平成20年7月3日      
「(仮称)チーム白川」事務局
第58回タウンミーティング報告

★ テーマ:6月定例議会の報告
1 正副議長の交代をはじめとする議会人事の意義
2 副市長の定数を2人制から1人制に削減する議案
3 市政50周年を記念して決定された「越谷市平和都市宣言」
4 今秋オープンするイオン出店を巡る越谷市との関連
* テーマに入る前に、現下の情勢についての話がありました。国会はサミット準備が行われる中で閉会した。居酒屋タクシー等が問題になっているが、果たして“無駄遣い”や“天下り”がなくなったら民主主義を基礎とする自治体や住民自治が実現されるのか。今、日本の民主主義は重大な局面を迎えている。

1.正副議長の交代をはじめとする議会人事
・ 新たな議会人事(正副議長・各種委員会・水道議会・東埼玉環境組合議会などの委員)がスタートし、正副議長に小林議長(公明党)・原田副議長(新政クラブ)、監査委員(2名は議会選出枠で会計監査など議会とは別の強力な権限を有する機関)に浅井議員(自民党市民クラブ)・山本(21市民ネット・民主党)が選任された。又江原議員が自民市民クラブから脱会し無所属(1名)となり、会派の構成も変わった。
・ 今回の人事と選任経緯を見ると、1年前の「政策と人事の一致」を掲げて臨んだ正副議長人事から(表面上はそれ以前に戻ったように見えるが)「市長・執行部からの自立」へと転換した人事だったと言える。まさにこの1年間の予算改革と議会改革の同時進行、議会の正当な権力発動を阻害する要因の排除、調査議連と語る会との連携等の活動の迫り出しが転換を促進させてきたのではないだろうか。

2.副市長の定数を2人制から1人制に削減する議案
・ 副市長2人制から1人制に削減する理由として、執行部から「3月議会での市民請願採択に誠意を持って答えるため」(付随として 県内自治体との均衡を図ることも理由とするが組織再編には一切手をつけない・この事で行政執行に支障が起こらないように努力する)と説明された。そして最終日に採択された結果、当然新政クラブ・自民党市民クラブ・公明党市議団は賛成、21市民ネット・民主党は反対し、共産党市議団は(3月議会では本会議場で堂々と反対討論を展開していたが)賛成にまわり、可決された。
・ この市民請願を巡っては、7000名を超える賛同署名の下に総務常任委員会や本会議場で賛成・反対など徹底して討議した結果による賛成多数の採択であるので、市長さんが真摯に受け止めるのは素直に考えれば当然のことです。しかし「越谷市の町づくりを語る会」会長さんが何度も提案説明や質疑で強調された、「単に副市長を1人にすればいいという問題ではない」という発言にこたえているのか、市長と二人三脚で担ってきたトップマネジメントの根幹である副市長の定数と当該人事の変更によって(これに伴う庁内の組織体制の変更や権限の役割の改変なしで)執行に伴う影響や整合性はどう変わっていくのか、市長さんにはこうしたことを説明する責任があるのではないか。
・ 右肩上がりの膨張政策から少子高齢化・右肩下がりの定常政策に向かう中で「あれもこれも」の選択ではなく「何をあきらめるのか」の選択に入っている。だからこそ首長・議員には議会・決定過程での説明責任が問われるし、有権者は選挙結果に白紙委任したのではないということを示すために、政策の立案過程・決定過程・執行過程での検証・点検を含めて常に参加しなければいけない。

3.市政50周年を記念して決定された「平和都市宣言」
・ 「平和都市宣言」という高い理念と格調高い宣言の体系化は各種基本計画=市民協動の事業とされているが、他の「文化都市宣言」「スポーツ都市宣言」などこれほど重要な街づくりの基本にかかわることがなぜ市民生活に浸透しないのか。:策定過程=原案作成時に全く市民の参加、意思は反映されてない:各種審議会やパブリックコメントなど市民が意見を表明するものはあるが、最終決定は役所で決定、そのために決定への市民参加が保障されておらず市民の責任と自覚が醸成されにくい:これらの文書が決定された後は、市民に追認させることが多く、その後の進捗状況についての効果・点検・検証する組織への市民参加も不十分:一連の取り組みの状況の情報公開が不十分で形成過程は公開されないため、ひとつの結論を出すための様々な意見や方向性が把握できないことになる。
・ 来年の自治基本条例制定を考えると、せめて自治基本条例と同じような段取り、取り組みができたはず。執行部が原案をかりに作っても、市民や議会が超党派で意見を交換しながら市民合意を形成していく、こうしたことの積み重ねのみが問われてきている。
・ 敗戦の悲惨さ、戦争の残虐さを語り継ぐということ重要だが、冷戦構造が崩壊し、湾岸戦争、9.11以降のアメリカの国際社会における位置づけが変わり、国と国による軍隊による解決という構造から「無差別テロをどのように未然に防ぐか」という問題意識に変わってきている。また、稲城市の市長さんが強調される様に「実行性なき宣言は意味がない」ということで宣言しない市もある。(こうした観点の対極に越谷の宣言はあるのではないか)

4.今秋オープンするイオン出店を巡る越谷市と関連
・ 今秋にオープン予定のイオンレイクタウン店は日本最大の売り場面積も持つ巨大ショッピングモールで、すでに建設工事が始まり従業員の募集も開始されている。浦和美園店と比較しても年間来客数 1200万人⇒2000万から3000万人 駅乗降客数(1日)5000人⇒20000人という規模になるということ。イオン担当者の話だと 駅隣接新住民2万人、眼前に湖という最高のロケーション、対象を団塊世代とそのジュニアをターゲット等、大型公共機関による足の確保・地産地消の促進や地元産業との連携、各種イベントの共同開発と展開を視野にいれているということだった。
・ これまでの議論ならば、大店法に基づく「対策」をどうするのかに行きがちだった。(開店時の混雑する交通対策やアクセス対策、地元商店街へのマイナス影響への対策、青少年非行防止の対策等)確かにこれらのことを避けては通れないが、来客平均は(1日)5万人超え、イオン店の滞留時間は2時間から3時間と言われている。(日祭日はおそらく20万人前後と予想される)この集客力を利用して来店者を越谷市内に「回遊」させることで商業・農業・観光など様々な有機的連携が可能になる。そのための越谷市自身のブランド化を進めシティセールスの目玉を作りだすためにこそ、地域や都市、団体や市民などあらゆる人々を結びつけるネットワークの形成とそのマネジメント能力が問われており、この役割こそが政治・行政が担う最大の責務となる。
・ 実際の市の対応としては「イオンのインフォメーションコーナーに本市の地場産品やイベントを紹介するお知らせコーナーの設置」をお願いしているというものだった。「自立的な町つくり」という言葉はよく聞かれるが、時代に相応しない戦略なき行政運営ではずるずるとくだり坂を転げ落ちるどころか、一挙に転落する危険性をはらんでいる。
★ 討議と集約
・ 今回の正副議長の人事等にみられるように、旧来の枠組みが崩れてくると全く基準を持たなくなるようなことが(液状化)おきている。逆に言えば新たな価値観を提起すればそれが入る状態になってきており、新たな価値観を理解できない人が足を引っ張るという構造になってきている。(社会の構造も同じで議会もその反映といえる)
・ 官僚批判や無駄使い批判の延長線上には我々の目指す民主主義を基礎とする自治体や社会は形成されえない。「何をあきらめるのか」(優先順位の中にでも)を問い、合意形成を図っていく、ここにどう市民が参加していくか。署名活動の7000名の人は1年間この練習をしたと思う。マニフェストを掲げて当選したら後は白紙委任してやらせてくれ、ではないマニフェストの点検・検証へと進んでいかなければならない。
・ 老人福祉センターでの様々な要望に関して、旧来までは老人・福祉というと9割の政治家は反対できないでハコモノの建設になり、その後の改善が問われてくると末端の担当者の「金がない」で済まされてきた。まさに其処に住んでいる人が「予算の使われ方はそれでいいのか」で討議すべきだし、老人福祉センターでの(メンテナンスの中でも)優先順位を明確にし、「何をあきらめるのか」の討議を促進していく運営・マネジメントを図っていってもらいたい。

◎ 自治基本条例の進捗状況 (タウン参加者の審議員の方からの報告)
現在部会は3つあり、7月15日に各部会のまとめが上がってくることになっており、素案の骨子が出来るのが8月から9月の状況。ピッチがものすごく早いということもあるが、3つの部会に括れない課題をどこに入れていくか、まさに町つくりの全般的な考察(関連性)が問われているように思う。
◎ 6月28日・29日の両日 草加市市役所内で行われた 構想日本の事業仕分け作業の傍聴にタウン参加者から5名の出席・参加者がありました。            
 以上