「チーム白川」事務局

今回のタウンミーティングは、3月越谷定例市議会の事前検討と、前回に引き続いての「定額給付金」についての活発な意見交換を行いました。

◎◎ 白川議員の提起
★ 概況
・ 「百年に一度の危機」と言われている現在、国際情勢の捉え方と日本の国会予算の作り方、越谷市の予算の作り方は密接に関連しており、さらに私たちの日常生活(貯蓄など)ともリンクしているということから、概況の説明が行われました。
・ 「百年に一度」の危機と言われていることを歴史的に振り返ると、1929年の世界恐慌から始まり第二次世界大戦に至った流れである。ここで国際社会の枠組みがどう変わったのかをみると、それまでの植民地の拡大によって自国の経済の繁栄という道は無くなり、通貨はポンド⇒ドル体制に変わった。国際連合が出来、新しい国際社会の秩序が出来た時代が100年前の危機からであった。
・ それに匹敵する危機とはどういうことなのか。今回の世界的危機では従来のG7での問題解決はできなくなり、枠組みをG20へと拡げざるを得なくなるという大きな変化があった。金融:100年に一度の危機は、経済だけではなく、環境:低成長・循環型社会への転換、産業―ポスト工業化社会(21C型経済)、安全保障―日米同盟再定義、というようにどの分野でも歴史的大転換期に入っている。
・ わが国の昨年10月~12月の実質国内総生産(GDP)の成長率が、年率換算で-12.7%(35年ぶりの劇的な悪化)と発表された。日本のGDPの70%を支えてきた自動車・家電・ITの会社が危機に陥っている。これに対して政府見解では、平成20年度では-0.8%とマイナスであるのに、21年度は0.0%と好転を予測している。この予測に基づいて国の予算は組まれており、地方の予算もこれに習うことになる(因みに日銀は、-1・8から-2と逆の見解)。
・ 国内では危機はどう進行しているか?重要な問題の一つである労働・雇用問題では、非正規雇用の首切りは15万人とも言われる(2月28日現在)。 又現実の問題として、老人ホーム定数40万人(待機老人38万人)、保育所の待機児童2万人、学童保育定数80万人(入れない1.3万人)等が目の前にある。さらに労働現場では介護等が「需要が高いが食えない」となっており、男性の「寿退社」さえ起こっている。まさに社会的に必要とされるところに(介護・福祉・教育)金が行かず、従来どおりにしか金が使われていない。越谷市もこうした従来の税金の使い方の構造で予算が組まれている。
・ 日本の可処分所得(自由に使えるお金)、国民の金融資産を年代別に見てみる。可処分所得は1997年302兆円、2007年294兆円となっており、貯蓄率は10年前の15%⇒3.3%と減っている。国民の金融資産1500兆円の内訳(どの年代層に貯蓄が集まっているか)は30歳以下:-132万円、39歳以下:-129万円とマイナスだが、59歳以下:+1030万円、60歳以上:+2000万円となっている。この1500兆円が何故使われないか?不安(将来への)があるので、個人で貯めるしかないとなっている。

★ 3月定例市議会(2月25日から-新規事業は20近く盛り込まれている)について             
・板川市長の施政方針演説について(注 ●印は提出議案、 *印は白川議員の見解)
;金融危機(100年に一度の危機)が進行している。外需に依存したわが国の景気は悪化しており、長期化が懸念される。政府歳出の見直し=状況において弾力的な対応 という内容であった。
* 板川市長は政府の方針を肯定的に見ていると言えるが、危機が予算に反映しているとは思われない。
●平成21年度平和事業について
1)広島平和記念式典への参加(中学生15名)、2)平和展の実施、3)平和講演会の実施
* 中学生参加の基準に関して 論文応募等をしてその上で選んではどうか(現計画は抽選)
* 戦争の悲惨さを伝える事は必要だが、自衛隊が海外派遣をしている今日、世界における日本の役割を検討することなくして平和は守りぬけるだろうか
* 我孫子市の講演会で現職の自衛官を呼んで話を聞くということに平和運動を行っている市民団体から「大反対」の声が上がったそうだが、全く自分と違う意見の人と討議するという習慣が無かったからではないか?越谷では実施主体を行政だけでなく市民実行委員会を作って企画・立案の段階から市民参加していく事が必要なのではないか。
・新規事業の予算 
●50万円掛けてレジ袋を減らす――チラシ、ポケットティッシュを使っての宣伝活動
* どのくらいレジ袋を減らすのか目標もなく、CO2の削減が可能か。
* スーパーへの補助等はなく、実行性に疑問(因みに 杉並区はレジ袋=有料・政策で成果は上がっている)
●求職者のため就職支援対策―――求職者に向けてのパソコンセミナー開催
* ワード、エクセルの取得となっているが、この程度の取得で就職に有利になるのか疑問。
● 第4次総合計画策定費―――コンサル会社に2000万円で委託。
* コンサル会社に丸投げだけでなく、職員の叡智を集めるという方法も考慮に入れる必要と変化への対応が最も求められる。   
・全体として
* 政府の予算関連で、市への補助金は7億6千万円となる。
* 内訳として介護・教育等へは3ヵ年で1、45億円、残りは従来どおりハコモノ・道路事業に割り当てられている。
* 地産地消ということも、食糧・医療・教育だけでなく、金融というファクターも入れて考えていく事が必要であり、新たな公共の担い手をどう作っていくのかということになる。
★ 定額給付金制度について
・ 越谷市は48億円給付される、事務費は2億円
・ 法定受託事務ではなく自治事務であるため、①市長からの補助金申請、②地方議会に予算案提出、③地方議会で議決の段取りを踏む、という手順になる。
・ 今回の給付金について、越谷市議会がどういう風に動こうとしているのか、そして給付金の使い道(貰うけどどうする)の議論は、市民の間でもほとんど討議されていない。
・ 語る会の定例会での討議・結論
:討議 市民の方から寄付を発信したらどうか(耐震補強の診断=4億という差し迫った問題も実際ある)、さらに指定寄付をしてもらうために書類の中に「寄付をお願いするお知らせを入れる」市民請願をしたらどうか。
:結論 市民請願としては正当性はあるが、語る会としては請願はしないとなった。
★ 討議・意見交換とまとめ
・ 定額給付金=景気対策は疑問だが、国が決めてしまったことなのでしょうがない。寄付はやりたい人がやればいいことではないか、又寄付は役所(行政)がやるべきことではないのか
・ 目的さえはっきりすれば寄付金はあつまるのではないか、地方議会として反対する=給付金いらないということと、こう使ったほうがいいじゃないかを、分けて考える必要ある、寄付等の問題も行政の下請けでやるということから脱却することが問われている、使われるべきところに税金が使われていない現実がある以上、税金の使い方の切り替え・優先順位を決めて選択していくという論議に市民自身がもっと習熟していくことではないのか。
・ 「100年に一度の危機」の時代には、限られた選択をしていかなければならない。特に地方議会では首長と議会という二つの民意の反映があり、直接市民に説明していくという義務がある。「国が決めたことだからしょうがない」といってしまえばおしまいになる。税金の使い方の選択・切り替えを討議していくということは、例えば、市民請願したときに、『議員はこの問題を(支持者や市民に)どう伝えていくのか』を迫っていくということにも習熟していくということだ。又、我々主権者同士の中でも「議会ではこういう決定をしましたが、あなたはどう思いますか」と問い、「子供や孫の世代の地域社会のために考え、行動しましょう」と参加を募っていくことだ。そうした関係を不断に創り上げていくことが、まともな自治体が機能しているということだろう。
  
3月19日(木) 午後6時30分 越谷市市政を考える市民セミナーへご参加ください。
「自治体経営と市民参加」講演 木下敏之(前佐賀市長)
越谷中央市民会館 第4・第5・第6会議室  参加費500円
主催  越谷のまちづくりを語る会