H24.1.15「チーム白川」事務局   
第99回タウンミーティング報告

今年最後のタウンミーティングであり、12月議会報告と共に今年一年の総括的な話がなされた。3.11大震災以降に促進された市政への市民参加、放射能汚染対策を通じて、様々な意見の合意を図るためのリーダーとフォロワーの課題について考えるきっかけとなった。

★ 12月議会報告 : 白川議員
・ 会期:11月30日~12月17日 
・ 市長提出議案:29件、請願:2件、一般質問:20名
1. 今年はどんな年だったか
<天皇誕生日に際して、「天皇陛下のご感想」より>
・ 天皇誕生日、天皇陛下は体調を崩されており、ご感想が文書で出された。3.11東日本大震災の被災者に心を寄せられ、早期復旧の祈念と共に原発事故を含む復旧作業の従事者に対する
る感謝の意が述べられた。我が国にとって今年は真珠湾攻撃から70年目にあたる。多大な惨禍をもたらした先の戦争に国民は真摯に向き合い、日本がたどった歴史を繰り返し学び、平和に思いを致すことは極めて重要なことと思うという趣旨で文書が出されている。
<真珠湾攻撃から70年、中国の辛亥革命から100年>
・ 日本は明治維新から100年で世界第二の経済大国になり、今年は中国が辛亥革命から100年で、世界第二の経済大国になった。日本が何故、大東亜戦争に進んだのかについては、当時の世界情勢を見誤ったことが挙げられる。70年前に、近代化に向かおうとする中国の情勢を見誤り、日本が開戦する可能性を30%程度と見ていた米国の情勢を見誤り、石油資源が封鎖された時点で、日本の近代化の歩みを否定されたと判断して、開戦に踏み切った。中国の台頭、アメリカの中東からアジアへの移行と国際情勢が激動している現在、情勢を見誤ることなく変化に対応しなければならない。
<八ッ場ダムの建設続行とマニフェスト実行の課題>
・ 「コンクリートから人へ」のスローガンのもとで、政権交代を成し遂げた民主党マニフェストの象徴的な政策であった「八ッ場ダムの建設中止」が撤回された。公共事業による依存と分配の政治を分断する政策が頓挫した。
・ 何故こうなったのか。ひとつはマニフェスト作成時に国民が参加する体制が取れず、民主党の議員だけで作ったものであること、もうひとつは政権交代後にマニフェストを実行するために建設現場で建設中止の合意形成への取り組みがなされていないことである。権力を取りさえすれば、政策転換がいとも簡単にできるということにはならない。自民党政権は八ッ場ダムの建設推進に向けた住民合意を丁寧に行ってきており、苦渋の選択の中で住民が建設に合意のハンコを押した契約行為である。建設中止のためには契約変更の合意形成が不可欠であったが、民主党は2年間の間にその行為を一切行わなかった。
2. 議案審議結果の公開
・ 議案の議決において、無記名投票の人事案件を除いて、議員個人が賛成・反対した結果が議案ごとに公開された。
・ 28件の市長提出議案は1件を除きすべてが全会一致で可決され、否決・修正等は一切行われなかった。2件の請願はいずれも賛成が少数だったため不採択となった。
3. 白川議員の一般質問
今回は32名中20名の議員が質問に立った。白川議員の一般質問は以下の内容である。
1) 放射能問題の基本的な考え方
・ 未曽有の大震災、人災としての原発事故から何を学んだのかについて市長に質問したが、趣旨を十分に伝えることができなかった。以下の3点を確認するつもりであった。①説明根拠の崩壊:“大丈夫”“そんなはずがない”という根拠がない説明では市民に納得感は与えられない。②経験蓄積の欠如:普通の市民の分かりたいという気持ちに的を得た回答が準備できない。③発想の転換ができない:“できない”という答えには“やりたくない”が含まれている。どうすれば問題解決ができるかという発想の転換ができない。国も自治体も地方議員もこの3点の改善が求められている。
2) 除染の基準
・ 学校の中心部測定(第1次)を終えて、雨樋・側溝等放射能が溜りやすいところの測定(第2次)に入っている。
・ 除染の基準値を1.0μシーベルト(地上5cm)、0.23μシーベルト(地上1m)と決めて行っているが、これで安心だという数字はない。基準値以下でも心配なら除染を行うという線で取り組むように提案したところ、市長から幅を持って対応するとの回答を得た。
3) 測定器の活用
・ 空間測定用として50万円が2台、10万円が2台ある。ここに10万円×5台追加発注された。
・ 13地区に各1台使えるよう更に増加することを提案したが認められなかった。
・ 福島県では地元のメーカーが儲けなしで2万円/台の測定器を制作しており、その利用を検討すべきである。
・ 食材測定用としては、現在は委託しているのを新たに500万円×2台が発注された。
4) 放射能対策費用と損害賠償
・ 5市1町で放射能対策費を計上し、東電への損害賠償を請求する。

★ 安達太良高原少年の家、放射能汚染調査 : 白川議員
<調査者>:辻 浩司議員、大野保司議員、白川秀嗣議員
<調査結果と対応策>
・ 二本松市に行き、林間学校で立ち寄る場所の放射能測定を行ったところ、一部で高い値を示したのでデータを提出し、計画の変更を申し入れた。
・ 教育委員会は林間学校の実施については、学校長が判断するように対応する。

★ 質疑・討議
Q:林間学校の件について、校長は保護者に説明を行わないのか。
A:保護者に説明を行った事例は聞いていない。学校が懸念するのは、説明会を行った時に声高き不見識な発言(ex.「子供が楽しみにしているのにどうしてくれるんだ」)が出た時に、見識のある人が黙り込んでしまい、矢面に立った校長が対応できないケースである。時代が大きく変わるときには変化についていけないノイジーマジョリティーが大声を上げるのが常である。このような場合は同じ保護者の側でこれをマネージすることが必要であるが、できないことが多いのが現状であり、フォロワー側の課題である。
Q:校長が決定するというのは果たして正しいことなのか。このように過去に事例がないことこそ、教育委員会がリーダーシップを示す必要があるのではないか。
A: 教育の現場では学級崩壊等、現場で対応できない問題が山積しており、誰も責任を取ろうとしない現実がある。市民の異なる意見に対し、合意形成をいかにして図るかという問題である。解決策は、責任を取るべき立場の人が責任を取れるように持って行くしかない。そのためには校長(リーダー)の役割だけでなく、保護者(フォロワー)の役割も重要である。かつて、右肩上がりの時代にサラリーマンの多くが抱いていた「自分が権力を取ったら、自分が思うような政策が実行できる」という発想も、今の時代には通用しなくなっており、合意形成を図る能力がリーダーに求められる。
                                        以上