平成24年7月9日
「チーム白川」事務局
第105回タウンミーティング報告(6月23日) 
★ 6月議会報告:白川議員
● 正副議長の選出について 越谷議会ではここ30年、毎年議長が交代(地方自治法上、任期は4年)してきた。1年交代については、①任期が1年で32名の議員をまとめて市長との緊張関係が維持できるか、②ポストのたらい回しではないか、という批判がずっとあった。前々回までは各会派の実力者による非公式な事前協議で選出されていたが、前回から議長に立候補する人は公約文書を書き、各会派代表者に提出し、代表者間での話し合いに変わった。しかし今回、任期の申し合わせ事項が顧みられないという混乱を発生したものの、申し合わせ通りに戻されて選挙が行われた。投票結果は、議長佐々木氏・民主=30票、金子氏・共産=2票、副議長武藤氏・新生=18票、白票14票となり、新議長・副議長が選出された。監査委員(4人選出のうち2人は市民、2人は議員)の選出においても、議員の一人が賛成・反対とも同数15票で否決され現在空席のままである。市議会の状況は上記のような状態にあり、ギクシャクはしている様に見えるが、次回から議長立候補者が公約文書を全議員に事前提出し、所信表明演説を行って投票する手法は議会運営委員会では確認している。
● 市長提出議案:14本
・ 9本の関連法案 在留3ヶ月超の外国人(越谷市は4,030人)に対す外国人登録法が廃止され、それに伴う住民基本台帳の改正(本年7月9日より)により、自治体への登録に変更となり当該市民と同じサービス(印鑑証明書の発行、住民票の交付、斎場利用、高齢者祝い金等)を受けるための条文の改正が行われた。
・ 火災予防条例(電気自動車の急速充電器の設置管理に関する条例)法律が無いので政令で定めるとなった。(全国で674箇所、越谷市ではレイクタウンのところに1箇所)火災予防の改正により、管理規定が定められたが、届出義務が無いので日常的な予防管理が出来ないという問題点がある。
● 市民請願
・6月15日政府決定の大飯原発再稼動に関して、意見書を出して欲しいという請願。教育環境常任員会では不採択、本会議上では白川・山田2名の議員が賛成討論を行った(大飯原発再稼動は反対なので賛成討論を行った)。反対討論は無かった。議員である以上、賛成・反対の理由を市民に説明できるようにしないと信頼感が醸成されない。是非市民の方から議員に「何故賛成(反対)したのか」を聞いてもらいたい。
● 6月議会を終えて 誰がどういう風に考え、誰と連携しているのかがわかるようになり、会派を超えた議員間の意思の連携が優先されるようになってきている。ある人にとっては混乱に見えるかも知れないが、「新しいルールを決めていく方向に向かっている」という観点から見ると、混乱しながら前に進む、憂鬱だがこれがないと前に進まないという状況である。強固な旧い体質と新たな方向に向けた動きが混在するイノベーションの苗床の現状が明らかになった議会であった。

★ ディベート 越谷市の市民サービスは《現状維持か》《もっと必要か》
討議の前に資料として「平成24年度新規事業概要説明書」「24年度新規事業」が提出され説明を受けたが、そこから参加者が資料を読み解き、即模擬的事業仕分けにいくのは中々困難との指摘がなされ、資料の「平成24年度部局別事業査定状況」を参考に、まず大掴みに市民サービスの現状維持かもっと必要かを争点として検討が開始された。

● 現状維持(A班)の論点
・ 優先順位として命に関わるものや子供たちの未来に関わるものは維持していくべきである。
・ そのための財源をどこから持ってくるか、市民に何を我慢すべきか、何を増やしていくかを説明して納得させていくことが必要である。
・ 財源の枠が決まっているので、仕分け作業をきちんと行って、優先順位を決めて対応することが必要である。
● もっと必要(B班)の論点
・ 時代の変化に合わせて必要な事業を受け入れるべきだ。時代に合わないものまで維持すべきではない。
・ 市民がどういうサービスを欲しているのかを汲み上げるシステムを確立し、オープンにしていくことが必要である。現状のシステムの改善が前提となるべきである。
・ 財源が無いことがはっきりしているので、財源規模の明確化(補助金も含めた税収の予測、固定費を除いた金額を明確化し、その規模で事業をやる)と、歳入方法の改善が必要である。前提として人口減少による財源の減少を明らかにすべきである。
・ 13地区に交付金が下りているが「単年度予算」になっているので、複数年度で使用が可能なものに改善する必要がある。
・ 市民の意見を吸い上げていく方法として市政報告会を使うことが考えられる。さらに進化させて例えば次回選挙マニフェストに市政報告会の開催、地元以外の他地区での説明を入れてはどうか。
● まとめ
・ 前提条件を一致させる必要がある。越谷市の借金の総額、個人市民税の総額を明確にし、これから先、生産労働人口の減少・高齢化により、税収が下がっていき、支出が増えていくことを共通の認識とすべきである。
・ ムダ遣いを止めることは共通認識されているが、ムダ遣いとは何かの基準の決め方は難しい。戦後の基準は「屈強な男性が働き、奥さんは専業主婦で子供がいる家庭をモデルにしたものである。男性が老後を迎えても人生設計が送れるように制度を作り税金を使ってきた。ここからこぼれ落ちる人・生活が出来ない人を補助する」というものであった。基準は屈強な男性で、そこから見て保育所の数や生活保護の額を問題にする。今の時代にこれまでのモデルを基準にしたもので本当にいいのか?「がんばろう、日本!」の勉強会で「派遣村の村長」だった湯浅 誠さんの家庭の話があった。兄が障害者で作業所での仕事をしている。作業効率が低いことや税金投入の是非という点で批判はあったが、兄は自分なりに社会に貢献していると感じており、その時間は母親が自分の時間を持てるというメリットがある。屈強な男性が基準ではなくて、人口が減少し女性が社会に進出していく時代には基準の取り方を変える必要があるのではないか。
・ 新しいまちづくりにむけたヒントはないのか?
越谷市の20年後の姿をイメージする事例が日本の各地にみられる。共通しているのは越谷よりはるかに条件は厳しいものであり、ここから学ぶことが必要である。例えば夕張市の場合、最高額の税金で最低の行政サービスだが、一方夕張メロンに代表されるように税金にぶら下がらずに自分達で何とかする状況が作られてきた。佐渡では介護の施設はあるが医者は少ない。医者・介護の組織が一体となって一元管理し始めている。長野県の石徹白(イトシロ)町は水車発電で町の電力を賄っている。徳島の神山町での「日本の田舎を素敵にする創造的過疎による持続可能な地域つくり」が挙げられる。これらの事例を参考にして、これまで私達が持ってきた価値観や生き方を変えられるかどうかにかかっている。
                                以上