バイオマスツアー

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反立憲政治を止める!

そして私たちの民主主義を鍛える努力を、さらに!

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【「なんてことをしてしまったんだ」と後悔する前に

~国民投票を使いこなす準備はできているか?】

 「なんてことをしてしまったんだ、本当にイギリスが離脱するなんて思わなかった」。国民投票の結果をみたツィートだ。英下院が設けた国会論戦のテーマを募るための電子署名サイトには、国民投票のやり直しを求める請願に署名が殺到、一時サーバーがダウンするほどだった。10万筆で議会審議の検討対象となるが、数日間で集まった署名は390万ともいわれ、さらに増え続けている。今回の国民投票の総数はおよそ3300万。署名には偽造も混じっているようだが、それを考慮しても総投票数の一割近い数の人々が、「やり直し」を求めていると思われる。(ただし「やり直し」は、ほぼありえない。)

 イギリスでは国民投票の後、「EUとは?」がグーグルの検索トレンドで二位になったという。投票結果が出てから「マジで離脱?」、「EUって何?」という有権者の姿を、しかし私たちは他人事とみていられるだろうか。

 今回の参院選の結果、改憲勢力が参院でも三分の二以上の議席を獲得すれば、憲法改正を自己目的化する安倍総理の下での憲法改正の発議と国民投票が、具体的な政治日程にのぼってくる可能性がある。いうまでもなく、国民投票は「自分たちのことを自分たちで決める」という民主主義において、最も重要な決定といえる。だからこそ憲法改正という最重要事項の決定には、両院の三分の二という通常の立法よりも高いハードルとともに、国民投票という手続きが課されている。私たちには、この民主主義を使いこなすだけの準備ができているか。

 為政者自身の統治を正当化する手段として用いられる国民投票は、通常の国民投票(レファレンダム)とは区別してプレビシットといわれる。簡単には白黒つけられない複雑な問題に、最終的に国民自身が白黒をつける国民投票は、時間をかけて議論を重ね、論点を整理したうえで行われるべきだ。そのプロセスをおざなりにすれば、どうなるか。

 今回のイギリスの国民投票は、一方は離脱したらこんなにヒドイことになるといい、他方は移民排斥の感情を煽るという「脅かし合戦」の様相を呈していた。なかでも「EU拠出金が国民保険に支払われる」とか「移民がゼロになる」といった離脱派のキャンペーンは、投票直後に離脱派のリーダー自身が虚偽だと認めるようなシロモノだった。一方キャメロン首相は、ある種のプレビシットで自らの政治的立場を有利にしようとして、「返り討ち」にあったといえる。

 私たちは、近い将来あるかもしれない憲法改正の国民投票を、プレビシットにしてしまうことはないだろうか。国民投票という最高の民主主義を、賢く―少なくとも「なんてことをしてしまったんだ」と後悔することのないように―使いこなす準備は、どこまでできているか。

 だからこそ、この参院選は私たちの民主主義を鍛える重要な機会なのだ。

【改憲勢力の議席、三分の二を止める

参院選は、与党か野党かを選ぶ選挙ではなく、政権を評価する選挙】

 この参議院選挙で改憲勢力が三分の二以上の議席を獲得すれば、安倍総理は任期中に憲法改正に乗り出すだろう。選挙では経済政策を前面に押し出しつつ、「憲法改正は当たり前」という総理。重視する政策として憲法を挙げたのは自民、公明の候補者ではゼロだが、憲法改正について自民党候補は全員賛成、公明党の一部も賛成だ(朝日新聞と東大・谷口研究室の共同調査)。憲法改正に前向きだが、参院選ではアピールしないという与党の姿勢が鮮明になっている。

 二〇一三年の参院選でも、一四年の衆院選でも、安倍総理は経済政策を前面に出して選挙を行いながら、争点化していない特定秘密保護法や安保関連法を「選挙で多数を得た」として成立させた。歴代内閣において積み重ねられてきた憲法九条の解釈も、「たかが一内閣」の閣議決定で変更された。

 今回の選挙でも争点として前面に押し出しているのは、アベノミクスと消費増税先送り。これで憲法改正に乗り出せば、三回目だ。国民を欺くようなやり方で、改憲をもてあそぶ―こうしたやり方に歯止めをかける。これが改憲勢力の議席、三分の二を止める意味だ。

 安倍総理はネット討論会でこう述べている。「谷垣総裁時代に、憲法改正草案を示している。憲法改正は、選挙公約に書いてある」。「自民党は立党以来、憲法改正を掲げている。(改正は)当たり前であります。憲法を変えたいとは思うが、条文は決まっていない」。

 自民党憲法草案は、基本的人権の普遍性、不可侵性を謳った現行憲法97条を削除しているようなシロモノだ。http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdfそんな中身も問わず、改憲それ自体が自己目的化された改憲論が、国会内で大手を振るうことを止める。これが改憲勢力の議席、三分の二を止める意味だ。(「三分の二」という要件は本来、それだけの合意が得られるまでに議論を重ねて熟した案を国民投票に提供することが国会の責任だ、という意味のはず。)

 参院選は与党と野党、どちらがいいかという選択の選挙ではない。参院選では政権は交代しない。参院選で問うのは与党と野党の比較ではなく、政権に対する評価だ。野党のていたらくがどうであれ、「この政権は最善を尽くしているのか」「あの公約はどうなったのか」と、有権者が政権に厳しく問うことは、民主主義の重要なプロセスだ。参院選では、そういう一票を投じよう。

【新しい政治をつくる可能性を開く 民主主義のための努力を続けよう】

 「どうせ、投票したって変わらない」「どうせ、自分たちの声なんか届かない」「どうせ、だれがやっても同じ」…。〇五年総選挙の投票率68%、〇九年総選挙の投票率70%、一三年参院選、一四年総選挙の投票率は53%。この間に約一七〇〇万人の人々が、投票をあきらめてしまったことになる。低投票率では固定化された層しか投票しないため、結果も事前予測どおりのものになる。一票の力を実感できない「どうせ…」がさらに続く。

 投票をあきらめてしまった人々に、どうしたら伝わるのか。どうすれば、「声をあげていいんだ」ということを共有できるか。そういう人たちも、「自分たちも参加できる」と感じられるような場は、どうやったら作れるのか。いっしょに当事者性を育むには、どうしたらいいのか。こうした問いを立て、試行錯誤を重ねるところから、新しい政治への可能性がみえてくる。

 今回の参院選では、こうした民主主義のための努力がさまざまな形で展開されており、それにともなって選挙の風景も、これまでとは違ったものになっている。いうまでもなく、その原動力となったのは昨年の安保関連法反対の運動であり、そこから準備されつつあるのは新しい政治の市民的基盤とでもいうものだろう。

 今回の参院選では、三十二の一人区すべてで「野党統一候補」が立っている。それを可能としたのは政党間の調整ではなく、安保法反対運動から生まれた市民的な基盤にほかならない。それは同時にこれまでの選挙のやり方、選挙の風景、選挙の文化をも、大きく変えつつある。例えばこんなふうに。

「今回の参院選は、どんな選挙になるのでしょうか。
 6月19日(日)、その新しい可能性を予感させる光景を、全国各地で見ることができました。たとえば有楽町の駅前広場にて行われた、市民と野党4党首による街宣。

 日曜日の朝にもかかわらずたくさんの人が集まりました。そして、民進党・岡田克也代表、日本共産党・志位和夫委員長、社民党・吉田忠智党首(生活の党・小沢一郎代表は、葬儀のため欠席)と『市民連合』が共に手を取り合い、『みんなのための政治を、いま』とアピールする姿を見守りました。

 この大街宣の特徴は、市民と政治家の一体感。舞台の後ろには、さらにひな壇が作られ、そこに名もない普通の人たち ――若者やお母さんたちが立っていました。また、色とりどりのプラカードを手にした人々が舞台を丸く囲み、登壇者の話に耳を傾け、時には一緒に声を上げました。

 その光景は政治家が街宣車の上から話をし、それを市民は見上げて聞くという、従来の街宣とはまったく違いました。圧倒的に、政治家と市民の距離や目線が近いものになっていました。

 選挙の主役は政治家だけではなく、この国の主権者である『私たち』でもあることを、この目新しい光景は雄弁に語っています。

 『私たち』は政治家に説得され、ただ政治家を選ぶことしかできないわけではありません。

 『私たち』は政治家と言葉を交わし、共に新しい政治をつくることができます。
 今、社会は確実に動き出しています。」(http://sealdspost.com/)

 このSEALDs POSTのサイトでは選挙の仕組み、与野党の政策の違い、投票を呼びかけるポスターのダウンロードなど、これまでの政党から有権者に対する一方的な訴えとは違う形で、民主主義のための努力が展開されている。

 あるいは「自由と平和のための藝大有志の会」ではサイト上で、投票を呼びかけるポスター展を行っている(http://www.peace-geidai.com/shall-we-選挙/)。「自由と平和のための京大有志の会」は、多くの共感を集めた昨年の声明を映像化し、選挙期間中にはリレートークイベントを開催する(http://www.peace-geidai.com/shall-we-選挙/)。ほかにも各地で、「新しい政治」にむけた取り組みが行われているだろう。通低しているのは、「私」から始まって「私たち」を形づくろうとする民主主義のための努力ではないだろうか。

 もちろん、こうした努力は参院選で終わり、ではない。「日本再生」でも繰り返し取り上げてきたように、住民自治・市民自治の現場でこそ、こうした民主主義のための努力は日常として継続され、集積されてきたし、新しい政治の可能性とその基盤も自治の現場でこそ定着させ、集積していくべきだろう。それは、一人ひとりの意思と行動から始まり、そのつながりによって支えられ発展していくものだ。 

【「私たち」の民主主義を、さらに鍛えよう】

 イギリス国民投票の翌日、フィナンシャルタイムズのウェブ版に寄せられたコメントが、的確だと反響を呼んだ。

 「三つの悲劇に関する簡単なメモを記しておく。第一の悲劇は、「離脱」に票を投じたのは、経済的に無視されたと感じている、労働者階級であるということ。だが、「離脱」によって引き起こされる、雇用や投資の不足から、短期的にもっとも苦しめられることになるのは、彼らなのだ。この結果は単に、遠く手の届かないエリートと、ほかのものを入れ替えたに過ぎないのである。第二の悲劇は、若い世代がほかの27カ国で生活したり、働いたりする権利を失ったこと。意見が否定された私たちは、EC全域で得ることができたはずのチャンス、友情、結婚、そしてさまざまな経験を失った。すでに先人たちが残した負債のなかで溺れている世代との乖離のなかで、両親、叔父、そして祖父たちによって、移動の自由は奪われたのだ。第三の悲劇は、おそらくもっとも重要だ。私たちは、事実上、民主主義を超えた世界に住んでいる。H.G.ウェルズの小説のなかで、エイリアンの身体に跳ね返される弾丸のごとく、事実は神話の世界で役に立たない。政治家のマイケル・ゴーブ(引用者 離脱派の司法大臣)は言った。「イギリス人は老獪さにうんざりしている」と。彼は正しかったのだ。偏見以外のなにかによって導かれた、反知性主義による支配的な文化の終焉のときを、誰か私に教えてくれないか?」(ハフィントンポスト6/27 6/25「DIGIDAY [日本版] 」より転載)

 イギリス国民投票はイギリス社会の亀裂、分断をあからさまに示す結果となった。そこでの大きな問題は、政治家たちがこうした亀裂や分断をさらに煽ることで、有利な立場に立とうとしていることだ。これは多かれ少なかれ、各国が共通して直面する問題にほかならない。「自分たちのことを自分たちで決める」民主主義を、「私たち」を分断する方向に作用させるのか、それとも多様な私たちを再統合する方向へ、使いこなすことができるのか。

 グローバル化と新自由主義の波によって、国民国家を基盤にした民主主義は、新たな課題に直面している。他方では、多文化共生社会という新しい可能性も始まっている。かつては自明のものと思われていた「私たち」は、グローバル化と新自由主義のなかでのエリートたちと、そこから取り残されたり、無視されていると感じる人々とに分断されている。今走っている亀裂は、国民国家の時代の社会、政治区分とは異質のものである。

 「○○をとりもどす」というスローガン(イギリス国民投票でも、一二年総選挙でも掲げられた)は、こうした亀裂を煽って政治的支持を調達するには「便利」なツールだろう。これをポピュリズム、衆愚政治と批判するのは全く正しいが、そう批判したからといって、現にある社会の亀裂を再統合に向けていく、民主主義のための努力につながるわけではない。

 イギリス国民投票では、離脱派による「デマ」に等しいキャンペーンが展開された。多くのメディアがその誤りを指摘したにもかかわらず、それ自体も「上から目線のエリート」として忌避されるという雰囲気が、社会のなかの一部にはあったという。これは、トランプ現象にも通じるものだろう。

 問題は、こうした「デマ」がなぜ大手を振るうのか、それを抑制する社会の力―カウンターーは、どうしたら作りだせるのか、ということだろう。例えば離脱に票を投じた多くの労働者は、必ずしもポピュリズムに煽られていたわけではない。

 「一般に、EU離脱派陣営は、保守党右派のボリス・ジョンソンやUKIPのナイジェル・ファラージが率いた「下層のウヨク」であり、これは「英国のドナルド・トランプ現象」と理解されていたようだが、地元の人々を見ている限り、こうした単純なカテゴライズは当てはまらない」(ブレイディみかこ YAHOOニュース6/25)

 「ガーディアンのジョン・ハリスは全国津々浦々のワーキング・クラスの街を離脱投票前の1週間取材し、「労働者階級の離脱派を率いているのはUKIPのファラージでも保守党右派のボリス・ジョンソンでもなく、人々のムードそのものだった」と気づいたそうだ。左派ライターとして知られる彼も、ワーキングクラスの街を回るにつれて自らの考えが揺らいできたことを認めている。 

 このワーキングクラスのムードの根底には何かきわめて重大なことがあるのではないかと気づいている左派の人々でさえ、まだ彼らのことを、「自分たちとは違う思想の人々に率いられて崖っぷちに向かっている愚衆。もっと物をわかってくれたら」と考えたがっている。だが、僕が会った人々は実のところ誰にも率いられていない。僕の経験から言えば、これらの人々のほとんどは、ファラージやボリス・ジョンソンを、残留派の人々と同じぐらいに懐疑的な目で見ている」(同前)

 こうした人々に届く言葉を、既存の政治・政党は持ち合わせていない。それは日本も全く同じだ。だから既存の政治や議会が扱える領域は狭くなる一方で、現在と将来の社会の問題は制度の外側、既存政治の外側に広がり続けることになる。いわばこうした既存政治の「死角」になっている、しかし本質的な問題や課題を、個人の自己責任・自己努力の問題ではなく「私たちの問題」として取上げ、共有し、議論を巻き起こし、公的なものに変換していくこと。その不断の積み重ね。

 それは単なるロビイングや政策提言の枠に収まるものではなく、民主主義を不断に鍛え、その担い手やエンジンを繰り返し作り出していくことにつながる。それが、民主主義のための努力の重要な領域になるだろう。

 制度の外側、既存政治の外側の問題は、まずは私的な感情表現として発せられる。感情表現は、同じ思いの人々には共感を呼びやすいが、感情表現に留まれば「ぶつけ合い」になってしまう。その共感を討議可能なものへと変換していくためには、「私たち」の場が必要になる。それが開放的なものであればあるほど、その共感は社会的な広がりを持つはずだ。「煽り」に対する社会的抑制の力を、こうした努力の積み重ね、とりわけ住民自治の場での集積のなかから育んでいこう。

 「公」なるものの名において「私」を均一化する同調圧力としての感情のぶつけあいではなく、私的な感情から「私たち」を媒介として新しい「公」へと架橋していく、そういう主権者運動へ。公共性とは閉鎖性と同質性求めない共同性、排除と同化に抗する連帯である。

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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●第163回・東京・戸田代表を囲む会

「参院選の総括視点」(仮)

戸田代表の提起と討議

7月13日(水) 1845から

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 なし(この回に限り)

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第三回 真庭バイオマスツアー

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第三回となる真庭バイオマスツアーを、8月3日から5日(二泊三日)に行います。

今回は ①一万キロの〝木くず〟発電を軸とした大きな里山資本主義 

②薪ボイラーを軸とした小さな里山資本主義 ③田園回帰 を柱とした企画です。

(参照 「「日本再生」444号掲載 中島・銘建工業社長インタビュー)

費用は45000円程度(岡山駅・岡山空港までの交通費は除く)

視察先の例 一万キロのバイオマス発電所 燃料集積基地 原木市場・製品市場 

      中島氏の講演 林業現場(戸田家の森) 薪ボイラーと薪供給システム 

      畜産現場 など

詳細は ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp まで、お問い合わせを

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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         №号外(16.6.6)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index

 

ご案内

□「囲む会」特別編

□ 蔵元会@かき小屋

□ 真庭バイオマスツアー 

□ 沖縄県民大会に呼応する6.19大行動

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囲む会・特別編  

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●第162回 東京・戸田代表を囲む会 特別編

「立憲民主主義のフォロワーシップは、どのように集積されつつあるのか」

6月12日(日) 1330から1730

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 無料(今回に限り)

戸田代表の問題提起、ならびに同人とのトークを予定。

*参院選の総括視点も含め、昨年来の「立憲民主主義」にかかわる取り組み、ならびに、この間の「自治の当事者性の涵養」の集積を、立憲主義のフォロワーシップとして共有するために。
「3.11以降」の新しい社会運動を踏まえて、主権者運動の行動原理、組織原理(時間の使い方、人間関係の作り方、生活スタイルetc)を、世界的に広がる「民主主義ってなんだ」にふさわしく、「上書き」することでもあります。

「日本再生」445号 一面も参照。

⇒445号付録の「資料集選書」は、反・非立憲の「思考停止」に流されず、問いを立てるために考え続ける小さな試みのひとつとして、ご参照ください。

ホームページにはPDF版も掲載しています。

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp/より

資料集選書 くらしがせいじだ!参院選を悩みぬけ!

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 蔵元会@かき小屋

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東北の第一次産業の復興を、飲食業として支えるべく仙台、東京(神田、新橋)で奮闘する

「かき小屋 飛梅」。これまでにも、水産加工品の生産者と飲食業者とのマッチングの場を

つくってきたが、さらにこれを「酒」にも広げるための試みとして蔵元会を開催。

おいしい夏の牡蠣と宮城の銘酒「一ノ蔵」をご堪能あれ。

●第一回蔵元会@かき小屋

6月25日(土) 1830から2030

かき小屋 飛梅 神田西口店 

 http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131002/13172255/ 

会費 5000円(料理7品付き)

申し込みは6/19までに。

申し込み・問い合わせは 03-3527-1663まで

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 真庭バイオマスツアー  参加募集中!

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 第三回となる真庭バイオマスツアーを、8月3日から5日(二泊三日)に行います。

今回は ①一万キロの〝木くず〟発電を軸とした大きな里山資本主義 ②薪ボイラーを軸とした小さな里山資本主義 ③田園回帰 を柱とした企画です。

(参照 「日本再生」444号掲載 中島・銘建工業社長インタビュー)

費用は45000円程度(岡山駅/岡山空港までの交通費は除く)

視察先の例 一万キロのバイオマス発電所 燃料集積基地 原木市場・製品市場 

      中島氏の講演 林業現場(戸田家の森) 薪ボイラーと薪供給システム 

      畜産現場 など

詳細は ishizu@ganbarou-nippon.ne.jp まで

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 沖縄県民大会に呼応する6.19大行動

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●怒りと悲しみの沖縄県民大会に呼応する命と平和のための6・19大行動

6月19日 1400から1530
国会正門前+並木通り・南庭前・北庭前(歩道)
共催:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会と「止めよう辺野古埋め立て」国会包囲実行委員会

当日は、沖縄で開催される県民大会を主催する「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」からも、代表が参加して挨拶する予定です。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         №212(16.5.30)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□反立憲政治を止める

~立憲民主主義のフォロワーシップは、どのように集積されつつあるか

●反立憲政治を止める ~立憲民主主義のフォロワーシップという座標軸

●下り坂の時代の再分配を議論し、合意形成する民主主義を

□「囲む会」のご案内 

□真庭バイオマスツアー

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反立憲政治を止める

~立憲民主主義のフォロワーシップは、どのように集積されつつあるか

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●反立憲政治を止める ~立憲民主主義のフォロワーシップという座標軸

 来る参院選は、反立憲政治を「止める選挙」だ。立憲主義とは「憲法による統治権力の制約」。民主的に正当に選ばれた政治権力でも、憲法の制約の内側でしか、その権力を行使できない。この、私たちの社会の運営にとって「空気」のように当たり前のことが、どうもおかしなことになっているらしい―これが昨年の安保法制をめぐって人々が感じた違和感だったのではないか。

「(自民党憲法草案には)政府というものに対する根拠規定がない。必要だと思っていないからです。『こういう必要があるから、国民が政府というものを作って、みんなで運用するんだ』という発想が、根底的に受け入れられない、そういう感覚だからです。国家の上に憲法を置く、さらにその上に有象無象の主権者国民なるものを置く―これを受け入れられない人たちの憲法草案なんだと思います。

~戦後民主主義の中で、国民主権ということを普通の感覚として受け止めてきた層から見ると、そこに違和感がある。その体感的な反発、違和感が広がったのだと思います。~憲法の下に国家を置くなんてことに違和感があるという感覚、その感覚で政府を国民の上に置くのが当然だと思っている人に違和感があるという感覚、そのせめぎあいが起こっているように思います」(廣瀬・法政大学教授 444号)

 立憲主義は明治憲法の原則でもある。立憲君主制においては、君主といえども憲法の制約下にあるという「天皇機関説」は、伊藤博文以来の常識であり、これにもっとも自らを律したのは昭和天皇であったことは、よく知られている。

 戦前の立憲君主制は明治憲法の手続きを経て、立憲民主制(国民主権)へと継承され発展した。これが、私たちがよって立つ立憲民主主義の原点だ。改憲・自主憲法制定という発想は、この原点そのものの破壊にほかならない。それは明治憲法=立憲君主制への回帰ではなく、憲法による統治権力の制約という立憲主義そのものの否定を強く内包し、それゆえに国民主権の否定にもつながる。

 過去の世代が犠牲と苦難を払ってきた立憲主義を継承し、次の世代にもう少しましな立憲民主主義を手渡すために、反立憲政治を止めなければならない。これは私たちの社会の前提―対立する意見を議論するための共通の土台を守るという、政治的な立ち位置を超えた守るべき「一線」にほかならない。

 反立憲政治を止めるうえで重要なポイントは、立憲民主主義のフォロワーシップだ。立憲君主制では君主の権力を制約することに力点がおかれるが、立憲民主制においては国民主権、すなわち権力は国民にあるという前提で、その権力行使のルールを議論しなければならない。

 「『憲法は国家権力を拘束するもの』という憲法観は正しいのですが、一面的で古い。これは君主が全権力を握っていた時代で、権力者を自分と関係の無い『他者』とみる憲法観です。でも今は国民主権で、権力者を私たちが選べる時代です。安倍さんは『他者』ではなくて、『我々の一部』なんです。彼が権力を行使しているのは、我々が選挙で委任したからなんです。我々が権力を持っていて、それをどうやってうまく統治者に委任していくか、ということのはずです。権力は我々がもっているという前提で憲法の議論をしなくてはいけません」(井上武史・九州大学准教授 日経ビジネスオンライン5/17)

 「我々が権力を持っていて、それをどうやってうまく統治者に委任していくか」だからこそ、主権者としての権力行使を「選挙で選べばそれで終わり」にとどめるのか、「そんなことは委任していない」と声をあげ、「もっとうまく委任するにはどうするか」を考え続けるところに拡張していくか。まさに立憲民主主義のフォロワーシップが問われる。(立憲民主主義のフォロワーシップという座標軸が見えなければ、「反立憲政治を止める」は、単なる政治主義的スローガンになってしまう。)

 立憲民主主義ということが体感的に理解されるようになったところから、これを着実に集積し、立憲民主主義の政治文化の深化として次の時代につないでいく。主権者運動のステージは、このように設定されつつある。

●立憲民主主義のフォロワーシップを集積するために 

 立憲民主主義のフォロワーシップとその集積という座標軸から、主権者運動の問題設定をどう再整理し、アップデートしていくか。そのための論点メモとして提起したい。(6/21「囲む会・特別編」の論点メモを兼ねる)

①「憲法を立てる」ということ

 憲法は権力をしばるものだから、政治権力に対して「憲法を守れ」というのは正しい。同時に「我々が権力を持っている」のだから、これこれの理念を実現するために「憲法を立てる」という問題設定に踏み込むべきだろう。主権者として「問いを立てる」、自治の当事者性から「問題設定を変える」ことが起点となってこそ、「憲法を立てる」ことは可能になる。

 権力が国民に存するゆえに国家に制約を課すという発想ではなく、国家から国民へ義務を課す発想の改憲・自主憲法制定に、「憲法を立てる」という問題設定は可能か。権力者を「他者」とみる視点を内包する「憲法を守れ」から、「憲法を立てる」への転換はどのようにして可能か。(「下り坂の時代」「縮退の時代」の価値や豊かさという、これまでになかった問いを立て、考え続けるフォロワーシップからこそ、主権者として「憲法を立てる」ことが始まるのではないか。)

②既存の制度の「外側」にある問題を社会の問題へ変換する

 既存の制度の外側にある問題を、社会の問題として取り上げることができるかは、ひとつには「私的」な問題を「公共的な問題」へと変換できるかである(「日本再生」424号 「囲む会・特別編」参照)。既存の制度の外の問題は多くの場合「私的な困りごと」として、感情的な表現で表出される。この感情的表現を、討議可能な表現へと変換するための言論空間を創出することは、民主主義のための重要な努力だ。(「日本再生」444号 佐藤卓己教授 参照)

 そのような場づくりにおける立憲民主主義のフォロワーシップとは、どういうものか。それはどのように集積され、ある種の政治文化として共有されていくか。

 また議会、とりわけ身近な自治体議会におけるオープンな議論、あるいは議会報告会やタウンミーティングなどの場の運営原理は、これまでとはどう転換するか。例えば議会、議員の役割は「いかに自らの主張を伝えるか」「多数を形成して主張を通せるか」よりも、市民に分かりやすく論点を整理し判断の材料を提供できるか、に軸足が移行するのではないか。

③カウンターデモクラシー 主権者運動の行動様式をアップデートする

 代議制民主主義はうまく機能していない。これを補う仕組みとして直接参加の仕組みが、とくに自治において設けられているが、それも十分に機能しているとはいえない。カウンターデモクラシーは、こうした「閉塞」状況に風穴をあける、民主主義のための努力のひとつといえるだろう。

 その行動原理は「啓蒙」よりも「意思と行動」。例えばエネルギー自治の取り組み。制度は利用しつつもそこに依存せず、自らの意思(地域の合意形成)と行動で「新しい現実」を制度の外に創りだし、その「新しい現実」の広がりを既存の制度に追認させる。

 あるいはヘイトスピーチに対するカウンター。法律による規制を待たず、その取り組みと並行して直接行動でヘイトデモに抗議する。不十分な点はあれど、曲がりなりにもヘイトスピーチを許さないとした法律が成立しえたのは、この路上での取り組みがあってこそだ。だからこそ「法律ができて終わり」ではなく、これを始まりの一歩としてさらに進もう、といううねりが続いていくことになる。

 自らの意思と行動から発して「新しい現実」を創り出す。それゆえ、ここでは経験の共有とそれに基づく漸進主義が行動原理となる。例えばヘイトスピーチ対策法も、「不十分だから反対」ではなく、「附帯決議つきの自公案であろうがなんであろうが、大きな前進であり希望だと言っているマイノリティの人たちの声をかき消さずに、うまく立ち回ろう」となる。再エネも、制度が抑制の方向に動いても、そのやりにくさをかいくぐる知恵をさらに出そう、その力で押し返そうということになる。

④多様な社会運動と制度変革を架橋する

 象徴的な意味で3.11以降、機能不全をさらけ出した既存の制度の「外側」に、多様な「新しい現実」を創りだそうとする、新しい社会運動といわれるものが日本にも登場してきた。それは、昨年の国会前および全国的な安保法反対の盛り上がりにもつながっている。

 こうした新しい社会運動の根底にあるのは、生きかたの問い直しであり、そこから発した生活レベルでの価値観の転換という、意思と行動のリンクである。同時にその多様性ゆえに分散的でもある。

 価値観の転換は生活レベルに根づいているので、日常生活に埋没するということはない(「選挙を非日常にしない」に通じる感性)から、何かあれば行動する。例えば「保育園落ちた、日本死ね」が国会で冷笑され、やじられれば、すぐに「保育園落ちたの私だ」というプラカードを持って国会前に集まり、瞬く間に二万七千の署名を集めるというように。

 一方で、制度変革にはそれなりの時間が必要になる。それが既得権で強固になっていればいるほど、「すべてを変える魔法の杖のひとふり」はありえない。多様な社会運動、そこにある生活レベルでの価値観の転換―生きかたの問い直しを、制度変革の社会基盤へといかに架橋しうるか(自治の集積はここでも重要な領域)。いいかえれば基盤なき政権交代の教訓を、ここでどう語ることができるか。

 社民党政権で脱原発を掲げた(2002)ドイツは、保守党政権に代わってもこれを維持した。それを可能にしたのは地域に叢生するエネルギー自治の取り組みであり、チェルノブイリ(1986)以来、営々と築き上げてきた市民の合意だ。少なくともそれくらいの時間軸で構えるフォロワーシップが必要になるだろう。

(「日本再生」455号一面より 続きは「囲む会・特別編 6/12」の討議にて)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第161回

「反・非立憲政治を止める~路上の民主主義・投票箱の民主主義」

6月3日(金) 1845から2100

ゲストス ピーカー 千葉眞・国際基督教大学特任教授

          元山仁士郎・国際基督教大学学生、SEALDs RYUKYU

●第162回 特別編

「立憲民主主義のフォロワーシップは、どのように集積されつつあるか」

6月12日(日)1330から1730

参加費 無料(この回に限り)

戸田代表の問題提起と討議

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第三回 真庭バイオマスツアー

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第三回となる真庭バイオマスツアーを、8月3日から5日(二泊三日)に行います。

今回は ①一万キロの〝木くず〟発電を軸とした大きな里山資本主義 

②薪ボイラーを軸とした小さな里山資本主義 ③田園回帰 を柱とした企画です。

(参照 「「日本再生」444号掲載 中島・銘建工業社長インタビュー)

費用は45000円程度(岡山駅・岡山空港までの交通費は除く)

視察先の例 一万キロのバイオマス発電所 燃料集積基地 原木市場・製品市場 

      中島氏の講演 林業現場(戸田家の森) 薪ボイラーと薪供給システム 

      畜産現場 など

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6/5 全国総がかり行動

6月5日 1400から 国会正門前/日比谷公園かもめの広場ステージ

          農水省・霞ヶ関郵便局

1430~全国でいっせいにパフォーマンス

http://sogakari.com/?p=1831

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石津美知子
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Index 

□「囲む会」のご案内 

 ●少子化日本

 ●反・非立憲政治を止める

□真庭バイオマスツアーのご案内

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囲む会のご案内  

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第160回

「少子化日本~課題先進国になるのか、衰退途上国になるのか」

5月20日(金) 1845から2100

ゲストスピーカー 山田昌弘・中央大学教授

●第161回

「反・非 立憲政治を止める~路上の民 主主義・投票箱の民主主義」

6月3日(金) 1845から2100

ゲストス ピーカー 千葉眞・国際基督教大学特任教授

          元山仁士郎・国際基督教大学学生、SEALDs RYUKYU

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 真庭バイオマスツアー

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 第三回となる真庭バイオマスツアーを、8月3日から5日(二泊三日)に行います。

今回は ①一万キロの〝木くず〟発電を軸とした大きな里山資本主義 ②薪ボイラーを軸とした小さな里山資本主義 ③田園回帰 を柱とした企画です。

(参照 「「日本再生」444号掲載 中島・銘建工業社長インタビュー)

費用は45000円程度(岡山駅・岡山空港までの交通費は除く)

視察先の例 一万キロのバイオマス発電所 燃料集積基地 原木市場・製品市場 

      中島氏の講演 林業現場(戸田家の森) 薪ボイラーと薪供給システム 

      畜産現場 など

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Index 

□反・非立憲政治を止める! 

下り坂の時代の民主主義を鍛えよう

●野党共闘から、さらに前へ 民主主義のための努力へ

●下り坂の時代の再分配を議論し、合意形成する民主主義を

□「囲む会」のご案内 

 引き続き「凡庸の善で考え続けるために」

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反立憲政治を止める

下り坂の時代の民主主義を鍛えよう

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【野党共闘から、さらに前へ 民主主義のための努力へ】

 夏の参院選、場合によっては同日選の行方に大きく影響すると見られていた衆議院補欠選挙。与党・自公と野党共闘との一騎打ちとなった北海道5区は、与党候補の辛勝となったが、ここから参院選に向けた教訓をいかに汲み取るか。

 出口調査によれば自民、公明、民進、共産の各党とも支持者の九割近くを固めている。ここから、いわゆる「共産党アレルギー」はほぼ払拭されたとみていいだろう。選挙戦では、民進党内の保守系とされる議員が共産党議員とともに宣伝カーに乗り、「独裁政治を倒すために、野党が力を合わせるのは当たり前だ」と演説した。

 昨年、安保法制をめぐって始まった路上の民主主義。そのうねりが院内の反・非立憲政治の構図を、どこまで変えられるか。参院選はその重要なポイントであり、反立憲政治を止めるためには、選挙における野党協力は不可欠だ。

 そのハードルをひとつ越えた、という意味では野党共闘は機能したといえる。しかし、それだけでは自公の組織選挙には勝てないことも明らかだ。問題は投票率だ。58.43%は2014年の総選挙より0.8ポイント低い。政党の「足し算」では、投票率を上げることはできない。

 出口調査によれば、無党派層の七割が野党候補に投票している。仮に無党派層の投票率が上がり、それが同じような投票傾向をとるなら、投票率が65%で両候補の得票は互角になるだろう、という試算もある。

 65%は決して高いハードルではない。北海道5区の投票率は、2005年の郵政総選挙、2009年の政権交代選挙では70%を超えている。それ以前にも2000年衆院選では65%、2003年衆院選でも64%あった。

 2014年総選挙、2013年参院選の投票率(全国平均)はいずれも52%。09年の総選挙から、数にすれば1700万人近くが投票に行くのを止めてしまったことになる。路上の民主主義を投票箱にも波及させるためには、ここを動かすような「自分たちの一票で変わる・変えられる」といううねりを作り出すことが必要になる。

 おそらくそのカギは、ひとつは若者、もうひとつは再分配をめぐるアジェンダ・セッティングではないか。

 四月に行われた韓国総選挙では事前の予想を大きく覆して、与党が大敗、野党が善戦した。その原動力となったのは若者の投票率だ。20代では13ポイント、30代では6ポイント、前回より投票率が上がっている。40代、50代ではほとんど変わらず、60代は微減だ。高失業率、低賃金で「ヘル(地獄)朝鮮」という造語ができるほど、過酷な状況に置かれた20―30代の怒りが爆発した、といわれている。

 一月に行われた台湾総統・立法院選挙では、全体の投票率が66%と低迷するなか、20代の投票率は74%に上り、これが政権交代の大きな原動力となった。

 こうした若者の投票率は自然発生的に高まったわけではない。

 韓国では大学の学生会や青年労働者の労組、社会団体などがSNSを使って情報発信したり、ダンスや演劇、フラッシュモブなど、多彩な活動を通じて投票をよびかけた。

 市民団体が作った「3分選挙」というスマホ向けサイトも興味深い。自分の住んでいる地域を検索すると、候補者全員の経歴と公約などが3分でわかるように見やすくまとめた資料が出てくる。候補者の写真の下には、有権者として意識すべきことも1行ずつ書いてある。例えば、地域や性的少数者に対する差別発言の有無や内容などだ。

 台湾では学生は地元でしか投票できない。そうした学生のために格安バスが仕立てられ、多くの学生が帰郷して投票した。ひまわり学生運動の参加者たちは、野党や新党を通じて選挙に参画するだけではなく、人びとが選挙に参加するための枠組みやインフラを整備する活動に携わった。

 これらは選挙に当選するための活動ではないし、野党を支持する活動でもない。民主主義のための、主権者による主権者のための主権者の運動だ。

 もちろん日本では、日本流の取り組みが必要だろう。とくに社会運動が絶えて久しく、何につけても「自己責任」「個人の問題」とされ、社会=私たちの問題ということへ架橋するインフラが乏しいなかでは、「変える意思」を持つことさえ難しいともいえる。しかし「保育園落ちた、日本死ね」のつぶやきが社会的な共感を呼び、「産んだの、あなたの責任でしょ」という政治家を押しのけて、政治の一部を動かしたことは最近の出来事だ。

 また、お任せしてダメだしをするという消費者民主主義から脱却して、主権者としての当事者性を育む最大最良の場は、まちづくり、住民自治の現場だ。この土壌を豊かなものにする努力抜きに、立憲民主主義は育たない。

 「反立憲政治を止める」は、一度の選挙で決着がつくものではない。民主主義のための努力を怠れば、いつでも非立憲の空間から反立憲が増大してくる。おおまかに言って、投票率が60%を切れば、自公の組織票が有利になるといえるだろう。若者や無党派層の投票率が上がることは、民主主義にとってはよいことだが、安倍政権には「危険」なことと映るだろう。

 誰と、どんな未来を生きたいか―それを語り合う場を創りだそう。投票率を上げるとは、民主主義のための、そして連帯のための持続的な努力の反映にほかならない。

【下り坂の時代の再分配を議論し、合意形成する民主主義を】

 アメリカ大統領選挙予備選や韓国総選挙が、「番狂わせ」の様相を呈している。これは、グローバル資本主義と新自由主義政策がもたらした格差の拡大に対し、「政府はもっと、普通の人の暮らしのことを考えろ」という有権者の反乱といえるだろう。移民、難民問題というイシューも絡むが、ヨーロッパにもこれは通底している。

 大きくいえば、グローバル化と再分配という21世紀の課題だ。所得と資産の格差拡大は、20世紀までは戦争と革命を介して再分配されてきた。世界人口の半分と同じだけの富が62人の富豪に集中しているという今日、戦争を介さずに再分配は可能なのか。国民国家の税と財政を、そのためのツールとしていかに使いこなせるのか。あるいはパナマ文書が問題になっているように、グローバルな課税逃れをどうするのか。

 経済にも再分配にも「民主主義ってなんだ」が問われている。

 国政における有権者の政策的関心は、都市部でも地方でも経済から社会保障へとシフトしている。今回の北海道5区の補選でも、その「潮目の変化」は明らかだ。世論調査によれば有権者が重視するのは、「年金・社会保障」(23.4%)、「景気・雇用」(20.2%)、「地元経済、TPP対策」(11.5%)、「医療介護」(10.8%)、「安全保障」(7.8%)となっている。

 「年金・社会保障」と「医療介護」をあわせると、「景気・雇用」をはるかに超える。「アベノミクス」「景気回復、これしかない」と、もてはやされた時期とは様変わりしている。また「年金」にシルバー世代の関心が高いのは当然だが、医療介護は40、50代の関心が高いことが注目される。介護される側だけではなく、介護する側にも深刻な問題であることが、改めて伺われる。

 一方で、年金や医療など社会保障を重視する人の中で、池田氏に入れた人(52%)は和田氏(48%)をわずかに上回るのみとなっている。また、50代以上が池田氏優勢となっているのに対して、20代から40代は和田氏が優勢となっている。池田氏陣営の論点設定が不調であったことが伺われる。

 ここにどんな論点を提示し、アジェンダを設定していくか。これは今後の重要な課題だろう。

 経済から社会保障へという「潮目の変化」に対応して、安倍政権は早速「一億総活躍」の目玉として介護士や保育士の賃上げや、処遇改善を打ち出している。これに対して「全く不十分」「ずれている」と批判することは容易い。「もっと賃金を上げる」という対案も、言うだけなら簡単だ。しかし、その財源はどうするのか。

 大企業優遇、そのおこぼれで再分配をやるというアベノミクスも、野党が訴える格差対策も、「負担」については何も言わないことを有権者、とくに若い世代はよく見ている。30代子育て中の有権者が、「財源のことに触れていた(福祉のためにも経済を)」という理由で、和田氏に投票するとインタビューに答えていたのは印象的だ。

 税と社会保障の一体改革は、日本ではじめて増税と再分配をセットにした政策だった。安倍政権はこれを、アベノミクスと社会保障プログラム法に変換した。言ってみれば、「経済成長あってこその再分配(再分配は経済成長のおこぼれ)」と、「自己責任・自助を基本にした社会保障(病気になるのも自己責任)」への転換だ。

 これにどういう対抗軸を提示するか。「経済成長がすべてを解決する」というアベノミクスは、すでに幻想だ。「無駄使いをなくせば財源はある」というのも空語だった。「増税先送り」といえば選挙で支持されると、永田町では考えているかもしれないが、税と社会保障の一体改革で消費増税を決めたのだから、増税先送りなら社会保障を何かやめるんですよね、とすぐに反応する市民は決して少なくない。

 増税に対する抵抗は確かに強い。税は「とられるもの」であって、「自分たちで社会を運営するためのもの」という立憲主義の基本が実感されていないのだから。それゆえにこそ、以下のような論点を提示し、議論を共有していくべきではないか。

 「再分配は成長のおこぼれ」なのか、「再分配こそ成長戦略」なのか。社会保障は自助を強化するのか、共助を強化するのか。再分配のシステムは、対象(弱者、困っている人)を選別して救済する「選別主義」なのか、全体を底上げする「普遍主義」なのか。財源は将来世代へのつけ回しか、現役世代の分かち合いか。

 経済も再分配も「民主主義ってなんだ」で議論すること、その議論を逃げずに共有しようとする姿勢を崩さないこと。まずはそれが求められるだろう。当たり前だが、増税に賛成する世論はそう簡単には生まれない。しかし04年参院選では、民主党は野党として増税(年金制度改革とのセット)を掲げて、自民党を上回る議席を得た。そのときと比べて、民意は劣化しているのだろうか。

 基本的に経済成長が問題を解決した右肩上がり時代には、再分配についても議論はほとんど必要なかった。しかし、下り坂をそろそろと降りていく時代の再分配は、議論を通じて合意形成することが不可欠だ。ここで民主主義を鍛えよう。

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第159回

「アベノミクスの正体」

5月11日(水) 1845から2100

ゲストスピーカー 尾立源幸・参議院議員

●第160回

「少子化日本~課題先進国になるのか、衰退途上国になるのか」

5月20日(金) 1845から2100

ゲストスピーカー 山田昌弘・中央大学教授

●第161回

「反・非 立憲政治を止める~路上の民 主主義・投票箱の民主主義」

6月3日(金) 1845から2100

ゲストス ピーカー 千葉眞・国際基督教大学特任教授

          元山仁士郎・国際基督教大学学生、SEALDs RYUKYU

《第28回 関西政経セミナー》

「地域自治・住民自治を立憲民主主義で語ろう」

パネリスト:新川達郎・同志社大学教授 田中誠太・八尾市長

      中小路健吾・長岡京市長 山中光茂・前松阪市長 

      白川秀嗣・越谷市議会議員 ほか

5月15日(日)1330から1730

コープイン京都

参加費:1000円(学生500円)

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 熊本大地震への救援

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熊本、大分を襲った大地震は、大きな被害をもたらしたまま、未だ収まらず、

「これまでの予測が通用しない」状態にあります。

そのなかで、現地での活動に全力で取り組んでいる人たちをご紹介して、ご支援を

お願いいたします。

●水俣水俣 – Hub – Power 

https://www.facebook.com/水俣-Hub-Power-1713876655556157/?fref=ts

振込み先
ゆうちょ銀行 水俣支店 718 普通預金口座番号 1807368
記号17180 番号18073681
あばぁこんね(アバァコンネ)


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!         号外(16.4.20)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□シンポジウム「アジアの地域統合と日米中」4月23日

□囲む会のご案内  

□第3回 真庭バイオマスツアー

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《第104回 シンポジウム》

「アジアの地域統合と日米中」

パネリスト:川島真・東京大学教授 李鍾元・早稲田 大学教授

      大庭三枝・東京理科大学教授 柳澤協二・元内閣官 房副長官補

4月23日(土)1330から1700

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール14B(国際新赤坂ビル東館14階)

参加費:2000円

・米中という大国間関係に大きく左右される北東アジアでの日本の「生きる道」は。

アジアで初めて地域統合を成し遂げたASEANの視点を加えて考えます。

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第159回

「アベノミクスの正体」

5月11日(水) 1845から2100

ゲストスピーカー 尾立源幸・参議院議員

●第160回

「少子化日本~課題先進国になるのか、衰退途上国になるのか」

5月20日(金) 1845から2100

ゲストスピーカー 山田昌弘・中央大学教授

●第161回

「反・非 立憲政治を止める~路上の民 主主義・投票箱の民主主義」

6月3日(金) 1845から2100

ゲストス ピーカー 千葉眞・国際基督 教大学特任教授

          元山仁士郎・国際 基督教大学学生 SEALDs RYUKYU

《第28回 関西政経セミナー》

「地域自治・住民自治を立憲民主主義で語ろう」

パネリスト:新川達郎・同志社大学教授 田中誠太・ 八尾市長 

      山中光茂・前松阪市長 白川秀嗣・越谷市議会議員 ほか

5月15日(日)1330から1730

コープイン京都

参加費:1000円(学生500円)

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第3回真庭バイオマスツアーのお知らせ

第3回となる真庭バイオマスツアーを8月3、4、5日の日程(二泊三日)で行います。

1万キロの発電とCLT工場を中心とした「大きな里山資本主義」と、

薪ボイラーなどによる「小さな里山資本主義」

それに、地域起こし協力隊などの「田園回帰」

という三つのテーマで視察先を選びたいと思っています。

ぜひご参加ください。

詳しいスケジュールは観光連盟と相談中です。

「日本再生」444号に、中島・銘建社長の簡単なインタビューを掲載します。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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メルマガ♯がんばろう、日本!         №210(16.4.1)

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Index 

□反・非立憲政治を止める! 

市民自治の集積から、立憲民主主義の主体感覚を創り出そう

●民主主義をバージョンアップする 

「任せて文句を言う」民主主義から「参加して引き受ける」民主主義へ

●経済に民主主義を 再分配なくして成長なし

□「囲む会」のご案内 

 引き続き「凡庸の善で考え続けるために」

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反・非立憲政治を止める!

市民自治の集積から、立憲民主主義の主体感覚を創り出そう

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●民主主義をバージョンアップする 

「任せて文句を言う」民主主義から「参加して引き受ける」民主主義へ

 安保法の施行日となった3月29日、国会前には主催者発表で三万七千人の市民が集まったのをはじめ、全国37都市で さまざまな抗議行動が行われた。法律が成立してから半年たっても運動が続いているのは、おそらくはじめてのことだろう。「民主主義ってな んだ」という問いと行動が持続的に広がっている。その焦点のひとつは、今年夏に行われる参院選(同日選もありうる)だ。任期中の改憲をめ ざす安倍総理は、参議院でも改憲勢力の三分の二議席獲得を目指している。

 「私が最高責任者だ。その私が決めて何 が悪い」という総理をはじめとする安倍政権の振る舞い、政治的態度に対して、多くの人々が「これは民主主義ではない」と直感的に感じ、 「主権者は私(たち)だ」と声をあげた。こうして体感され始めた立憲民主主義を、どのようにしてさらに日常の暮らしのなかにまで浸透させていくか。

 選挙はその重要な場のひとつだが、「民主主義ってなんだ」という問いと行動は、その選挙の構図も変えつつある。民進党の結党、参院選での野党共闘という 流れは、民意の盛り上がりに押されたものだ。院外の民主主義が院内の民主主義を変えつつある。

 こうした動きは、台湾のひまわり学生運動が総統選・立法院選を大きく動かし、ウォールストリート占拠運動がアメリカ 大統領選候補者選びでの、民主党・サンダース候補の躍進を生み出していることとも通底している。機能不全に陥った既存の政治や制度を批判 すると同時に、民主主義の新しい回路を創りだす営みだ。

 「ポピュリズムは民主政における鬼子だ。ポピュリズムと無縁な民主政はなかったし、これからもないだろう。ただしポ ピュリズムは、硬直化し劣化した政治を流動化させ、それまで取り上げられなかった争点を政治に持ち込むことで、代表制と民意の間で不可避 的に生まれる不一致を解消する契機ともなる」(吉田徹 日経「経済教室」2/4)

 「こうした民主政の絶えざるバージョンアップ、すなわち統治されるものと統治するものの一致が実現され、民主政の持 つ本来の理念が生かされる」(同前)という参加民主主義のステージを開いていこう。

 この国会では、「保育園落ちた、日本死ね」というブログが大きな論議となった。いや正確に言えば、これを紹介して待機児童問題を質問した女性議員に対して、「匿名では確認し ようがない」と総理が答弁、与党議員からもヤジが飛んだことに抗議して、「保育園落ちたの私だ」とプラカードを持つ人が国会前に集まり、 「保育園落ちたの私と私の仲間だ」という署名が短期間に三万名近く集まった。問題の深刻さとともに、現実の国民生活の問題に向き合おうと しない既成政治への怒り、不信がこうした形で表面化した。

 選挙を控え、さすがに与党も形だけは対策を打ち出す。待機児童対策だけではない。低所得の高齢者にカネを配るなら、 低所得の若者にも商品券を。学生には給付型の奨学金を。非正規雇用対策には「同一労働同一賃金」をetc。

 そこで問われるのは有権者だ。スローガンだけで判断するのか。自分の損得だけで判断するのか。お任せして、ダメ出し する消費者的態度にとどまるのか。参加して引き受ける主権者的態度へ脱皮するのか。成果を消費するだけなのか。さまざまな制約条件の下で の課題解決を模索する―その合意形成の一端を引き受ける―という当事者感覚を持つか。ここでも「民主主義ってなんだ」が問われる。

 民主的な意思決定とは、単なる多数決ではない。意思決定に至る過程―討議・合意形成過程にこそ、「民主主義ってなん だ」が問われる。「数の力」「金の力」に代わる言論の力、熟議の力。個別利害に分断されたまま、「あれも、これも」と要求する消費者的態 度では、ぶんどり合いと相互不信にしかならない。さまざまな制約条件を検討・共有したうえで「あれか、これか」を模索する「参加して引き 受ける」民主主義、その公共空間が問われる。(マニフェスト政治文化の本来の目的。地方自治の領域では、そうした政治文化は着実に集積さ れつつある。)

 ここでは当事者性の涵養が決定的だ。総会で廣瀬・法政大学教授は「空き家問題」を切り口に、当事者性の涵養について 提起した。政治における消費者的態度は、住宅においてはオーナーシップが希薄なまま、「高価な消費財」として使い捨てるという行動様式に なり、その結果が放置された空き家の点在→ゴーストタウン化となる。ここでは特定の場所、地域で生活することに対する責任の実感が欠如し ている。

 これをせめてマンションの管理組合のように、規約に基づいて管理責任を果たすという当事者性、オーナーシップへと転 換し、地域の区分所有者としての責任と可能性への気づきとしていくべきではないか。立憲主義は、こうした社会に対するオーナーシップの再 建(あるいは創建)によってこそ支えられる、と。

 「空き家問題」という「小さな」問題を社会の当事者性へと拡張し、さらにその当事者性を地域、自治という手の届く範 囲での〝成功体験〟の積み重ねのなかから涵養することで、立憲民主主義の主体性を鍛えていく。保育園問題でも若者の貧困でも少子化でも、 あらゆる社会・暮らしの問題において、こうしたプラスの循環をつくりだそう。こうした立憲民主主義のフォロワーシップを発揮していこう。

●経済に民主主義を 再分配なくして成長なし

 衆参同日選を視野に、消費増税の再延期が取りざたされている。サミットをその口実にしようなどという、「先進国」に あるまじき政局主義は脇に置くとしても、増税再延期ならアベノミクスは失敗したと明言すべきだ。そして、この増税ははじめて「税と社会保 障」をセットにしたものなのだから、増税を見送るなら、その分の社会保障の充実策も見送るのか、それとも別の何かを削って財源に充てるの か、あるいは将来世代へのツケ(赤字国債)を積み増して財源とするのか、明言すべきだ。「この道しかない」(2014年総選挙)は、もう うんざりだ。

 アべノミクスに効果がないのは、すでに明らかだ(むしろ逆回転)。グローバルなマネー資本主義の暴走に追従して「世 界一、企業が活躍しやすい」(安倍総理)国や社会にするのか、この暴走を多少なりともコントロールしたり、緩和する国や社会にするのか。 問題はこう設定されている。

 例えば「格差」問題は一国内の再分配にとどまらず、世界人口の半分と同じだけの富が62人の富豪に集中しているとい う、グローバルなアンバランスと関連している。同時にこれまでは、「格差」は戦争と革命を介した再分配によって調整されてきた(ピケ ティ)。それでは今日、グローバルな格差を前に戦争、革命を介在させずに再分配は可能なのか。そのツールとして、国民国家の税・財政をど う再構築しうるのか。

 アメリカ大統領選挙におけるトランプ現象からは、そのような再分配機能が働かない国家は、国民国家としての一体性を 毀損していくことになることが伺える。

 「注目すべきは、格差拡大などを背景に、 世界的に同じような政治の潮流が生まれていることである。

 米シンクタンク『ニュー・アメリカ財団』のヤシャ・モンク氏は、世界各国が直面 する大きな課題として『拡大する経済格差』『社会的流動性の低下』『中間層の生活レベルの低下』の3つを挙げる。

 そして民主主義の危機の原因の1つは、 旧世代より新世代の生活レベルが低下していることであり、『親の世代よりもよい賃金を得て、長生き し、より多くの時間を余暇に当てられるようになる』と誰もが考えてきたことが当然視できなくなっていることだと指摘している。

 そうであれば、我々がアメリカ大統領選 で目撃している乱気流に飲み込まれたかのような政治、社会の動向は決して他人事ではないだろう。格差の拡大は確実にその社会を不安定化さ せ、その帰結として政治を不安定化させていくのである」(スティグリッツ教授 3/22ハフィントンポスト)

 再分配とは単なる「救済」ではない。格差縮小は短期的にも、長期的にも、経済パフォーマンスを改善する(スティグリッツ教授・仮訳 国際金融経済分析会合資料 首相官邸ホームページより)成長政策であり、民主主義の基盤 だ。こうした再分配は個別利害ごとに細分化され、対象を選別して行われるものではなく(これでは、奪い合いと相互不信の連鎖→分断社 会)、全体を底上げする普遍主義的なものであるべきだ。 

 経済にも再分配にも「民主主義ってなんだ」が問われている。例えば次のように。

 「かつてのような正社員になりたいわけ じゃない。サービス残業死ぬほどやって企業の言うこと聞いてたまに過労死する人が出るような働き方はしたくない。一方で、非正規の多くが ワーキングプア。僕らにはブラック企業かワーキングプアか、或いは会社人間かといった自由しかありません。これは自由でしょうか?」(3/20エキタス新宿街頭宣伝 雨宮処 凜 ハフィントンポスト3/24)。

 また地域経済の再構築・強化なくしては、グローバルなマネー資本主義に人間的な営みを収奪されつくしてしまう、とい う課題は先進国、途上国それぞれで形態は異なっても、本質は共有されつつある。マネー資本主義に異議を唱えるだけではなく、それに収奪さ れない社会や暮らしのあり方を、どう創りだしていくか。それに資する制度や経済のありかたとは、という課題設定は、国境を超えた社会的連 帯を生み出す可能性でもある。

 同時にここからは、急速に高齢化に向かうアジアにおいて、日本が、持続可能な社会をつくる上での課題先進国になりう るのか、なりうるとすればどういう政策転換が迫られているのか、も見えてくる。逆に、このリアリティーが見えない度合いに応じて、20世 紀型の経済、社会システムの二番煎じに終始することになる(アベノミクス)。

 さらに昨年末のCOP21で締結されたパリ協定にみられるように、経済の「脱炭素化」、気候変動対策への投資は、有 望かつ有効な需要創出策である。環境と経済成長は補完関係となっている。このリアリティーが見えない度合いで、エネルギーも経済も20世 紀型に終始する。

 経済にもエネルギーにも、新しい民主主義を。

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第158回

「非正規雇用四割時代に、労働法制のあり 方を考える」

4月4日(月)1845から2100

ゲストスピーカー 野川忍・明治大学教授 

●第159回

「アベノミクスの正体」

5月11日(水) 1845から2100

ゲストスピーカー 尾立源幸・参議院議員

●第160回

「少子化日本~課題先進国になるのか、衰退途上国になるのか」

5月20日(金) 1845から2100

ゲストスピーカー 山田昌弘・中央大学教授

《第104回 シンポジウム》

「アジアの地域統合と日米中」

パネリスト:川島真・東京大学教授 李鍾元・早稲田 大学教授

      大庭三枝・東京理科大学教授 柳澤協二・元内閣官 房副長官補

4月23日(土)1330から1700

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール14B(国際新赤坂ビル東館14階)

参加費:2000円

《第28回 関西政経セミナー》

「地域自治・住民自治を立憲民主主義で語ろう」

パネリスト:新川達郎・同志社大学教授 田中誠太・ 八尾市長 隠塚功・京都市会議員

      山本拓史・京都市会議員 白川秀嗣・越谷市議会議員 ほか

5月15日(日)1330から1730

コープイン京都

参加費:1000円(学生500円)


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


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メルマガ♯がんばろう、日本!         №209(16.3.2)

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http://www.ganbarou-nippon.ne.jp

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Index 

□反・非立憲政治を止める! 

これは政策選択より上位の価値選択であるとともに、暮らしを取り戻す選択だ。

●反・非立憲政治を止める! 立憲民主主義のフォロワーシップを、いかに発揮するか

●立憲民主主義の観点で、暮らしと持続可能な経済を取り戻す

□「囲む会」「書籍」のご案内 

 引き続き「凡庸の善で考え続けるために」

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反・非立憲政治を止める! 

これは政策選択より上位の価値選択であるとともに、暮らしを取り戻す選択だ。

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【反・非立憲政治を止める! 立憲民主主義のフォロワーシップを、いかに発揮するか】

 今年の参議院議員選挙は、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて最初の国政選挙となる。選挙権年齢は、憲法改正の 国民投票においても同様に引き下げられている。衆議院で与党が三分の二以上の議席を占める状況下、自民党・安倍政権はこの参院選で、参議 院でも改憲勢力の議席が三分の二を超えることを目指している。(自民、公明に、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党を含めた 「改憲勢力」の非改選議席数は84。三分の二には、改選議席121のうち78が目標ライン、自公の改選議席は59。)

 憲法改正が、現実の政治日程にのぼってもおかしくない状況になりつつある。近い将来、私たちは憲法のあり方、すなわ ち日本における立憲民主主義のあり方について、大きな選択を迫られることになるかもしれない。参議院選挙は、「民主主義ってなんだ」とい う問いに主権者として向き合い、考え続ける場のひとつ、それもきわめて重要な機会となる。

 憲法とはなにか。いかなる権力も憲法によって制限される。これが立憲主義だ。民主的な手続きで選ばれた権力であって も、憲法の制約を受ける。例えば、人種差別を合法化するような法 律を多数決で成立させたとしても、憲法で否定される。国権の最高機関である立法府の決定に も、最高裁による違憲立法審査権が及ぶ(ことになっている)。この違憲立法審査を申し立てるのは、主権者である国民だ。

 民主主義が国民の一票で「下から」権力を作る仕組みであるとすれば、立憲主義は「それでも、これ以上はできない」と いう制約を課す、いわば「多数の暴走」を制限する仕組みといえる。「(選挙で選ばれた)私が最高責任者だ。その私が決めて何が悪い」とい うのは、〝一度の選挙で勝ったら全部決まり〟という選挙独裁にほかならない。立憲主義とは、 民主主義を背景とするこうした権力の暴走を抑えるためにある。

 だからこそ、その憲法を変える手続きには、衆参両院の三分の二による発議と国民投票という、通常の多数決よりもさら に高いハードルが設けられている。「三分の二」とは、時の勢いで得たにすぎない過半数による「多数の暴走」を防ぎつつ、幅広い合意形成を 求めるための目安といえる。

 来る参議院選挙で、改憲勢力に三分の二を与えるか、それを阻止するかは、こうした立憲民主主義の機能を曲りなりにも 確保できるか、それとも反・非立憲勢力がこれを空文化するかに関わる。これは政策選択よりも「上位」の判断が求められる場面である。立憲 民主主義のフォロワーシップをいかに発揮するか。

 「確かに憲法改正手続きを定めた憲法96条は、衆参両院で三分の二の議席がないと発議できません。しかし、小選挙区 制では半数に満たない有権者(引用者/2014年総選挙での小選挙区の投票率は53%)によって地滑り的勝利が可能ですから。参議院も1 人区が32もあります。三分の二は難しくない」(坂井豊貴・慶応大学教授 朝日1/9)

 自民党は2014年の総選挙では、48%の得票率で76%の議席(小選挙区)を獲得している。投票率53%を勘案す れば、絶対得票率は24%程度。2013年参議院選挙でも(投票率53%)選挙区で43%、比例区で35%の得票率で、54%の議席を獲 得している。つまり現行の選挙制度の下で、「三分の二」というハードルは実質上、限りなく引き下げられていることになる。

 きわめて単純化すれば、有権者の四分の一程度の支持で、衆参の三分の二を獲得→憲法改正の発議が可能という状況は、 反・非立憲主義的というべきだろう。こうした状況を食い止める鍵こそ、立憲民主主義のフォロワーシップの発揮にほかならない。

 総選挙における自民党の得票は、民主党政権が誕生した09年総選挙時から、200万票ほど下回ったままである。にも かかわらず「圧勝」できているのは、野党の乱立とともに投票率だ。09年69%だった投票率は、12年には59%、14年には53%へ低 下している。単純にいえば、09年には投票に行った有権者のうち1000~1600万人が、その後は投票に行っていないことになる。

 これらの人びとは、「浮動票」「無関心層」なのか。多くは、そうではないだろう。「選びたくても選べない」、「投票 箱に収まらない民意」というのは、そういう範疇には収まらない、主権者としての当事者性の表現のはずだ。地域自治、住民自治、市民自治、 そして内発的な地域経済循環、あるいはエネルギー自治や産業自治、こうした多様な取り組みのなかから涵養されている主権者としての当事者 性を、立憲民主主義のフォロワーシップとしていかに発揮していくか。

 有権者の四分の一程度の支持で、衆参の三分の二を獲得→憲法改正の発議が可能という反・非立憲主義的状況を作り出し てしまうのか、食い止められるのか。これは政策選択よりも「上位」の、立憲主義に関わる判断だ。「民主的に選ばれた私が決めてなぜ悪い」 という、立憲主義に対する反発に「民主主義」を語らせてはならない。選挙独裁に通じる反・非立憲政治を止 め、立憲主義との緊張関係の中で民主主義を育んでいく、そういうフォロワーシップを発揮しよう。

【立憲民主主義の観点で、暮らしと持続可 能な経済を取り戻す】

 年初来の株価下落、異次元の金融緩和、さらにはマイナス金利まで繰り出しても、GDPはふたたびマイナスに転じるな ど、アベノミクスの正体が見えてきた。

 「アベノミクスとは端的に言えば『デフレ経済を克服するためにインフレターゲットを設定し、これが達成されるまで大 胆な金融緩和措置を講ずるという金融政策』です。長引くデフレからの脱却を謳い、年率2%の物価上昇を目指したのですが、3年経ってみ て、結果はどうでしょうか? 異次元の金融緩和によって、確かに株価は上昇し(ただし剥がれ落ち/引用者)、円安となり(再び円高にふれ /引用者)、一部の輸出企業は潤いました。しかしそれによって、みなさんの生活は少しでも楽になったでしょうか? ~この3年間で、富め るものはますます富み、それ以外のかつて中流と呼ばれた層などは、ますます厳しい状況に追いやられています。期待された『トリクルダウ ン』はなく、格差がとめどもなく広がり続けています」(尾立源幸「アベノミクスの正体」)

 実質賃金は、2010年を100として15年夏の94まで下がり続ける一方。 年収11000万以上の人が14万人増えた一方で、200万以下の人は30万人増加、貯蓄ゼロの世帯は3割に上っている。正規社員が56万人減って、非正規社員が178万人増え、今や非正規雇用が四割に上っている。「子どもの貧困」「下流 老人」など、今や貧困や困窮は特定の層や世代の問題ではなく、全世代化している。

 こうしたことを背景に、参院選では「経済」「社会保障」が大きなテーマとなるだろう。ここでも、立憲民主主義をどう 確立していくか。

 2月21日に開催された第27回関西政経セミナーにおいて、福山参院議員は次のような趣旨を述べている。

 民主党政権で高校無償化を行った背景には、サラリーマンの平均所得が、小泉政権から麻生政権までの間に大幅に下がっ たことがある。これは子どもの教育費に直結する。親の収入の多寡が子ども世代の格差に転じることを防ぐため、高校の無償化に踏み切った。

 なぜ一律無償化なのか。それは教室のなかにまで、分断を持ち込まないため。一定の所得以下という制限を設ければ、 「もらえる」側と「もらえない」側(負担するだけ)という分断が生じる。そうではなく、全体を底上げすることで成長も可能だ。実際に民主 党政権期のGDPの平均伸び率は5.7%、安倍政権の三年間の平均は2.4%。民主党政権のときには、東日本大震災があったにもかかわら ず。

 しかし自民党からだけでなくマスコミ、世間からも「バラマキ」と批判され、所得制限が設けられた。

 高校無償化の財源は295億。一回かぎりの年金受給世帯への3万円給付に必要な財源は3000億。10年間、高校無 償化ができる。どちらが未来に対する投資か。

 さらに、格差是正というと対象を選別することになる。そうではなく、一律に全体を底上げすることで成長を可能にする (普遍主義)。ここが自民党と民主党の違いだ。(大意。詳細は「日本再生」443号 4/1に掲載予定)

 社会的弱者にターゲットを絞り救済する―こうした選別主義は、「もらえる」側と「もらえない」側(負担するだけ)と いう分断を生じさせ、「誰かがズルをしている」という相互不信を煽り、社会全体を弱く、非効率なものにしていく。生活保護費の不正受給は総額の0.5%に過ぎない。にもかかわらず多くの人々が反対の印象を抱き、支給総額の抑制に踏 み切ったのは、その典型だ。これで誰が幸せになったのか。

 このような不幸な均衡に対するオルタナティヴが、普遍主義である。低所得層にも幅広く負担を求める(消費税など)と ともに、誰もが受益者となることで、「人間の必要」を社会全体でささえる。(税と再分配の政策パッケージ。「日本再生」441号 囲む 会・小川衆院議員を参照。)

 生まれ始めた立憲民主主義の主体基盤のうえに、民主党政権で端緒をつかみ損ねた普遍主義への転換を、どう共有してい くか。

 井手英策・慶応大学教授は、次のように述べる。 

 生きていくために必要なお金を自分で貯蓄するのか、社会全体で貯蓄するのか。前者は確かにすべて自分のためにお金を 使える。ただ怪我をしたり、病気になったり、仕事を失ったときには、子どもや親も含めて生存の危機に直面する。そのことにおびえ続けてき たのがこの「失われた20年」ではなかったか。

 人間の人間らしい生のために、社会全体に資金を蓄えること、その使い道を正しく決定するために、民主主義とかかわっ ていくこと――これは社会を効率化させるための大切な条件である。(「経済の時代の終焉」より)

そして経済を自分たちの手に取り戻す、 という点では、やはり自治が不可欠である。

「『経済』というと、株価がどうしたと か、為替がどうしたとか、GDPがどうしたとか、そういう話だと思いがちですが、京都大学の岡田先生の話(八回大会、11/24シンポジウム「日本再生」439号、440号)にもあるように、基本にあるのは『生活の領域』である地域の経済です。~エネルギーにしろ食料にしろ、外に頼ってい る分を1%取り戻して地域内で循環させることで、持続可能性が見えてくるわけです(「田園 回帰1%戦略」藤山浩 11/17朝日)。そういう地域内経済循環の仕組みをどうつくるか、そのために自治体のお金をどう『賢く』使う か」(戸田代表 「日本再生」441号)。

立憲民主主義の観点で、暮らしと持続可 能な経済を取り戻そう。

(「日本再生」442号 一面より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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《東京・戸田代表を囲む会》

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

参加費 同人会員1000円/購読会員 2000円

●第158回

「非正規雇用四割時代に、労働法制のあり 方を考える」

4月4日(月)1845から2100

ゲストスピーカー 野川忍・明治大学教授 

●第159回

「アベノミクスの正体」

5月11日(水) 1845から2100

ゲストスピーカー 尾立源幸・参議院議員

《第104回 シンポジウム》

「アジアの地域統合と日米中」(仮)

パネリスト:中西寛・京都大学教授 川島真・東京大 学教授 李鍾元・早稲田大学教授

      大庭三枝・東京理科大学教授 ほか

4月23日(土)1330から1700

TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール14B(国際新赤坂ビル東館14階)

参加費:2000円

《第八回大会 第二回総会》

3月20日(日) 1000から1800

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

「立憲民主主義の主体基盤としての地域自治・市民自治」

問題提起 廣瀬克哉・法政大学教授 江藤俊昭・山梨学院大学教授

     中原恵人・吉川市長

同人議員を軸に討議

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書籍のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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【民主主義 1948-53 中学・高校 社会科教科書エッセンス復刻版】

文部省・著  西田亮介・編  幻冬舎新書

表記のとおり、戦後直後の時期の中学・高校の教科書。民主主義と向き合う機会を持ってこなかった(奪われてきた)生徒 たちに、多大な犠牲を払って〈再び〉手にした民主主義のバトンを手渡すべく、当時の東大教授・尾高朝雄を中心に早々たるメンバーが執筆し た原本から、そのエッセンスを抽出したもの。

編者の西田氏は、憲法改正が政治日程に上りつつあるなか、「民主主義とは何か」を理解する道具立てが欠如したまま、選 択を迫られることを危惧している。そして、18歳選挙権に関連して展開される「市民性教育」「有権者教育」が、「民主主義とは何か」「な ぜ、民主主義を守るのか」という価値に関する問いを、みごとにスルーしている現状に警鐘を鳴らす。

~教育の政治的中立は大前提だが、価値をめぐる議論を抜きにして、「民主主義の定着」はありうるのだろうか。筆者は否 定的である。「宿題」の棚おろしが必要だ~

先人たちが、多大な犠牲を払って〈再び〉手にした民主主義のバトンを、私たちはどう受け取り、次の世代にどう受けつい でいくのか。民主主義に「真剣に向き合わざるをえなかった」時代から〈今〉を検証し、民主主義=多数決にしてしまうのか、立憲民主主義を 深めるのか、という私たちの課題を共有する一助となると思います。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp


メルマガ♯がんばろう、日本!        号外(16.2.16)

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おひさま発電所 見学ツアーのご案内

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長野県飯田市を拠点に、市民出資によるエネルギーの地産地消・エネルギー自治の取り組みをすすめる「おひさま進歩エネルギー」では、毎 年、おひさま発電所の見学ツアーを行っています。

今年は七年に一度開催される、飯田・お練りまつりの見学も兼ねたツアーです。
飯田・お練りまつりは、屋台獅子とよばれる独特の巨大獅子舞や、豪華絢爛な大名行列など
地域の伝統文化が一堂に会するものです。

宿泊は地元の温泉施設。おひさまのスタッフとの交流も。
市民出資で造られた市内の三ヶ所の発電所を見学します。

3/29-27 一泊二日
くわしくは、下記を

http://ohisama-energy.co.jp/2016/01/15/ohisamatour/

お申し込みは↑より、どうぞ。

飯田の伝統文化、エネルギーと食の地産地消など、「地域」の息吹を感じられるツアーになるかと思います。


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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