平成23年1月4日
 「チーム白川」事務局             
(10年12月18日)

今回のタウンミーティングでは12月議会報告を白川議員から、「公開事業棚卸し」報告を武藤議員から、「市長マニフェスト検証大会」報告を菊地議員からうかがい、越谷市の実際の姿の一端を知りそこからの解決方法を討議していくタウンミーティングとなりました。

12月議会報告:白川議員
市長から提出された45の議案を審議した。特徴的なものに絞って報告がなされた。
【先議:首長・市会議員・職員の報酬・給与を引き下げる案件】
● 結果:首長・議員報酬約10万円/年の引き下げを全会一致で可決した。
・ 人事院勧告により一人平均89,000円/年引き下げで全体(約2,500人)で1億7,000万円の削減になる。共産党が反対したが、賛成多数で可決した。
・ 反対理由:①給与が下がると労働意欲が減退する、②公務員の給与が下がると民間の給与も下がる、③購買力が少なくなり地元の商店街に悪影響与える、というもの。
● 白川議員の賛成の理由:職員の平均年収は500~600万円だが、ここから年間9万円削られて労働意欲が下がるという職員は一人もいないのでないか。そもそも人事院勧告が対象としている給与(一人平均40万円(月額)・年収500万円)というのは一部上場企業を対象としており、民間をはじめ働いている人全体から見ても、500万というのは決して少ない額ではない。又国内消費が回っていない事は確かではあるが、大きな理由として国民1,400兆円資産の70%を持っているといわれる65歳以上の人達が将来不安のためになかなか消費にお金を使わないことを含め構造的な要因。こうした問題の政策的解決が根本問題であり職員の給与引き下げを止めて解決するものではない。
● 皆さんへの提案:賛成(反対)した議員に「何故あなたはこの議案に賛成(反対)したのか」を問うようにし、皆さんも判断基準を養っていくようにしてもらいたい。
【議長選挙、現議長(藤林議員)の辞任に伴う選挙】
● 経緯:公式には「一身上の都合」だが、実は県会議議員への立候補のための辞任。旧態然としたタライ回しや水面下での議長選びを止めることを会派代表者で確認して12月議会に臨んだはずだったのだが、各会派の議長候補者の思惑もあいまって新議長選出までジクザクした。
● 結果:石川(新政)14票、伊藤(自民)12票、金子(共産)4票、小林(公明)1票で、石川下公議員が議長に就任した。
【TPP(環太平洋経済パートナーシップ協定)に慎重に対応する意見書の議案】
● 案文:共産党が提案(TPPに入ると日本農業はつぶれるという理由で反対)、自民・公明・民主で「反対」⇒「慎重」という文句に変えて4会派で提出。
● 結果:賛成多数で可決、新政クラブは参加に積極的であり慎重論には反対で、白川議員が代表で反対質問に立った。
<市議会に対する市民の不信感についての見解>
名古屋市・阿久根市に見られるように市長と市議会の対立が続いており、市長リコール・市議会解散で選挙になろうとしている。(お隣の草加市も同じ構図で先般選挙がおこなわれた)
〇 不信の原因とその解決のための取り組みの成功例2例
議員個々人の動きは知っているが、議会全体はどうなっているのかがなかなか見えてこないのは、一義的には市民の皆さんに見えるようにしてきてない議員の方に問題があるということで次の取り組みがなされた。
* 取り組み1):消費税増税反対の請願(共産党議員紹介の住民団体)があり、総務常任委員会で論議された。旧来の委員会で議員だけで議論で決めるのはではなく、請願者(団体)を呼び、直接意見を聞き、説明してもらうことにし、委員会に来てもらって審議した。
* 取り組み2):指定管理者制度(市が作った建物の運営・管理を5年間の契約で民間に任せることを議会が決定する件)に関して。これまで殆どは「施設管理公社」(第三セクター)が指定を請け負ってきたので、公社の理事長にこれまでの実績や課題や参考意見を教育環境経済常任委員会に来て説明してもらった。
<12月議会における問題点2点>
〇 第4次総合振興計画に関する議会としての民意の集約ができなかった
12月議会で2日間の集中審議の時間を取ってあったにもかかわらず、審議は1日で終わってしまった。市長は地区まちづくり会議等市民から意見を吸い上げて原案を作成されたが、議会がその原案が提案された後、議会として市民の意見を聞くという取り組みができなかった。
〇 議長選挙の改善
議長選挙のあり方については少しずつ改善しているが、今の32名の議員の構造そのままでは駆け引きや工作等で変わらないのではないか。来年当選してくる新しい議員の皆さんと一緒に作り変える準備をしていくということでないとなかなか変わらない。
【質疑応答】
Q:第4次総合振興計画について他の市の調査等勉強されていると思うが、ヒントや具体的なものがあれば聞かせて欲しい。
A:第4次総合振興計画は理念とか概念とかの抽象的な表現が多く、表紙を変えれば日本のどの市でも通用するものになっている。問題なのは計画の最初のマスタープランだけが議会の議決事項という事。更に社会や時代の変化(例:右肩上がりの時代の終焉・生産労働人口の減少)が認識されていないとなかなか議論にならない。
Q:第4次総合振興計画に議員自身が深く携わってないと見受けられたが、市民はもっと遠いのではないか
A:その事の解決の方法の一つとして桜井地区では超党派で市政報告会を行っている。自分の支持者で無い不特定多数の人の前で、質問を受け説明をしていくようにしていかなければならず、日常的に議員が何をやっているかを見える化していく必要がある。

まちづくりへの市民参加について 「公開事業棚卸し」:武藤議員

● 開催:11月14日 新政クラブ主催で超党派の議員が集まり、「公開事業棚卸し」を開催した。市民参加者は80名位。
● 目的:1)越谷市では行政評価の手法として「外部評価」が行われているが。この手法で良いのかどうかという疑問があった。2)会派のマニフェストとして掲げていたので「事業仕分け」を実施したいと思っていた。3)板川前市長や高橋現市長にも「事業仕分け」の実施を訴えてきたが、両市長とも市でやる「外部評価」を実施し、「事業仕分け」は導入しないという答弁だった。現高橋市長との討議でも最初の「協力しても良い」ニュアンスから段々後退し、市職員の協力も得られないことになったが、事業仕分けは公の場で市民と一緒にやる事が良いと判断し、試行ではあるが説明員(本来は市の職員)も議員という形を取り、超党派の議員と共に開催した。
● 感想:外部評価が悪いわけではないが、仕分けのやり方を市民と共にできるよう、現在の外部評価の手法を改善していくべきではないか」「常任委員会や特別委員会の中で新規事業や重点事業の事業シートを作成し、委員会の活性化をするべきではないか」等多くの意見をいただいた。事業仕分けという言葉にこだわらず、事業の評価制度を良いものに変えていけばいいのではないかと思う。又政経セミナーの勉強会で事業仕分けのチームを立ち上げているが、これらの経験を次期選挙のローカルマニフェストに活かせていければと思う。

まちづくりへの市民参加について 「市長マニフェスト検証大会」:菊地議員

● 開催:11月20日 越谷青年会議所(JC)主催で検証大会を開催。市民参加者は180名位。
● 主催の青年会議所(略称JC)について:全国的な組織体。708団体/1750(全国市町村)、30/団体66(埼玉県市町村)あり、数年来各地で選挙の度毎に公開討論会を主催し、その後のマニフェスト検証大会(ここまでの実施はまだ少ないが)を開催してきている。越谷市でも昨年の市長選挙の際に公開討論会を開催し、その達成状況を市民に評価してもらうために今回のマニフェスト検証大会を開催している。
● 検証大会の目的・狙い:公約したことが口約束だけではなく、本当にそれが実行されているのかどうかをキチンと見える形、わかる形にしていく事、それを候補者・市民双方が検証していく事が目的。
● 実行する過程で苦労した点:先ず市の担当課長が「検証」という表現自体を嫌がる事もあって、市長が本当に出席してもらえるかどうかに苦労した。市長との面談の際に検証大会の意味(つるし上げではなく、選挙の際のマニフェストがどのように実行されたのか、今後どのような形で実行されていくのかを市民に説明する場として設定)を再度説明した。その後の具体的な内容を市の担当課長と折衝する際に「我々は市長になったあとの所信表明に基づいて行動しているのであり、市長になる前のマニフェストに対する実行状況の資料を出せといわれても難しい」、「マニフェストの言葉を使わないで欲しい」という表現に制限がかけられた。
● 実施した感想:検証大会後、参加したパネリストの方々と検証のためのワークショップを行った。例えば「福祉なんでも窓口(なんでも相談窓口に変更)の開設」と言うことについても「開設されたかどうか」を基準にすれば達成されているが、「住民満足度」を基準にすればどうなのかということ等が討議される等、達成状況の質的な中身の討議へと深められていった。
● 統一地方選に向けた課題:今後マニフェスト運動やPDCAサイクルという事を首長だけではなく議会サイドでも取り組まなければならないし、政党・会派やあるいは個々の議員としてマニフェストを示し、その取組み状況についての検証も市民に示していくことが必要ではないか。
【質疑応答】
Q:桜井交流館の運営協議会の委員をやっているが、今回事業仕分けで対象になり廃止が心配しているが現状はどうなのか?
A:交流館そのものは廃止とはならず今後も存続すると思うが、しかし稼動の様々な形の議論を進め、有効活用をしていく事が必要ではないのか。
A:事業仕分けは廃止が目的ではなく、使われた税金が効率的に使われているかを精査する事が目的。どの施設も稼働率を上げる事は必要であるが、稼働率を上げれば水道・光熱費も上がる(現在は水道・光熱費は市が負担)。先程述べた指定管理者制度というのは住民サービスを向上してなおかつ民間の手法で金の使い方をうまく回して行くために直営から公営に変えたのだが、果たしてこれでなじむのか?サービスは向上するのか?指定管理者制度を見直すことも必要になってくるのではないか。更に財政状況がオープンにされていない事が問題なのでその開示をし、その上で自治会の皆さんと話をしていく事が必要となってくる。
Q:現在市がやっている外部評価で越谷市の600余りある事業の仕分けが出来るとはとても思えないが、議会としては事業仕分けがいいのか外部評価がいいのかの対立軸をはっきりさせていく事に結論は出ているのか?
A:判断は難しいが削るべきものは削る必要がある。現状では外部評価に手を加えて仕分けをしていくべきと思っている。議会として事業一つ一つを精査していかなければならないと思っている。
A:今回の事業仕分けでは市民判定人というのができ、仕分け人だけでなく市民も判定に参加している。その意味で事業仕分けも進化してきている。市民の納得感というのは参加して自分も当事者として考えてみて、その上で「何でもかんでも行政がやるというのではダメだよな」という最低の責任感の上に成り立つものではないか。現在の外部評価の最大の欠点は市民参加がなされていないという点にあるのではないか。

【まとめ】:議会への不信感は相当強い。人のやっていることを検証するのは皆さん得意ではあるが、リーダーとしてやってきたことを自ら検証さえせずに選挙に臨もうとしている議員がいることも確か。そういう議員を作りだしてきた歴史がある。この不信感を変えていくのは議員も問われているが、市民も誰をリーダーに選んでいくかの基準を明確に持つことでしか不信感は払拭できない。

                 以上