2013.3.10「チーム白川」事務局
第113回タウンミーティング報告書
      
●テーマ 3月議会の課題について:白川議員 
― 平成25年度予算案等の事前検討 ―
【平成25年度予算案の概要】
・予算総額は3年連続で史上最高額を更新した1,564億円になっている。
(一般会計:834億円、特別会計:615億円、病院事業会計:115億円)
・歳入の53%を占める市税が減少しており、納税者の80%を占める給与所得者からの個人市民税の減少がその大きな要因である。越谷市においても生産労働人口が減少していることと、高額所得者であった団塊世代が退職する一方で、20代・30代の約半数が年収300万以下であることが市税の減に繋がっている。年金受給額の平均が277万円であることと比較すると、社会的に対応する必要がある問題である。
・歳出の約40%は福祉、介護、保険等の民生費であり、高齢化の急速な進行のため増加の一途をたどっている。新規事業には、中核市移行準備としての保健所建設工事(5億円)・第三庁舎建設工事(3.2億円)、消防・救急デジタル無線整備事業(2.9億円)、高収益農業推進事業(2.5億円)等を含めた約18億円が計上されている。
・予算編成の過程で、各部門からの要求額の積み上げが、1,750億円になっているのを行政部門として最終的に1,564億円まで削減したものが議会に提出されているが、そもそも収入が増えない状況の中で史上最大の予算編成を行っていることは、子供たちの世代にツケを回すことを意味している。この点に関して市長は、市民要望がある以上、市民サービスのための予算を削ることはできないとの考えである。
・国の借金は1,000兆円を超え、越谷市は1,500億円もの累積債務を抱えている。もう、これ以上子供たちの世代に借金のツケを回してはならず、そのために新しい市民ニーズに応える対応を行う際には従来の市民サービスとの優先順位を討議して、何かを諦める対応を行うことによって財政規律を守っていくことが求められている。3月議会においては、この点を重視した審議を行うことが課題である。
【中核市移行に向けた越谷市の対応】
・9月議会で第三庁舎を建設するための補正予算で設計委託料2,000万円を計上することが決定された。
*新政クラブと保守無所属の会が補正予算2,000万円を公共施設等整備基金に付け替えて、白紙に戻して検討する修正案を出したが否決され、市長案が可決された。
・12月議会で本庁舎整備審議会を制定する条例が可決された。
*審議会の検討対象に第3庁舎敷地を除いていることが問題であり、この機会に本庁舎と第2庁舎、第3庁舎を合わせた越谷市庁舎のグランドデザインを検討すべきであるという観点で新政クラブから修正案が出されたが否決され、市長案が可決された。
・3月議会で新規事業として第三庁舎建設工事費:3.2億円が予算計上される。
*計画の内容について市民への説明が行われておらず、税収が減少している中で、市民からの要望という名目で収入以上の予算編成が行われていることは問題である。
【質疑応答】
Q:市民からの予算要望という点で、自治会からの要望はどれくらい行われているのか。
A:各地区で行っている行事費が300万円程度、13地区で年間4,000万円程度。むしろ、敬老祝い金が合計で1億円のレベルに増えており、見直しの声が出ている。しかしながら、高齢者の利害が関係するため、政治的にはデリケートな問題である。
Q:市民要望という名目で市民団体への補助金が出されていることや、650事業に投入されている事業費が長年にわたって見直されていないことが問題であり、これを改善できないか。
A:650事業に不要なものはなく、誰かが必ず関係し、恩恵を受けている市民や団体が存在している。しかし、何十年も見直しがなされていないので、ゼロベースで見直しを行うことは必要である。これを行政と補助団体の間で行うのではなく、市民に公開されたオープンな場で、利害関係者から税金を投入する必要性の説明を受けて議論を行い、存続や増減を決める方法に変えていく必要がある。政策を決定する場に市民が参加することがポイントである。
Q:政経セミナーの席で、市長は中核市に移行するに当たって市民にディメリットはないと述べているが、庁舎建設にかかる約100億円の費用負担があるが、本当にそうなのか。
A:事務事業の移管後の諸事業費18億円は、地方交付税として国から支給されることを指していると考えられる。

●中核市への移行に向けた自治会の課題:参加者による討議
・公共施設は、建設費を100とした時、耐用年数を過ぎて老朽更新にかかる費用は188になると述べられており、財政負担の大きな問題になること、老朽化による事故発生の問題が指摘されている。
・従って、公共施設を計画・運用するに際しては、「広域化」「多機能化」「ソフト化」を考慮することが必要であり、地域住民との十分な合意形成を行うことが重要な課題である。
・中核市移行に伴う庁舎建設、移行後の運営のリーダーシップをどのように捉えるべきかについて、自治会は地域意見の合意形成の重要な位置にあり、この問題を通じた意見交換を行う。

Q:越谷市の人口は今33万人だが、50年後には20万人になる。その時でも中核市扱いか。
A:中核市扱いである。
Q:市から自治会に対して中核市移行に関する説明は行われているのか。
A:昨年秋に連合自治会に対して説明があった。メリットは保険所を設置できること。
Q:西大袋地区の再開発の記事を新聞で見たが、今の越谷にとって人口が増えることは好ましいことなのか。人が入って来ることによるメリットと、そのための経費負担はどうなのか。
A:自治体にとって、担税力のある人が増えることは好ましいことであり、子育て世代の人に長く住んでもらえるまちづくりを目指している。一方で、右肩上がりの時代に描いた再開発計画は、地価の下落により計画が進展しておらず、経費負担が残る状態が続いているため、政治決断が求められている。
Q:市民として中核市に移行するメリットが殆ど感じられず、移行には賛成しかねる。
A:賛否に関する市民の多様な意見があることは分かるが、その合意形成過程に市民が参加して賛否の議論を戦わす場が不可欠であり、それを決める過程に市民が参加して方針が決定される必要があると思う。現時点ではそのような場が作られていない。

【まとめ】
・中核市に移行すると、県が行っていた事業が1800程、越谷市に移管され、より市民に近い所で運営がなされるようになる。従って事業の要否や改善について、市民の役割と責任がより重要になってくる。そこに中核市移行の意味を見出すことができる。
・市職員が地域で一市民として政治参加することが重要な意味を持っている。そして、行政が業務として住民に一番近い公民館の運営に関わることを重要視すべきであり、そこで培った住民との合意形成のマネージメント力を行政の場で生かすべきである。
・中核市問題に関して、初めて市民が討議する場を今日持つことが出来た。市民にとって何が良いのか、市民の力を結集することが出来れば議会は変えることが出来る。
以上