2012.6,7「チーム白川」事務局
第104回タウンミーティング報告(5月26日)

★ テーマ 6月議題の課題について―提出予定議案の説明と検討― :白川議員
■ 6月議会 会期は6./1~6/19  14件の議題
● 7月9日より住民基本台帳が改正され、それに伴い旧来の外国人登録法が廃止され、新しい在留管理制度が開始される。(旧来の登録法=在留3ヶ月超の外国人は入管法により外国人登録原票《日本人の住民票に当たるもの》に記載・登録しなければならない)
・上記の法律の廃止に伴い、在留3ヶ月超の外国人は居住する自治体に登録することになり、当該市民と同じ立場となり、行政サービスを受けられるようになる。具体的には印鑑証明書の発行、斎場の利用、各種手数料等。
・上記に伴い不法滞在一掃を含め新たな「在留カード」が交付される。 
・地域住民として納税がなされ、様々な行政サービスを受けるという事はこれまでも実施されていたが、選挙権、被選挙権につながっていく可能性もあり、慎重に考える必要がある。
● 請願 大飯原発再稼動が決定されたが、慎重に行って欲しいという意見書が出された。請願者は地区労、都労連。
● 正副議長選挙 従来までは1年交代でやってきたが今回はそれが変わるのかどうか。

■ 14時間マラソン演説会について
・現在の状況 民主党が政権を取ってから3年、自民党では限界なので民主党に期待して投票したが、思い通りにならないので次は橋下さんという空気がある反面、リーダーを次々に変えたからといって劇的に変わるほどの右肩上がりの状況ではない。ではどうすべきかで「選択肢は何となく見えるが迷っている」という感じになっている。
・「知る」から「伝える」活動へ「5年後10年後子供たちが健やかに育つ会・越谷」のメンバーの母親が自分達の活動のことを次のように言っている。「放射能のことなど知らなかった私達が、様々な活動で内容を知るようになり、それを誰かに伝える=繋がっていくためには、共感を伴わずに一緒に何かをすることにはならないですね」「福島の復興を本当に支援しようと思ったら、自分達が住んでいる足元を変えずにいることは福島との連帯になるのでしょうか」と。
・ 参加し、伝える。行動し、共感する。14時間マラソン演説会で生まれて初めてマイクを持った上記の母親達を始め、12人もの市民が自分の生活を通して世の中を変えたい、しかし変えたい事を誰かに頼ってやるのではなく、大人の責任として出来る事から始めようとするスピーチを行った。さらに参加し行動した結果、「思っていることの半分も伝えられなかった」「ビラを受け取ってもらうのは大変なこと」と感想を述べている。こうした市民の新たな参加の形態が14時間マラソン演説会で見えてきたのではないか。

★ ディベート :越谷の財政健全化のため、『歳出削減が先か』,『歳入増加が先か』
ディベートを行う前に司会から、越谷市のホームページに掲載された「平成23年度版越谷市の財政事情」「データからみた越谷市の推移」から抜粋し、編成し直した資料が提出された。役所からかなりのデータが公開されるようになり、誰でもデータを入手出来るが、複雑で解りにくい所を、市民の側から一つの方向に基いて編成し直して参加者に提供された。
その結果、借金の額を示す「市債残高」のグラフから、右肩上がりの時代に越谷市が抱えた多額の借金が依然として残っている現状を把握した。そして「人口動態変化」のグラフから、生産年齢人口の低下から来る歳入減と、高齢化による民生費の増加が、これから先の財政状況を一層厳しいものにする要因であることを共通認識した上でディベートに入った。
■ 歳入増加が先(A班) の意見要旨
・ そもそも論として、歳入を増やしていく努力をしなければ食べていけなくなるということは家計、企業、自治体に共通した認識であり、そのための先行投資が不可欠である。
・ どの様な分野で増収を図るのか ①農業支援-例えば、先月のタウンミーティングでイチゴ農園の話がでたが、研修が終わった人への援助などに金を使うべき。また、生産者から直接市場への新たな流通方法を作ることの支援を行う。②観光事業-レイクタウンに来る人々への市内回遊 ③税の徴収率UP ④子育て支援としての待機児童ゼロ、駅舎保育設置等。その上で税金を広く浅く取るという消費税UPをやむなしという考え方に立っている。

■ 歳出削減が先(B班) の意見論旨
・ 歳入増加の取り組みが必要であることは理解できるが、そのためには時間が必要である。そして、現下の経済情勢の中でお金を捻出しようとすれば、家計においても例えば旦那の小遣いを減らす、食費・光熱費等を削減するように、歳出削減に取り組む方が即時に効果を出すことが出来る。
・ 市が行っている外部評価を全事業について行い、事業の優先順位をつけて歳出削減を図る。
・ 歳出額が大きい市職員の人件費を削減するに当たり、一律○○%というのでは納得感が得られないので、人事評価制度(仕事の難易度、成果、自己評価、上司査定)を導入して、納得感のある削減策を作る。

■ 討議により見えてきた視点とまとめ
・ 歳入増加が先か、歳出削減が先かだけを争点に据えれば、A班の論点は限りなく行政の責任・無策を問うということになり、B班の論点はタイムスケジュールや削減目標値を明らかにしない願望的責任論に留まる。問題は歳入増加にしろ、歳出削減にしろ、予算の決定・執行を議会や市長にだけ任せるのか、それともそれぞれの過程に市民が参加して、成功・失敗の結果をも引き受けるところまで市民の責任を問うのか、ここを争点とすべきである。
・ その上で、歳出削減の目標値をはっきりさせるべきではないか。さらには財政調整基金の今後の取り崩しは一切はやっていかないとか、臨時財政対策債は使わないとか方針を明確にする必要がある。また既存事業すべてを一から見直しすることは無理でも、新たな事業については「この事業は借金をしてまで必要なのかどうか」について、事前に市民との討議をすべきではないか、などのように予算の編成過程の段階で目標値にまで切り込んでいく事が重要な課題となってくる。
・ 企業であれば歳出削減が先か、歳入増加のための先行投資が先かの議論は常に行われてきた。現在は「世界の道路に◎◎車を」のような右肩上がりの時代のスローガンではなく、「公共空間」や「公共善」をどう創っていくかということが基準の決定的要因で、そのための時代や価値観やエネルギーの転換、それに見合う市場での商品開発は何かということがより一層論議される必要がある。
・ 越谷市の第4次総合振興計画が上記の観点でなされているとは言いがたい。例えばB級グルメと農業支援を結びつけるためにイオンとの関係、農業自然公園、体験農作業等をどうマネージするかの観点は入っていないし、地産地消を行う際の流通の障害をいかに取り除いていくかの観点は入っていない。市民が市長や議会に第4次総振の実際はどうなっているのかの説明や市民との合意の機会を要求すべきである。放射能やゴミ焼却の問題に関して行政の課長が市民の要請を受けて説明会に参加したように、そのようなことを行政は拒否しない。そういう場を作っていくように市民が議員を動かしリードしていくことが必要である。

以上