第92回タウンミーティング報告                              2011.6.12「チーム白川」事務局

 今回のタウンミーティング(5月28日・土曜)は選挙後初めての開催で、選挙に携わった方の率直な感想も交えて、4月の統一地方選挙の総括と選挙の活動から見えてきた今後の市議会の活動の課題と市民の課題を討議した。

★ 統一地方選挙の総括: 白川議員
● 統一地方選挙の意味及び掲げた目標は達成できたのか
・ 統一ローカルマニフェストを掲げ、賛同する8名の候補者と共に市議選を戦った。
  結果: 市議選8名賛同・7名当選(県議選3名賛同・2名当選)
・ 白川は3478票で当選(前回より225票上回る)
・ 得票率 39.76%で過去最低、15万人が棄権・10万人で選んだということになる。
・ 地元の桜井南小は投票率は48,90%で全体(70か所の投票場)でも2位、票の掘り起こし・底上げは出来たのではないか。
● 白川選挙の特徴について
(1) 統一マニフェストを掲げた8名全員の当選を目指した。
従来の選挙では他候補との違いを強調して選んでもらっていたが、今回の選挙は共通の項目を掲げた。当選後は共通の課題の実行に向けて4年間活動することを、リーダーを選ぶ選択肢の一つとして提起した。
(2) 完全ボランティア選挙を実施した。
選挙で発生する労務費のうち、運転手の労務費は直接公費が支給される仕組みであり、ウグイス嬢、事務員の労務費は候補者が一定の枠内で支給することが公選法で認められているが、今回、労務費は全て無償とした(白川議員の8回の選挙で初めて実施)。 背景には越谷で現に2000億円弱の累積債務があること。公費が出るからとか、貰うものは貰っていいんじゃないかでは、選挙権のない子供たちにツケを回すことになるということを地元の皆さんに共有してもらい、選挙に参加していただいた。そして、自立した地域を目指すものだからこそ、投票だけでなく選挙も自分たちの手で行い、その後も市民議員と共に行動をとることが大切だということを訴えてきた。

(3) 大震災後の町づくり、安心・安全の町づくり。
選挙公報では上記のことを掲げている候補者は多いが、「越谷市が実際はどうなっており、どうなりうるのか、特に財政上で何を諦めるのか、あるいは優先順位は何か」を数字も含めてはっきり示すことが必要だったのではないか。そこが抜けて実際の選挙時での抽象的なスローガンや名前の連呼に終始すること、有権者がいざ政策を検討しようとしても、公選法で政策パンフの配布が禁止されていることが有権者の低投票率の原因の一端になっているのではないか。

★ 5月臨時議会:白川議員
● 正副議長選挙
・ 5月23日から臨時議会が開催。新たに6つの会派になった。(民主党・ネット・無所属の会・8名、新政クラブ・7名、公明党越谷市議団・6名、自由民主党市民クラブ・6名、保守無所属の会・3名、日本共産党越谷市議団・2名)
・ 人事議案として正副議長選挙が行われ 議長として伊藤 治氏・自民=29(金子正江・共産=2、白票=1)、副議長として松島孝夫氏・新政=30(白票=2)が選出された。
・ 統一マニフェストの項目の一つである「議長選挙の更なる公開」が即問われた。立候補制や所信表
明までは行われなかったが、伊藤 治氏が各会派に議長選挙の立候補に際して「議長選挙公約」を書面で提出したことで一歩は踏み出した。任期は不明。(自治法上は4年間)
● 震災・原発に関して
・ 越谷市の23年度予算は過去最大の1521億円を計上したが、財政調整基金30億円のうち15億円を一般会計に組み込み、残り15億円のうち1億円を災害対策費に組み込んだので基金の残金は14億円になった。
・ 防災・被災後の町づくりを「お任せ」にするのか、自治の力で取り組むのか。震災地でも被災状況や復興のスピードの違いがでている、日頃防災訓練をしていた地域の被害は少なかった。
・ 原発を何故誘致するのか。産業がない、若者が流失する、自治体の税収が下がり、やっていけなくなる。従って原発誘致によって金が落ちることに実際はなっている。(補助金も含めて)原発をどうするかは、産業・雇用・超高齢社会・今ある借金をどうするかの問題であり、これは東日本だけの問題ではなくまさしく越谷の問題でもある。震災後越谷市議会で、市民のリーダーである議会の立場で選挙運動とは切り離して政党・会派名、個人名は出さず、街頭に出て復興支援・統一募金活動すべきと提案したが、一部政党がすでにやっているということで受け入れられず、賛同した少数の有志議員だけで街頭活動を行った。このような提案を協議して行動できない議会のあり方が市民の不信感に繋がっている。
・ 今回選挙の「統一マニフェスト2011」の策定と8名の超党派の候補者の活動はそこへの挑戦に他ならない。
(注 6月1日 当選した7名の市議と2名の県議が参加・報告する「統一自治体選挙報告市民集会」が越谷市民会館で開催された。超党派の議員がこれだけ参加した集会はない。
これまでの選挙は他候補との違いや差別化で当選を目指していた。しかし議会への市民の不信は議会が一体で活動していなことへの批判であり、これを解決するため「統一政策」で市民の選択を受けた。集会での挨拶やパネルディスカッションを通して、「統一政策」の選挙前での広報準備の遅れや選挙期間中の「政策集」の配布禁止にも拘わらず、支持者に受け入れられた教訓が語られた。同時に議員と支援者の関係を、日常活動を通して政策を軸としたものに変えていくことの困難性も率直に語られた。参加者の中に統一政策の実現に向けた共有感と課題が見えてきた集会であった。―「チーム白川」事務局)                             

★ 質問応答・討議
Q:選挙の結果は4年間の活動の評価であり、市民の立場でそこを評価されたと思っているが、その点に関して議員の立場でどう思っているのか。
A:選挙は4年間の人との関係が目に見える形であらわれたものと思っている。それは議員と有権者の関係をどう作ってきたのかの問題でもある。旧来どおりの組織のあり方や地域の活動が相当変化している。例えば「地元のことをやってくれなくちゃ困る」のように、従来は良くも悪くも代行や御用聞きを議員に望んでいた。今は「そのことをやろうと思えば○○の事業を削らないとダメですよね、一番地域のことをわかっている皆さんが事業の優先順位を決める事に参加していかければなりませんよね」という議論に持っていく事が重要に成ってきている。こうした議論で有権者からの検証を受ける場をどれだけ作っていけるか、ここにかかっているのではないか。
Q:ポスター貼りに参加した。今回他の候補のポスターを貼ったが何故今まで出来なかったのか。
Q:今後議員だけではなく議員を支持する選対関係者・非バッチ同士の横の関係を作っていく事が問われていくのではないか。
A:まさにそこが今後の課題となっている。そのためには選挙だけではなく普段の日常の活動の中で(例えば、市政報告会への参加やセミナーへの参加等)、互いに討議し活動の共有を一歩一歩深めていかなければならないと思う。
Q:越谷市は投票率の内訳やデータ(たとえば20代、30代の若者が何%投票した)は公開しないのか。公開している市はあると思うが。
A:データはあると思うが越谷市は公表していないと思う。

★ 選挙を担っての感想、今後の4年間の課題にむけて
・ 選挙後1ヶ月の感想として、選対の機能はどうだったのか、前回支持していただいた方と4年間どうコミュニケーションをとってきたのか、次の4年後にも通用する組織だったのかを省みると合格点は与えられない。特に名簿の精査・3500票余りの方とのコミュニケーションを今後4年間でどう図っていくかが課題としてある。
・ 名簿のダブリ問題や公選はがきの発送遅れや、電話掛けの遅れ等、問題が発生した時に事務局が個人で問題を抱え込んで身動きが取れない状況があった。現状を報告し、相談し、討議し、人を募り参加してもらうと言う事が今後の課題である。
・ 選対の責任者から、選対の活動は40~50点でとても合格点がつけられるものではなかったとの評価がなされた。団塊世代の選対担当者から、全くその通りで選対を前に進める活動ができず、足を引っ張る側になってしまったことが話された。その原因として右肩上がりの時代に、苦労せずに繁栄の成果が転がり込んできた生活習慣が、今の時代に通用しなくなったためとの説明がなされた。
・ (白川議員)震災以前と以降では、21世紀のわが国の課題も選挙組織のあり方も日常業務の処理の仕方も「右肩上がりの惰性」の枠では解決できないとう事がいやおうなく見えざるを得なくなった。時代が大きく転換し価値観が変わり、それまでのやり方では通用しなくなる時、右肩上がりの中で来た人の多くは、旧い・新しい、すなわち旧い世代から新しい世代への交代を解決方法として持ち出し、自分達は遠ざかろうとする。しかし、世代間の違いの問題と考えるのは間違っている。そうではなく責任感が欠如しているということである。社会的な問題に対して一切責任を負おうとしてこなかったことが本質的な問題であり、そのことが選対の活動で顕著に現れたということである。確かに30代・40代の新たな感覚の担い手は出てきているが、古い世代の人達が次の時代の担い手としての当事者意識が有るかないか、そこへの参加意識があるかないかの問題である。さらに重要な事は、3,11以降市民の意識が変わってきているということだ。例えば冷蔵庫を使っている生活実感から「もし震災が夏だったら」と考え、電力供給やエネルギー問題を考えるようになってきている。あるいは学童への震災時の避難連絡を取って見ても、越谷でのPTAの主婦の方の行政との向き合い方は、今までのように調査した事を行政に持って行ってお願いするというところから、行政の意見も一つの立場としてとらえ、討議して決めて行くべきという様に手法が変わってきている。そして子供の問題は独居老人の問題に繋がっており、地域の問題であり、個別の問題としてではなくトータルに考えざるを得なくなってきているという事だ。従って、行政や議会に「お任せ」ではなく、当事者として物事を決める過程に参加していかなければ解決しないという風に意識が変わってきてあり、目線をより一層地域の中に入り込ませて、そこで仲間を作って行動していくというように変わってきている。こうした3,11以降の変化を取らえつくしてコミュニケーションを図っていくことが今後の4年間の課題と思う。

                                       以上