2013.8.10「チーム白川」事務局
第118回タウンミーティング報告書
(7月20日午後2時~4時/白川事務所)

★参議院選にどのように臨むか:白川議員
―“選びたいのに選べない”投票箱に収まらない民意と連携するために―

● 昨年の衆議院選以来、投票率が低下している
・ 前回、前々回の参議院選の投票率は埼玉県では56.5%(57.9%)、56.7%(58.6%)となっており、無効投票数が2,800~2,900票となっている。( )内は全国平均
・ 前回(H24.12月)の衆議院選投票率は前々回(H21.9月)の69.3%を10ポイント下回る59.3%で、戦後最低であった。今年6月に行われた東京都議選は、前回の54.5%を11ポイント下回る43.5%の低投票率であり、有権者の選挙への参加が遠のいている。
● 何故投票率が低くなるのか
・ 昨年末の衆議院選では、有権者の投票行動が政権選択と政策選択が乖離したものになっていることが指摘されている。4年前の衆議院選で民主党政権を選択した有権者が、民主党に裏切られたという懲罰的行動によって、民主党の支持票が他党に分散して、固定的な支持票を持つ自民党が殆どの選挙区で勝利したが、有権者が自民党の政策を支持したことと結びついていない。
・ 政党や候補者が国の根幹にかかわる問題に対して提案を行っていないため、選びたくても選べない状況になっている。例えば、社会保障(年金・医療・介護)と税の一体改革について、負担と給付の観点から国民に選択肢を明らかにしていないことが問題である。
・ 1960年代に出来た年金制度で高齢化が進む時代に一定額の給付を確保するためには、負担を増やす必要があるのは自明のことであるが、消費税増税には各党とも消極的であるため、給付だけが目当ての市民は投票に行くが、負担を考える市民には投票する選択肢が無いため投票先がない。
・ 3.11の原発事故で、電力供給を原発という中央集権的エネルギー供給システムに依存していることはリスクが大きく、自治体の中でエネルギーを供給する地域分散型のシステムを作って行く必要があることを各党とも承知しているが、どのようにして実行するのかのプログラムを作っていない。選択する政策の幅が狭く、消極的選択しかできない状態である。
● 争点設定を市民が行う
・ 何故、国や地域の根幹にかかわる問題が争点化されないのか。国政政党には、地方組織がある。自民党の後援会組織は高齢化が進んでおり、新しい時代の地域ニーズを吸い上げる機能が著しく低下している
・ 争点設定は政党や候補者だけに問われるものではなく、有権者が争点設定して良い。社会保障に関する負担と給付の問題について、選択肢を出して有権者が方針を決めて行かなければ、参議院選で衆参のねじれが解消しても問題解決はしない。

★ “選びたいのに選べない”にならないための市長選の争点とは
―A案:中核市移行と第三庁舎・本庁舎建設問題を考える、B案:越谷の財政規律を考える(臨時財政対策債341億円はどうなるか)―
● 争点設定を阻害する要因
・ 社会福祉協議会の理事会があり、「ふらっと蒲生」と同じ組織を大袋に作る提案がなされた。理事は自治会長、学識経験者、婦人団体代表等で構成されている。そこで、提案に対する質疑が行われたが、白川議員が「ふらっと蒲生」の運営がどのように行われているのか等を含めて質問を3回行ったが、それ以外は誰も質問をしなかったことが報告された。
・ 様々な立場の市民が参加しているが、行政の方針と異なる意見表明や、討議を通して合意形成を図るということが行われる雰囲気ではない。結局は行政が作った方針を形式的に市民が参加した場で承認するための会議でしかなく、市民が考えて選択することに繋げようとする意識は行政側にも市民側にも見られない。
● 越谷市長選挙の投票率と争点設定
・ 前回のH21年:35.98%、H17年:40.74%、H13年:31.60%で推移しているが、H9年に6期目に出馬した元島村市長に対抗した前板川市長との選挙で問われた「長期政権の是非」以外に明確な争点設定は行われていない。
● 争点設定が明確な自治体の首長選挙の事例
・ 6月30日に行われた横須賀市長選は、2期目の吉田市長と元副市長で自民・公明推薦の候補者との間で行われた。対立候補者の選対委員長は自民党の小泉進次郎衆議院議員で、業界団体の推薦を受けて連日街頭で先頭に立った選挙戦を行ったが、約1万票の大差で吉田市長が再選を果たし、投票率も前回より5%伸ばした(50.72%)。2期目を迎えた山中光茂・松阪市長(37才)、熊谷俊人・千葉市長(35才)、松本武洋・和光市長(44才)の若手市長も再選を果たしている。
・ 若手市長、吉田市長は、自治体の状況がどうなっているかを明らかにし、負担と給付の問題を有権者に示し、市民としての役割と責任を果たすことを訴えた。「政権与党との太いパイプ」で横須賀市の経済活性化を訴えた候補者の主張は届かなかった。
● 地方交付税・臨時財政対策債と自治体財政健全化
・ 臨時財政対策債の制度がH25年度で終了することになっているが、大阪府等ではこの制度はそのまま続くものとして自治体の予算策定作業に入っている。他の自治体も同じような方針と考えられるが、そもそも地方交付税・臨時財政対策債と自治体財政の関係について明らかにした。
・ 自治体の財政が、【歳入】<【歳出】(=赤字財政)となっている時に、国の基準で計算した赤字相当分を国が補填したものが「地方交付税」である。健全な財政運営を行っている自治体は「不交付団体」として、国からの補填は出されない。この制度では、自治体の財政健全化に向けて努力をしようとする意識は醸成されない。
・ 国の財源が無くなり、「地方交付税」を全額補填することが出来なくなったため、その一部を自治体で借金し、その分を国の責任で返済することを約束したものが「臨時財政対策債」で、越谷市の残額が341億円である。
★ まとめ
・ 越谷市が未来へ投資する社会に向けて転換するために、有権者が市長選の争点として設定すべき課題として以下のことが挙げられる。
*社会保障を充実させる上でも、中核市への移行を考える上でも「負担と給付」の関係を明らかにして、市民の合意を図る必要がある。
*財政の健全化を図るために財政規律を確立することが急務である。

以上