2010.8.28 「チーム白川」事務局

今回は、9月議会の課題について白川議員からの話と同時に、私達の安全・安心に関わる「地域医療」の問題を、医師会と連携して取り組んでいる歯科院長の日高健二氏をゲストにお招きした。最初に司会より、各戸に配布されている市議会議員(主に民主党系議員)のレポートについての紹介と評価があった。

★ 白川議員からの提起
熟議の国会がスタートした
・ ねじれ国会とは何か。(マスコミ等は参院選の結果、ねじれ国会はよくないという報道だが)アメリカ・イギリス等でもねじれが普通であり、地方議会でも首長と議会とのねじれはよくある事だ。ねじれ状態だからこそ、集中した論議で熟議を尽くせというのが民意ではないか。
・ 問題はねじれでオープンに議論が行われてこなかった事(談合や水面下で物事が決まり、どこで何が決まったのかわからないという事)にある。その意味で今後の国会運営は(与党は可決することだけ、野党は可決させないことだけが目的という55年体制の国会運営とは根本的に違い)法案を提出し熟議をして決定をしていくという事が国会改革の共通の認識として生まれてきたのではないか。
参議院選挙の結果から                        
・ 民主党は比例で500万票、自民党は250万票、票を減らした。(国民は自民党政権に戻して欲しいということで投票したわけではない。政権交代時に掲げたマニフェスト実行の不十分さに対して国民がお灸をすえた。)又タレント候補の落選に見られるように、メッセージの発信力のない候補者は落選する。医師会推薦の候補者は自民・民主ともに落選。歯科医師会・看護協会推薦は唯一当選したが、これまでの宗教団体・労働組合候補は票を減らすか落選をしている。民主党が減らした500万票の多くはみんなの党に行ったと思われるが、みんなの党がキャスティングボートを握るところまではいっていない。
・ 右肩上がりの時代の分配政治が終わり、21世紀型の政治・経済システムに挑戦・対応が求められる。市場と民主主義の関連性がない政党(社民党、共産党、国民新党など)は票が取れなかった。
民主党代表選
・ 9月に民主党の代表選挙が行われるが、上記で述べたような参院選の総括なき(敗北の原因が国民に明らかにされないままで)代表選挙になっている。又9月は時期的にも来年度予算編成(純粋に民主党が与党になって初の)に集中(政策の要諦が予算編成に出る)すべき時で有るにもかかわらず、予算編成の指針は、国民には全く見えてこない。民主党の代表選で党員とサポーターを含めた代表選挙は8年間行われていない。民主党の代表選挙とは内閣総理大臣を決める選挙であり、地方議員も投票する選挙であるにもかかわらず、地方議員からはこうした動きは一切聞こえてこない。(前述の民主党の各議員のレポートにはどなたも一切触れられていない)
・ 中央は地方の事は関係なく地方も中央の事は関係ないということであれば、選挙互助会とどこがちがうのかということになる。内閣総理大臣を決める選挙であるからこそ、広範囲に国民的な議論を巻き起こしていくことでなければこれまでと同じという事になるのではないか。
国と越谷市議会の関係
・ 一括交付金について。いままで補助金を貰うために地方の目線は「上」(市であれば県)に向いていて、そのための必要書類を何百ページも書く事が役所の仕事だった。それが変わるということ。地方の裁量が増えるということになり、何にお金を使うのかの説明や合意が文字通り重要になってくる。また同時に国は社会保障制度では最低の基準は何かということを示す事が必要になってくる。
・ 消費税論議でも同じ。社会保障費が毎年1兆円以上増えていく中で国民の70%以上の人は消費税を上げざるを得ないと思っている。確かにムダを削るという事はやらなければならないが、それだけで対応できる事ではなくなってきている。故に問題は何に税金を使うのかを明確にし、そのための説明責任がより一層問われてくる。
新しい公共について
・ 今までの補助金はほとんどが公共事業(橋や道路を作る)に使ってきたが、事実上行き詰ったということ。民主党の成長戦略は介護・医療・教育や地域経済に税金をシフトしていこうとするもので、右肩下がりの中での産業構造の変換を伴うものである。これ自身は正しいが依然として分配政治から抜け出せていない。
・ 例えば「フローレンス」(病後児保育)=NPO法人の会社の例。全国で150箇所ある。(越谷市にはない)会社そのものが社会的貢献を目的とした上で、なおかつ従業員はメシを食っていけている。厚生労働省がこれを学んで病後児保育のモデルをつくった。財源は補助金。その結果何が起こったか。上記のシステムで回っていたものに補助金をつけたが故にダメになってしまった。新しい公共を考える上で市民セクターをどう作るのかという事が射程になくて補助金を入れたらどうなるのかの典型例。       
越谷市長マニフェストの点検・検証と越谷議会の現状
・ マニフェストは予算に反映されているのか?「選挙の時のマニフェストに従い、全ての事業を見直したうえで選択と集中という取り組みとはなっていないが、なぜこうなるのかといえば、議会側がこのマニフェストを点検・検証しなければならないという共通認識に立っていないということの証佐にほかならない。さらに、各議員のレポートに、3年前に自分自身が掲げた約束はどこまでなされたかは一切触れられていない。市長のマニフェストを問う市会議員自身が自分の公約に何が書かれているかさえも言及されていないという双方の現実があることを、まず主権者市民は知っておかねばならない。
・ 第4次総合振興計画(10年間)の素案が12月議会に提出されるが、つい先日5年間の前期基本計画が提出された。10年間の基本計画が議会で一旦議決されれば、前期5年間の年度予算案はこの基本計画に基き役所が計上することになる。市会議員は(市民も)関与できない。こういう重要な文章が決められようとしている。自治基本条例は曲がりなりにも市民の参加があったが、何故今日のような大きな転換期において10年間の基本計画に市民が参加するという事になっていないのか?大きな問題を抱えている。
・ 9月議会は決算特別委員会となる。日程は9月1日から始まり、6,7,8日に一般質問となる。(白川議員も今回は質問に立つ)

★ 歯科医師会の活動と地域医療:日高健二 歯科院長
スエーデンの例から
・ 何故税金が高くても潤っているのか。こうした国民の感覚は何十年の間に蓄積されてでてきたもの。歯医者が一時期経営できなくて国外に出たとか、患者さんがスエーデンの治療費が高いために外国で治療を受けるという時期もあったが、今は税金が高くても良い治療が受けられて、なおかつ老後の生活が安定し、国民の心の豊かさが感じられる。
地域医療としての8020運動(80歳になっても自分の歯を20本以上保つ運動)     
・ 「8020運動」は1989年にスタートして今日まで浸透してきた。20年前に立上げ2000年から2003年までに20%UPしようという目標が25%まで達成できた。今後は50%を目指しているが医科関係との連携がないと達成は難しい。何故25%まで達成できたのかといえば、市民への啓発活動ということに歯科医師会が尽力してきたからだと思う。
市民にどういうことをやっているのか
・ 6月4日の歯科健康デーの歯科検診、節目検診など10項目以上にわたっていろいろな啓発活動をやっているがまだまだ知られていない。大人の80%以上が歯周病と言われるが、近年、心臓病・脳梗塞・誤嚥性(食物を気管支に飲み込んで起こす)肺炎・糖尿病と歯との関係が明らかになるにつれて、より一層の啓発・指導が求められている。来年より市立病院に口腔外科が開設される。
・ 何故総合病院に歯科がないのか?日本は専門学校の時代から、医科と歯科の2本立てだったことによる。近年口腔ケアの重要性から医科と歯科の関連性が重要視されてきた。
・ 8020社会をつくるということは健康で長生きする社会を目標にしている。
政党と歯科医師会の関係
・ 歯科医師会の綱領には「政権政党と歩む」というのがある。60年間自民党支持だったが今回民主党に変わった。国民医療としてどうあるべきか?という点から考えると自民党、民主党の区別はないと思う。国民医療として歯科治療をどう行っていくのかといえば、やはり政権与党に頼らなければならないことも事実だが、今の時代は政権与党と言ってもどうなるかわからないというのが実際のところ。現在の歯科医師会の目標として、現在国レベルの基本法と都道府県レベルの条例とが繋がっていない。その繋がりを8020社会を作るという目標の中で実現して公的なバックグラウンドを作る方向に持っていきたいと思っている。これに関しては民主党も自民党もない。
・ 診療報酬に関しても正当な評価をされていない。患者さんに予防的な診療をしてあげたくても、現在の診療体系では予防的なものは殆ど点数に考慮されていないため、やればやるほど赤字という事になっている。従って治療に関しても予防的な事は国レベルではなく個人レベルでやれと言う事になっている。「治療より予防へ」ということに社会全体がシフトするようになっていけば、歯科医師会全体もそれで採算が合うようになってくると思う。それをアピールする上で、市民・議会・行政の力を借りるということだ。
・ こうしたことを正当に評価してくれる政党を応援するということである。こうした事が非常にはっきりしてきたので今回の選挙は非常にやりやすかった。

★ 質疑とまとめ
・ 紙面の都合で簡単に記すが、白川議員への質問として、3年前の統一地方選挙における「議連」の3つの約束の進捗状況に対して各議員はどのように感じているのか、あるいはマニフェストの業績評価で「あれをします、これをします」というバラマキの話ではなく、税収を増やすことを案として提出するということはないのか等、マニフェストの原則的なPDCAサイクルに添った形での質問や、右肩下がりのなかで、あるもの探し=何でメシを食っていくのかに繋がっていくような質疑になっていった。
・ 日高先生の話で、これほど明確に「社会的存在としての歯科医師」像を語っていただいた事はなかったのではないかと思う。出席者からは「目からうろこが落ちた」とか「歯医者の見方が変わった」という声が相次いだように、これまで(羨望と怨嗟の感情を含めて)高額所得者としてしか見ていなかった歯科医師像が、地域医療を推進し、市民の健康、高齢化社会の安全・安心に貢献する医療機関としての役割と、そこに向けた地道な努力を知ることが出来た。
・ 「正当な評価をする政党を応援する」というスタンスから、私たち自身もリーダーを選ぶ資質を高めていくことだ。                              
以上

今後の日程

次回タウンミーティング
日時    9月19日(日)   午後2時より 
場所    白川ひでつぐ事務所
         皆さんお誘いの上、ふるってご参加ください