(H21.9.26)
「チーム白川」事務局
今回のタウンミーティングは、政権交代がおこなわれ、担当大臣が就任早々からマニフェストをどう実行していくかを語るなど、新しい政治がスタートした中でのタウンミーティングだけに市民の関心も高く、初めて参加される市民の方3名を交えての開催となりました。司会は前回に引き続き浅子さんが担当し、以下の2点のテーマで行われました。1.「主権在民の視点から衆議院選挙の結果をどう受け止めるのか」(前回は歴史的な衆議院選挙の主権者の判断基準)、2.9月市議会報告 市職員の地域手当を引き下げる議員提出議案など。

★ 主権在民の視点から衆議院選挙の結果をどう受け止めるのか――白川議員

■ 選挙の結果
埼玉県全圏では小選挙区で民主党が圧勝し、自民党は15区全ての小選挙区で議席を失い(比例区1のみ)、越谷市でも比例は民主約73,000票、自民約36,000票の結果となった。特徴的だったのは、みんなの党の11,000票。共産15,000票、社民6,100票と比較しても際立っている。民主政を実現するために民主党が政権をとった時にどういう政党構造になるのがよいのかを考え、戦略的投票をした人が相当数いたということだろう。小選挙区は民主、比例区はみんなの党のように。(因みにみんなの党のマニフェストは公務員改革・天下り禁止を挙げている)

■ 何を基準に投票したのか
小選挙区では、マニフェストの内容44%(前回05年衆議院選挙36%)、今の政治を変えようとする姿勢33%(同28%)、比例区でもマニフェスト46%(同37)、姿勢38%(同36%)となり、政権公約(マニフェスト)をより重視し、政治に変化を求めようとしていたことが浮き彫りになった。TVや新聞等でコメンテーターと称する人たちが「自民党にお灸をすえるという人たちが民主党に入れた」と言っているがそんな単純なことではない。有権者の意識の中の深いところ(時代の変化や価値観の転換といったところで)で変化がおきており、激しく時代は動いている。

■ どの層に一番象徴的に現れるか
* その中で一番反応したのは 子育て世代(30代)である。その感覚は自分たちの生活や日々の子育てが政治と直接結びついているという実感。既存の(利益誘導型の)政党参加のパイプを持たない層の「どうせ変わらない」とあきらめていたかもしれない人たちが「自分たちで政治家にメッセージを届け、それで政治が動いた」という実感を持ったことだ。
* それは、この半年間の全国の30代市長の誕生と無縁ではない。日本版ボートマッチに表われているように30代・40代のアクセスが多く、ほとんどが政策で政党を選んでいる。まさに「人生設計で何年たてば役職、何十年で家を建てる」という働き方、家族の在り方が大きく変わり、バブルや右肩上がりを知らない世代(所謂護送船団世代でない)が社会的意思表示を始め、それが社会の構図に現れてきた選挙だったのではないか。

■ まかせる政治から参加する政治
こうした主権者の動きが見えている人と見えていない人では自分たちの1票で選んだマニフェストの進捗状況・点検検証に大きな違いが現れている。
* 八ッ場ダム:国交相が就任すぐに八ッ場ダム中止を表明したことに、TVや新聞であれこれ評論されているが、「政権を取ったらマニフェストを実行するのが当たり前」ということを躊躇なく示したものである。計画から57年かかってもまだ出来てない。予算規模も当初の2,000億円から4,500億円に上乗せをされてきた事に何の検証もされてこなかった。人口は減っており、水は余っており下流域の水害対策はダムに限定されるものではない。マニフェストの実行ということと、生活再建の手当てをはじめとした地元への説得とは別のことである。
* 子育て支援:今回の月26,000円支給というのは17歳以下の子供がいないところでは負担増になる。「所得制限なしの子供手当て」は再分配政策ではなく、尐子化・人口減時代の社会政策であり、子育ても個人の問題ではなく社会としてとらえるということであり、「子育ては社会全体で関わる」というようなことが政策の背景にある。
* 高速道路の無料化等、直接利用していない国民に負担がかかる事になるが、八ッ場ダムや子育て支援と同じことが私たちに問われている。政権を選択した責任を取らなければならない事、これがはじまったということである。税金の投入に関しても単純に困っているからということでなく、産業の再編(新たな成長産業への税金投入)ということから考えていかなければならない。例えば介護。資格が必要であり、需要もあるにもかかわらず、人数が足りないといわれているのは介護職員の給与は低いためである。まさに税金の投入をここにシフトしていく、これが産業の構造を変化させ、新たな雇用を生み出していくということだ。

■ 政権交代によって変わる、地方議会・地方議員
マニフェストの政治文化から遠かった地方議会・地方議員は最も影響を受ける。民主党の地方議員が、民主党中央のマニフェストに反対という立場で政府に見解を求めることが起きている。
また、無所属議員が多いがこれまでの政府方針が大きく変わることに対応できるのか、主権者の検証に耐えうるのか。ますます地方議会の役割が大きくなってくる。

★9月議会報告 市職員の地域手当を引き下げる議員提出議案など
* 地域手当の6%前倒しに関して:国の基準が6%にも拘わらず、越谷市では平成18年が9%で、年々段階的に下がり23年度にようやく国と同じ6%に引き下げられるというもの。このため、特別交付税は3年間で1億円余削減された。(余裕があると見られたため)
* これに対する反対理由 ・議会が労使関係の尊重の点から、給与問題のいたずらに介入すべきではない。・もらえるものがもらえないとなると相当影響が出るので職員の意見を聞くべきでは無いのか、・特別交付税というのは仕組みがあいまいでこの仕組みを変えることを考えるのが先決ではないか。などの意見が議場で出されたが(21市民ネット・民主党、共産党)賛成多数で可決した。

★ 質疑応答とまとめ
市職員の地域手当の引き下げに関するものや政権が交代した後の国と地方の関係についての質問があり、以下のように応答とまとめが提起された。
* 公務労働という事に関して。地域手当の問題は公務労働とは何かを私たち市民が考えないと公務員への「怨嗟」では問題は解決しない。つまり「小さな政府、大きな公共」を実現するときに公務員の仕事とは何か、地域での役割とは何かとの視点が重要である。
* 政権が変わると地方議会も変わる。地方交付税・税金のあり方も変わってくる。市の職員の目線も今までは上(国、県)に向いており、「よりよく補助金をもらい、効率よく処理する」という感覚がほとんどだったのではないか。今後は市民・当事者の意見を聞いて税金の投入から借金までをどこからどこに変えるのかを、自分達で考えていかなければならなくなる。
* 政権交代の成果を100日で求めるのは急ぎ過ぎ。マニフェストの実行フォローの方法、政策の優先順位の考え方等、課題の対応に時間がかかる。政権交代が定常化した国のようにはいかない。
* 郵政選挙の一票と今回の投票の一票には違いがあり、生活実感を伴っている。例えば、八ッ場ダ
ムの地元の苦しみを共有して問題解決を図る必要がある。既得権の中に組み込まれた市民はそこからの転換を図ることが不可欠であり、子供手当てのような新たな既得権を得る層は、自己責任が問われる。

次回タウンミーティング
10月17日(土) 午後2:00 白川事務所にて