メルマガ♯がんばろう、日本!         №243(18.10.31)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□ 2020後にむけて 

立憲デモクラシー(議論による統治)か、立憲的独裁か

~国民主権で統治機構を作りこんでいくプロセスへ

●〝2020後〟の課題に向きあう転換へとつながるように、

「安倍政治」をどうたたんでいくか 

●人口減少社会の問題設定 

 民主主義の論理か、行財政改革の論理か

□第九回大会のご案内 ほか

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2020後にむけて 

立憲デモクラシー(議論による統治)か、立憲的独裁か

~国民主権で統治機構を作りこんでいくプロセスへ

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【〝2020後〟の課題に向きあう転換へとつながるように、

 「安倍政治」をどうたたんでいくか】

 自民党総裁選で安倍総理圧勝のシナリオを崩したのは、地方票だった。「安倍一強」の地方での足元の危うさを示すように、沖縄県知事選挙では政権側が全力で支援した佐喜真・前宜野湾市長が、翁長前知事の後継である玉城デニー氏に大差で敗れた。出口調査では自民支持層の二割、公明支持層の三割が玉城氏に投票している。

 沖縄県内では知事選以降、豊見城市長選で二十年続いた保守市政をオール沖縄候補が破り、那覇市長選では翁長市政を受け継ぐ現職が再選された。全国的にも兵庫県川西市長選、千葉県君津市長選、京都府大山崎町長選で、自民系候補が敗れている。「安倍一強」の終焉は、地方から告げられつつある。

 内閣改造も政権の求心力とは、ほど遠い。産経新聞の調査でも、内閣改造以前と比べて支持は2.0ポイント減、不支持は0.5ポイント増というありさま。内閣改造と自民党役員人事を「評価する」は24・9%、「評価しない」は58・6%に上り、改造内閣に期待しないという回答も51・9%。

 消費税率引き上げ、外国人人材受け入れ(実質的な移民政策)など、憲法改正以上に今国会で議論されるべき課題は多い。どの問題も根底にあるのは急激な人口減少と高齢化であり、弥縫策の積み重ねには限界がある。だが、この内閣の顔ぶれでまともな議論ができると思う人は、ほとんどいないだろう。しかもデータの改ざんや隠蔽、統計のごまかしが横行した前国会のケジメは、何ひとつついてはいない。

 世論の政権からの遠心化が、今後の基本的な方向性となる。いいかえれば、「安倍政治のたたみ方」―どうたためば〝2020後〟の課題に向きあう転換につながるのか、どうたためば〝2020後〟の課題に向きあうためのリソースをさらに毀損することになるのか―が、問われることになる。

 政権と官邸は、憲法改正を求心力回復の突破口にしようとするかもしれない。しかし憲法改正では一貫して官邸が世論と乖離している。自民党の船田元氏は、衆院憲法審査会の党人事で野党との協議を重視する船田氏ら「協調派」が幹事を外され、「代わって、いわゆる『強硬派』と呼ばれる安倍総理に近い方々が、(新しい幹事として)野党との交渉の前面に立つことになった」と指摘する。「安倍一強」の手法を今後も押し通すのか。2019年統一地方選をはじめとして、政権与党は世論の厳しい目にさらされる。

 「国内で遠心力が働き続けるとすれば、政権は万難を排して引き締めに入ろうとするのではないか。良識ある国民ならば、眉をひそめるような無理筋の国会審議、法解釈を曲げてでも支持層に利益配分を行ったり、なりふり構わず反対派に報復したりということも考えられる。政権の終末時、断末魔の叫びのように」(牧原出 WEBRONA 10/15)

 2019年統一地方選をはじめとする地方選挙は、こうした「無理筋」を防ぎつつ、「安倍政治」を賢くたたむための攻防になる。それは国政の代理戦争などでは断じてない。争点設定はあくまでも地域の課題を共有するためであり、住民・市民が学習と討論を通じて練り上げた公約(マニフェスト)を基に行われる選挙をめざすべきだ。政党のかかわりは、市民が設定した土俵に乗れるかどうかで決まる。

 もうひとつの場は国会だ。先の通常国会終了後、大島衆院議長は、政府による公文書の改ざんや隠蔽、誤ったデータの提供などが相次いだことについて「民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題」という異例の所感を公表した。一方、衆院議院運営委員長となった高市氏は10月25日、自民党の小泉進次郎氏ら国会改革を求める超党派議員と面会し、「議運委員長として実現を目指す事柄」と題した私案を提示。この中で政府提出法案の審議を優先し、議員立法や一般質疑は「会期末前に残った時間」を充てることなどを掲げた。これでは国会は「安倍一強」の追認機関と化す。

 国会が安倍一強の無理筋に追従するのか、振り回されないようにするのか、与党内の常識派が問われる。先の総裁選でも可視化されたように、その常識派を後押しするのは国民世論だ。

 〝2020後〟の課題に向きあう転換へつながるように、「安倍政治」をどうたたんでいくか。地域からの輿論の迫り上げを。

【人口減少社会の問題設定 

 民主主義の論理か、行財政改革の論理か】

 自公・官邸の「必勝パターン」を崩した沖縄県知事選以降、各地の首長選挙で自民系候補が敗れている。兵庫県川西市長選では、半年にわたる市民との対話を通じて政策マニフェストを磨いてきた越田謙治郎氏が、前市長による後継指名と自民党の推薦を受けた候補に圧勝。「ハマコー王国」といわれていた保守地盤の強い君津市の市長選挙では、三代にわたって首長を務めた家系の前市長の基盤を受け継いだ自公推薦候補を、連合千葉の推薦を受けた無所属新人の女性候補が破った。

 京都府大山崎町長選では、与野党相乗りの現職を共産支持の新人(大山崎町議を5期務めた元自民党の前川氏)が破った。公立保育所の民営化をめぐる一万一千名の署名を無視するなど、前町長の町政運営への反発が高まるなか、「市民派」を掲げる新人候補は「住民委員会」の設置など、住民主体のまちづくりを公約に掲げたという。

 これらに共通するのは「野党共闘」という国政での枠組みではなく、住民・市民が地域の課題を共有し、地域のこれからを自ら選択する、その自治のための争点設定、土俵づくりという点にある。政党のかかわりは、その土俵に乗れるかどうかで決まってくる。「野党共闘ありき」ではない。参院選一人区での野党の候補者調整もこうしたプロセスにできるか、政党以上に有権者の力が試される。

 別の角度から言えば、「人口減少社会に向けてということがリアルになって、拡大要求型ではなく縮小型の政策が問われるときに、その決定を中央集権的に、立憲独裁的に、行財政改革の論理でやるのか、それとも立憲民主主義的に、議論による統治や住民自治の論理でやるのか。そういうステージに入るということです。

 住民自治の涵養になる選挙ということは、選挙を通じて分断や対立を深めるのではなく、有権者の関与によって分断や対立を収めるということです。『どっちの側につくんだ』という選挙のやり方ではなく、たとえば総合計画を共通の土台にして、それぞれの視点や方向性を議論するというような。住民自治の涵養とつながるように、というところから、いろいろな知恵も出てくるわけです」(13面「囲む会」戸田代表)。

 2019年統一地方選をはじめとして各種選挙では、人口減少社会の到来という「不都合な真実」にどう向き合うかが問われる。厳しい選択が問われることもあるが、そこでの本質的な軸は、行財政改革の論理か民主主義の論理かということだろう。

 その場しのぎの取り繕いや、破綻が明らかな「計画」でごまかしていれば、人口減少社会の到来は「突然の破綻」と受けとめられ、そこでの決断の厳しさは「手の爪をはぐか、足の爪をはぐか、どちらか決めなければならない」(473号一面参照)という類のものと受けとめられることになる。行財政改革の論理とはこれだ。

だが「人口減少は、ある日突然やって来る危機ではなく、かなり正確に予測できるものです。したがって準備することができる。予測できるにもかかわらず準備できていないことが、最大の問題」(諸富徹・京都大学教授 471号「総会」)であるからこそ、人々がきちんとした情報に基づいて議論し、自己決定していくためのプロセスを支えることこそが政治の役割となる。人口減少社会に向き合う民主主義の論理や作法が問われる。

さらに言えば、「人口減・少子高齢化というのは、単なる自然現象ですか。違いますね。政策の失敗でしょう。人口減・少子高齢化は、すでに七十年代には分かっていた。それに対応すべき時間と政策資源を、行財政改革の名の下に犠牲にしたのではないのか。

同じように出生率の低下に直面していたフランスは、政策によってそれを回復しました。日本は端的に言えば、団塊ジュニア世代のところで社会の持続可能性を犠牲にしたんです。行財政改革や効率性の論理の前に、デモクラシーの論理(民主政の基盤づくり)が太刀打ちできなかった。その弱さなのです」(14面 戸田代表)

 行財政改革の論理で推し進められた平成の合併は、「『団体自治』を侵害するとともに、『民主主義(住民自治)』を侵害するものであった」(幸田・神奈川大学教授 9面)。そしてその先に見えてきているのは、総務省の「自治体戦略2040構想研究会」の報告に見られるような、住民自治はおろか団体自治さえも否定する中央集権派による、人口減少時代の問題設定である。

 民主主義は単なる多数決ではない。「あれか、これか」「何かをあきらめる」という厳しい選択が求められるからこそ、「これだけ話し合ったんだから」ということも含めた〝納得〟のプロセスが不可欠だ。それなしには、多数決民主主義は対立と分断を深める結果にしかならない。話し合いを通じて課題を共有するからこそ、問題を解決するための自治の当事者性も生まれてくる。それなしに、民主政の基盤は鍛えられない。

 ヨーロッパやアメリカでの社会的分断は、われわれにとっても対岸の火事ではない。ますますグローバル化する経済や情報、社会の変化に「取り残された」と感じる人々、将来が見えないと感じる人々は、潜在的にも増えている。そのなかで行財政改革の論理でさらなる分断を煽るのか、民主主義の論理で自治の当事者性を涵養していくのか。〝2020後〟を見すえて、住民自治の涵養の場としての選挙をつくりだそう。

 〝2020後〟の課題に立憲民主主義で向き合うために。第九回大会(1月6日)「2020後にむけて 立憲デモクラシー(議論による統治)か、立憲的独裁か~国民主権で統治機構を作りこんでいくプロセスへ」に、多くのみなさんのご参加を。

(「日本再生」474号一面より)

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「がんばろう、日本!」国民協議会 第九回大会

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2020後にむけて 

立憲デモクラシー(議論による統治)か、立憲的独裁か

~国民主権で統治機構を作りこんでいくプロセスへ

日時  2019年1月6日(日)1300から1700

場所  TKP市ヶ谷カンファレンスセンター

概要  第一部 講演(問題提起)

    第二部 パネルディスカッション

参加費 2000円

(懇親会 事務所(徒歩5分)へ移動  1730くらいから 参加費1500円)

【第一部 講演(問題提起)】

吉田徹 北海道大学教授 

諸富徹 京都大学教授 

【第二部 パネルディスカッション】

吉田先生 諸富先生 

松本武洋・和光市長 廣瀬克哉・法政大学教授 山本龍彦・慶應大学教授

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望年会のお知らせ

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■東京

12月15日(土) 1600から1900

「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

会費 1500円

■京都

12月6日(木) コープイン京都
第一部・講演 1800-1900 中西寛・京都大学教授  参加費 1000円
第二部・懇親会  参加費 3500円

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「囲む会」のご案内@京都

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●第36回 戸田代表を囲む会in京都

11月17日(土) 1830から

「『安倍政治』の検証から、選挙をどう構えるか

 ~戸田代表の提起と自治体議員の討議を軸に」

コープイン京都 


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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