メルマガ♯がんばろう、日本!         №219(16.12.28)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□民主主義のイノベーション、21世紀の課題先進国への挑戦。

「未来への責任」を地域に根ざして語り、ともに深める一年に。

 ●国境を超える民主主義のイノベーション 21世紀の課題先進国への挑戦

 ●「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いとは

□「囲む会」のご案内 

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民主主義のイノベーション、21世紀の課題先進国への挑戦。

「未来への責任」を地域に根ざして語り、ともに深める一年に。

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【国境を超える民主主義のイノベーション 21世紀の課題先進国への挑戦】

 2016年は、第二次世界大戦以降で、もっとも民主主義の限界と欠点が明白になった年といえるだろう。民主主義は人権の尊重や社会的連帯のためのツールである一方で、憎悪と対立を増幅するツールともなりうるのだ。ファシズムと世界大戦をめぐる二十世紀の歴史的な教訓を踏まえ、二十一世紀の民主主義のイノベーションへの一歩を拓けるか。2017年はそれが問われる。

 二十世紀後半に民主主義が支持され、定着したのは、その理念の正当性によってというよりも、それが豊かな中間層を形成することができたからにほかならない。資本主義と民主主義は車の両輪となって、世界規模での「戦後民主主義」を支えてきた。しかしグローバル化の進展と新自由主義の台頭は、資本主義と民主主義の新たな矛盾を顕在化させている。

 「国家はグローバリズムを統御する主体としてではなく、これに棹差すようになったことで、課税権と金融市場のコントロールを自ら手放してしまった。その結果、自らの選択によって民主的な政府・統治が可能だとする政治的信頼も損なわれていくような、『二重のコントロール・ギャップ』(クラウス・オッフェ)によって民主主義の空洞化が進んでいる。中間層によって民主主義が支えられてきたのであれば、中間層の没落はそのままデモクラシーの後退を意味するだろう」(吉田徹「『グローバリズムの敗者』はなぜ生まれ続けるのか」 世界1月号)

 

 三月にはオランダで総選挙が、フランスでは四月から五月に大統領選挙、六月には国民議会選挙が、ドイツでは九月に連邦議会選挙が予定されている。2016年、EU離脱のイギリス国民投票、アメリカ大統領選挙に現れた「やせ細る中間層」の怒りや憤りが、さらに増幅されるのか。あるいは野放図なグローバル化をマネージすることと、国内の再分配政策を再構築することを組み合わせる包括的な構想を可能にする、政治の可能性―民主主義のイノベーションへの糸口を手にしうるのか。

 これは先進国だけの課題ではない。グローバル化のマネージや国内の再分配は中進国も含めた課題だ。ギリシャ債務危機、アジア通貨危機など、グローバル化の猛威により晒されるのは中小国であり、またロシア、中国といえども、そこから自由ではありえない。さらにグローバル化を放置したまま「99%対1%」といわれるような格差が野放しにされれば、国内秩序さえ脅かされることになるのは、先進国のみならず中国も本質は同じだろう。

 再分配も同様だ。グローバル化とともに少子高齢化、低成長、脱工業化といった変化に対応した再分配政策の再構築は、先進諸国のみならず中所得国にとっても「明日はわが身」であり、中国とて「他人事」ではいられない。資本主義と民主主義の再契約をなしうるかは、二十一世紀の課題先進国にむけた普遍的な挑戦だ。

 これは一国だけでなしうるものではない。国境を超えた民主主義のイノベーションの波、その相互連鎖を作り出せるか。私たちの民主主義も、その一翼を担えるかが問われている。

 「やせ細る中間層」の怒りや憤りの噴出は、新たな「政治の季節」の到来でもある。「特権的な5%、リスク意識を高め不安定な75%、社会的に排除された20%」(「分断された社会は乗り越えられるのか」今井貴子 世界9月号)という分断社会のなかで問われているのは、移民や外国人などに仮託しない形で生活や社会への不安を表出し、異なる他者と議論(闘議)できる場、関係性を作り出せるかだろう。生活の利害や社会への不安が否応なく政治化し、鋭く対立するように見えるときにこそ、政治が問われる。

 「……人間生活の政治化ということだと思います。『政治化』とは、イデオロギーということではなく、地域に根差した人たちがどうやったら生きていけるか、それを調整し組み立てるということです。~そうした本来のポリティクスないしは政治的経済によって、グローバル化に対抗する。アメリカで今回それを担ったのがサンダースの支持者たちでした。~(『アメリカ第一』のトランプのポリティクスに対し、『この地域の我われ住民』という/引用者)サンダースの訴求力がトランプのそれより少し弱かったとすれば、それは、結局『敵』をつくりだして自らの立ち位置を固める、そうした言説で支持者をまとめるほうが勝ちを占めたということでしょう」(西谷修「アメリカのない世界」 世界1月号)

 「敵」をつくりだす政治化か、「この地域の我われ住民」という政治化か。イギリスの国民投票でEU離脱派の合言葉は「コントロールを取り戻せ」だったが、グローバル化に対抗するナショナリズム―政治化にも二つの異なる方向性がある。

 「……『スコットランド独立投票は、ナショナリズムには民族的ナショナリズムと市民的ナショナリズムの二種類があるということをイングランドに示した』と言った。英国のナショナリストたちが『よそ者は出ていけ』と排外しているときに、スコッランドでは国の命運を決める投票権を在住外国人に渡していた。~中略~二〇一四年の英国とスコットランドはまったく違う形でアンチ・グローバリズムを表出させた」(ブレイディみかこ「ヨーロッパ・コーリング」岩波書店)

 「やせ細る中間層」の怒りや憤りの噴出を、どのように政治化していくのか。「トランプは問題解決にはほど遠いですが、彼のおかげで、問題を否定し続けることはできなくなりました。人々が利害を軸に集団をつくり、そのために進んで戦うという、生々しい意味での政治制度の復権。そこに私はまだ、希望を持っています」(シュトレーク 朝日11/22)。民主主義のイノベーションへの挑戦だ。

【「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いとは】

  

 世界が第二次大戦以来の試練を迎えるであろうなかで、日本に生きるわれわれはどのように「未来への責任」を担っていくことができるだろうか。

 

 トランプのアメリカは、アメリカ主導の秩序に寄りかかっていさえすればよい、という「自明性に埋没した思考停止の蔓延に気付きを与える」(宮台真司 朝日11/25)だろう。「今の日本が混乱するのは当然です。絶望的な状況の自覚から始めるのです」(同前)。今回はこれができるか。

 中国大陸での場当たり的な戦線拡大から日米開戦に至る「あの戦争」の過程では、「絶望的な状況の自覚」すらできなかった。「自明性に埋没した思考停止の蔓延」からは、当事者性は生まれない。当事者性が欠落した無責任連鎖のなかでは「気付き」さえも生じない。ここを今回は越えられるか。

 「日本では開戦を軍部の独走と考える人が多いでしょう。~実際は、要所要所で戦争回避とは異なる選択を続け、自ら後戻りを難しくしたのです。政府や軍部にも開戦反対をほのめかす人はいました。しかし、身を挺し戦争に歯止めをかけようとする指導者はいませんでした。~開戦は多くの公式、非公式の会議を経て下されました。にもかかわらず、指導者層にことごとく当事者意識が欠けていました。東京電力福島第一原発の事故も新国立競技場の建設も、事後処理や決定過程が75年前と酷似しています。(責任の所在が不明/引用者)~開戦の決断を取り囲む状況を『空気』『雰囲気』でよりよく説明することはできます。しかし判断ミスや勇気の欠如は、自然発生しません。責任はあくまでも人間にあるのです」(堀田江理 朝日12/7)

 しかり。問題は「空気」ではない。責任はあくまでも人間にある。そしてフォロワーがフォロワーとしての責任を互いに問いあう型を持たなければ、リーダーの責任を問う作法は作れない(一億総懺悔→総無責任)。

 「国民の多くは対英米強硬論に与しつつ、同時に『戦争はぎりぎりのところで回避されるのでは』との希望的観測をも抱いていたのではないでしょうか。そのような意味で12月8日は『国民が国家の行く末に十全に関われなかった』ことを噛み締める日だと思います。

 『軍部の失敗』という総括は、現在、戦前期の軍部と同様の組織がない以上、実のところ痛くもかゆくもない総括です。そうではなく、社会に溢れているみせかけの選択肢を『本当の選択肢は何だったか』と置き換えて考える癖、言い換えれば『歴史に立ち会う際の作法』というもの、これが(日米開戦に至る/引用者)3つの失敗の事例から学べるものだと思います」(加藤陽子 日経ビジネスオンライン12/7)

 加藤氏は「本当の選択肢とは」と問うような態度の例として、次のように述べている。「(TPPについて)政府が私たちに示す選択肢が、『世界のGDP4割、人口8億の沃野に打ってでるか、それとも国内に引きこもるか』だとしても、その見せかけの選択肢の文句に惑わされることなく~中略~(日米両国が批准しなければ発効しないという)事実を前提として、なぜ日本政府が国会承認を急ぐのか、それを問うような態度を是非とも歴史から身につけたいと思います。『日米両国の批准がなければ発効しない協定が、アメリカの不参加にもかかわらず、承認を急がされるのは何故なのか』という形に、問いの形を変えていけばよいのです」(同前 12/8)。

 思考停止に陥らない問いの発し方。それは個々人の自覚だけでできるものではなく、人々の関係性のなかでこそ可能になる。イギリスの国民投票がウソが横行する「デマクラシー」と言われ、アメリカ大統領選挙が「ポスト真実の政治」と言われたように、怒りや憤りが政治的に噴出されるなかでは、「事実」や「真実」はどうでもよいものとされがちだ。ファクトチェックは大切だが、感情を事実や論理、合理的判断だけで納得させることは難しい。

 問題は、「敵」に仮託して感情を表出するのか、「顔の見える」関係性のなかで感情を表出できるのか、ではないか。遠くの誰かを全否定したり罵倒したりするのは簡単だが、目の前で話を聞いてくれる知り合いは、そう簡単に罵倒できるものではない。忖度でも同調圧力でもなく、単なる多数決でもなく、利害の対立、意見の相違を、まずは「そういうものだ」と認め合うところから互いに議論できる―そういう関係性のなかでこそ、事実は説得力を持つだろう。思考停止に陥らない問いの発し方は、そのなかで可能になるはずだ。

 「未来への責任」を担ううえで、私たちが向き合うべき問いは何か。

 「理念なきアメリカ、自分のことしか考えないアメリカという像は人をうろたえさせるかもしれませんが、その発想を持たなければ、世界はもはや未来をイメージできない。『日本の対米自立』と意気込む人もいるのでしょうが、右であれ左であれ、アメリカ的秩序に寄りかからずに自分の国はどうしていくのか、本格的に考えなければいけない時がきているということです」(西谷 前掲)。

 「『国体』とは、国の生き方そのものである。当座しのぎの外交的なパッチワークではなく、思想や原理が問われる。次の『国体』を構想するうえで鍵となるのは、普遍的価値との距離感だ。むきだしの権力政治がいっそう前景にせりだすなか(自分のことしか考えないアメリカ/引用者)、右でも左でもない日本国が、いま一度人権や平和といった規範に則って国の針路を見定めることができるのかどうか、正念場を迎えている」(遠藤乾 朝日11/24)

 「あの戦争」に負けた日本は、人類の多年にわたる努力の成果としての普遍的な理念に則って、国を復興しようと決意した。1948年から53年にかけて中学・高校の教科書として使われた「民主主義」(文部省)は、こう述べている。

 「民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。~略~すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である」(西田亮介・編 幻冬舎新書)。

(「日本再生」452号 1/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第169回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

*社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

◆第170回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「集団的自衛権を考える」(仮)

 1月19日(木) 午後7時より

 ゲストスピーカー 篠田英朗・東京外国語大学教授

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 同人1000円/購読会員2000円

◆戸田代表を囲む会in京都

 「立憲民主主義をよりよく機能させるために~憲法を論じる共通の土台をどう作るか」

 2月8日(水) 午後6時30分より

 コープイン京都

 講演とディスカッション 曽我部真裕・京都大学教授、福山哲郎・参院議員

             泉健太・衆院議員、隠塚功・京都市会議員

 1000円

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2017年もよろしくお願いいたします。

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石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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PDFファイル⇒一心太助の天秤棒2016年12月-14

短い演説でも、届いていたメッセージ
 昨日の日曜日は、午前中越谷市上間久里東自治会が主催する毎年恒例の餅つき大会が開催された。
会場となったふれあい公園には、自治会の多くの親子連れなどつきたてのお餅をほうばっていた。
私も一臼をつかせて頂き、来賓席で、お餅と豚汁を頂きながら、周辺自治会の役員の皆さんと話がはずんだ。
その中に、70才を過ぎた自治会役員の方がいて、既にサラリーマンを退職したが、現役の時はせんげん台駅で、私の演説を良く聞きながら出勤していた、とのこと。駅のエスカレーターを利用し、私の演説のフレーズが、よく整理されて入っていた、とも。
 私の演説は、起承転結が最低30分はかかるため通勤途中では、全ては聞けない。 
 それでも何らかのメッセージが届いていた事に、嬉しくなった。
また、首都圏に人口が集中し過ぎている事や、独居老人や子どもたちの貧困、地域での市民の関係性の再構築など次々と話が進んだ。
今社会で起きている様々な問題は、地域で可視化され、その解決策と担い手はやはり自治の現場にある事を強く認識した。
(12月5日)

個展開催の案内状を頂く
昨日の朝駅立ちは、北越谷駅西口で実施。
始めてすぐに、馴染みの散歩中の高齢男性が、市政レポートを笑顔で受け取り、何時もチラシは、全部楽しみに読んでいるが、文章が綺麗に整っている、と。
自分は文学に興味があるが、その点からも評価出来る、と。
良く読んでいるとの声は聞くものの、文章自体への評価は初めての事で少し驚いた。
午前8時30分頃に、高齢女性が近づいて来て、私の事分かりますか?と尋ねられたが すぐにはピンと来なかった。(時折こんな質問や出会いが駅頭では起る)
するとハガキに印刷された絵手紙の来年開催の個展の案内状を渡されて、思い出した。
3年程前やはり南越谷での個展を観させて頂いた。
最後にトップ当選ですね(こんなに毎日活動を続けているのだから)と付言され改札口に向かわれた。
(12月6日)

春日部市に在住の市民から差し入れ
 一昨日の朝駅頭は、せんげん台東口で、午前5時30分から開始。開始前は清掃作業をしてから市政レポートを配り始める。一時間程経過して、馴染みの30代前半の春日部市に住む女性から暖かいペットボトルの差し入れが。 師走に入り特に、この時間帯は寒さが身にしみる。しかし暖かく甘いカフェオレにホットしてやはり身にしみた。 終了後12月議会の本会議場にむかった
(12月8日)

差し入れのリンゴは、産地直送
今朝の駅立ちは、大袋駅西口で開始。午前7時40分頃に50代後半のサラリーマンから、袋に入ったりんごを頂いた。信州にりんごの木を所有しており、先般りんご狩りをして沢山あるので、上げます、との事。それは、他の方に差し上げるものではなかったのですか?と尋ねたが、いいんですと素朴な色のりんごと気遣いに感謝です。
午前8時過ぎ60代の女性から、最近福島からの避難者にいじめが有って心配している。友人に仙台からの避難者がいるので。もし越谷市で起きたらちゃんと対応してもらえるのか、との事。学校での対処が基本だが、場合によっては教育委員会や議会でも、と答えた。
(12月8日)

文教大学の定期演奏会へのお誘い
昨朝の駅立ちは、新越谷駅東口で午前6時から開始。午前8時過ぎ馴染みの30代のサラリーマンから熱い缶コーヒーの差し入れが。
缶コーヒーを握りしめるだけで、冷え切った体に血が流れるようだ。
午前8時30分過ぎ駅頭の終了後、街宣用具を片付けていると、文教大の女学生から声が掛かった。
その学生は、文教大学管弦楽団のメンバーで、12月17日(土)午後6時、サンシティ越谷市民ホールでの定期演奏会の案内チラシを配布しながら、参加を呼び掛けるものだった。無料なので、回りにも声を掛けて下さい、ともお願いされた。演目は、ブラームス 交響曲第1番の他2曲。        
(12月14日)

がんばっている議員は、発言制限が
今朝の駅立ちは、蒲生駅東口で午前6時から開始。午前6時30分頃歩行器を押しながら高齢女性から話し掛けられた。夫は83歳で検査入院で院内感染し三か月になり現在も入院中。  自宅は世田谷区だが介護のため娘の家がある越谷市蒲生で身を寄せている。
毎日報道されるニュースは嫌な事ばかり。自分も以前転んで骨を折ったため娘が心配して、出かける時は歩行器が欠かせない。あたなを応援したいが越谷市民でないので残念。世田谷でも、困っている市民のお世話を良くしている区会議員がいるが、そんな議員は議会内では少数派で発言が制約されている、と。私で少しは話し相手なったのだろうか?  (12月19日)
  
「どうゆうかい」を勘違い
昨日の夜駅立ちは、せんげん台駅東口で午後7時から午前0時まで5時間で実施。年末なので、馴染みの何人もの市民が忘年会の帰りで市政レポートを受け取って行く。9時過ぎに60代の男性から、どうゆうかい?と話し掛けられたので、どの様な会派なのかと聞かれたと思い、無所属です、と返答。
いいや同友会(中小企業家同友会)の会員OBとの事。私も会員なので、なるほど全くの聞き違い。づーと私を支持して来た、と笑顔で帰って行かれた。午後11時にもなると居酒屋やパチンコ屋のアルバイトの呼び込みもいなくなる。ただタクシー乗り場の客は途切れる事はなく午前0時を迎えた。   (12月26日)


PDFファイル⇒一心太助の天秤棒2016年12月-13

朝から、再び泥酔おじさんと遭遇
今朝の駅たちは、大袋駅西口で午前6時から開始したが、30分もしない内に遠くから聞いたような口調の男性の怒鳴り声が聞こえて来た。
もしかしたらと思ったら案の定、先般新越谷駅の朝駅立ちで絡んで来た高齢男性で、泥酔状態でやっぱり絡んで来た。
暫くは、相手をせずに市政レポートの配布を続けていたが、例によって通勤客に罵声を浴びせる。それでも、私が相手にしないので駅階段に座り込み、携帯電話を片手に「もしもし警察ですか。白川という市議が選挙中でもないのに、朝早くから活動しているので、迷惑している。なんとかしてくれ」と、電源を切って話し始めた。
 私は笑をこらえて黙って聞いていたが、あまりに続くので階上にいる駅員に対処をお願いした。
すると若い駅員がこの男性に、通勤客が迷惑しているので止めて欲しいと、話をしたら階段からは離れたものの、歩道上に留まっていた。
しかしそこは、駅構内以外の場所であり、駅員はそれ以上の規制が出来ないのか、私に警察に通報するしかないですね、と言い残して駅務室に戻っていった。
すると、今後は演壇の机に上に置いてある市政レポートを散らかし始めた。さすがにこれ以上のやりたい放題を止める必要があるので、市政報告の活動を妨害しないで欲しい、とお願いするが聞く様子がないので、更に強く「おじさん何やっているんだ。」と顔を近づけにらんだ。
 すると、みなさんこの市議が私を恫喝しています、と回りにわめき散らした。こんなやり取りをした後、少し離れた歩道のフェンスに寄りかかっているところに私服の50代の男性と話していた。
同時に私のところにも30代の男性がやって来て件の男との関係を尋ねられた。
実はこの二人は埼玉県警の刑事で、通報があったため駆け付けた、との事で、その後さらにパトカーで二人の制服警官がやって来て4人で、この男性を取り囲んで何やら話し込んでいた。
そして午前7時30分頃私に二人の私服警官から事情の説明をして頂き、身内の組織力を発揮して、この男性の自宅を特定したからこれから車で送り届ける、とのこと。(越谷市以外の居住らしいが、詳しくは教えてくれない)
朝早くから4人もの警察官に面倒をかけてしまったが、別れ際に一人の警察官が、こんな市民にはあまり係らない方がいいですよ、と忠告?された。やれやれ面倒な一日が始まった。
(11月4日)

地震で大揺れの朝に共有感が発生
昨朝の駅立ちは、せんげん台駅西口で、午前5時30分から開始。始めて30分後エスカレーター近くの路面が揺れ始め、ビルの壁が波打ち、閉められシャッターはガタガタと音を出した。
しかも、時間が長く続く。地震に襲われていた。勿論市政レポートの配布は中断して、歩道上に移動して様子を伺っていた。
すると、同じ様に驚きながらスマホを盛に操作していた30代の女性から話しかけられた。
 地震ですよ、地震、怖かった。福島が震源地で5ですよ、と。お互い治るまで静観していたが、小さな共有感を持った。
見ず知らずの他人同士だったが危機的状況では何だか通じ合うものだ。
帰り際に、頑張って下さい、と励まして頂いた。やっぱり大きな地震が発生して、歩道が波打つ程だと緊張感に襲われるものだ。 
 (11月23日)

時々バッティングする朝の駅頭
昨朝の駅立ちは、越谷駅東口だったが、午前7時30分頃馴染みの40代サラリーマンから、暖かいペットボトルの差しいれが。
毎回この駅では、必ず頂いている。有難いが恐縮してしまう。寒さが厳しいため、2時間30分の活動にホットする。この日は、公明党市議団と街宣活動が重なった。
事前に、自民党や民進党の街宣活動に重ならない様に、駅を選んで駅立ちをしている。
ただ公明党市議団の日程までは、把握しておらず、時々バッテングする。その場合でも出来るだけ譲る様にしているが、先方が場所を移動する事もある。
この日も少し離れた所で、活動して頂いた。(11月26日)

15年以上の支持が継続している現実
昨朝の駅立ちは、蒲生駅東口で実施したが、午前6時30分頃60歳過ぎの男性から話しかけられた。
名前はなんといったか、知人の、う〜ん思い出せないが、選挙では、あなたにずうーと投票して来た、と。
それは、ありがとうございます。15年来のご支持ですね、と私。そうだ、と少し誇らしげだった。
時折、市議選で、初回5票差で落選した時から、投票して頂いている市民に出会う。日頃特別な関係ではないのに支持が持続している。
きっと私の活動を何処かで見ているのだろう。今朝の駅立ちは中止。午前8時から永田町で、 法政大の水野教授の、「アベノミクス、マイナス金利」勉強会参加のために電車で向かう。
(11月29日)

下流老人の問題は、人ごとではない
先週金曜日の朝駅頭は、越谷駅西口で実施したが、開始早々馴染みの40代の大きな白い犬と散歩中のサラリーマンから話し掛けられた。
何時もの様に1000円のカンパも。これまで4、5年前から私のチラシや活動に興味を持っていた。他の議員と比較して、とても親しみがあり、分かりやすい。
あれをやった、これを作ったとの他の市議の内容のチラシには、何の関心も起こさない、とも。朝散歩をした後、午前9時前から午後8時までの勤務である事や越谷に住んで10数年になるなど話が弾んでいる所に、自民党衆議員の秘書さんから話し掛られた。
駅頭が重なったため、どうしましょうか、との事。看板の設置やチラシ配布は自由にやって下さい、と私の返事。そのため西口は勿論、東口でも活動が開始された。
事前に駅頭の場所を確認したつもりだったが、見落としていた様だ。更に馴染みの60代前半の自転車に乗った男性から声が。
何時もがんばっているねー、と親しみのある笑顔で。こんな小さな声援に支えられている。
しかし、70代前後の男性がつかつかと歩きながら、こんな朝早くから何やっているんだ、と、怒鳴りながら通り過ぎて行く。
このため、後ろ向きの男性に、何ですか、市政報告をやっているんですよ、と大きな声で呼びかけた。すると例の反応で全く振り向きもせず足速に去っていった。
どうして会話や対話をしようとしないのだろう。何時だって私は話を聞く姿勢は持っているのに。
午前8時20分頃、70代後半の4人連れの女性が近づいて来たので、チラシを渡した。
12月13日に開催する下流老人の著者藤田先生の講演とシンポの案内チラシがあったため手渡した。するとそれを見ながら、最近一人暮らしの老人が多い、また自分達もそうなっていくし、子どもたちの貧困も心配だ、との話。
 問題は日常的に浮上している。
午前8時30分過ぎに街宣用具を片付けていたら、自転車整理のシルバー人材センターの馴染みの高齢者から陳情を受けた。それは越谷駅の工事が始まって随分立つが、工事のために大きな木枠があちこちに設置しているため、視野が狭く歩行者が物かってしまい危険なので早く工事を完了して欲しい、との事。
そうですね危ないですね。ただ東武鉄道の工事なので直接は、市の管轄ではないのですが、と返事。それは分かった上でのお願いです、と付けられた。 
(12月5日)



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Index 

□国境を超える民主主義のイノベーション 

 暮らしの現場、自治の現場からこそ見えてくる普遍的課題

 ●「グローバル化・国家主権・民主主義」のトリレンマと、民主主義のイノベーション

  衰退途上国か、課題先進国か

 ●諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?

□「囲む会」「望年会」のご案内 

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国境を超える民主主義のイノベーション 

暮らしの現場、自治の現場からこそ見えてくる普遍的課題

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【「グローバル化・国家主権・民主主義」のトリレンマと、民主主義のイノベーション

 衰退途上国か、課題先進国か】

 自由と民主主義の国アメリカで、差別発言を繰り返してきたトランプ氏が次期大統領に選出された。自由・民主主義は、人権の尊重や社会的連帯のためのツールである一方で、憎悪と対立を増幅するツールともなりうるのだ。ナチズムの歴史的教訓をふまえて、私たちは21世紀における民主主義のイノベーションという課題に直面している。

 いち早く面談に駆けつけたわが総理は、トランプ氏を「信頼できる」と言った。ドイツのメルケル首相は「人権と尊厳は出身地、肌の色、性別、性的嗜好、政治思想を問うことなく守られるべきだ」と警告している。

 新TPP(TRUMP PUTIN LE PEN=仏国民戦線党首)という造語に見られるような状況は、二度の世界大戦の犠牲のうえに曲がりなりにも共有されてきた普遍的な価値と、それに基づいて築かれてきた内外の秩序が大きな挑戦にさらされているといえる。来年はフランス、ドイツで大統領選挙、国会議員選挙が控えている。イギリスのEU離脱、トランプの「アメリカ・ファースト」がEUの中軸にも飛び火すれば、それこそ「魚は頭(先進国)から腐る」ことになる。

いまや先進国リスクの時代だ。「ダニ・ロドリック米ハーバード大教授は主著『グローバリゼーション・パラドクス』で、『グローバル化―国家主権―民主主義』はトリレンマ状態にあると論じた。

国家主権と民主主義の連結により、グローバル市場に背を向けることはできる。また国家主権がグローバル化と結びつき、民主主義を犠牲にすることも可能だ。あるいは国家主権を犠牲にして、グローバル化と民主主義を選び、グローバルガバナンス(統治)と世界民主主義の組み合わせを構想することもできる。けれども、3つを同時に成立させることはできないという。

これは現代の先進国リスクを暗示しており、ほぼ例外なく民主主義的である先進国の悩みを言い当てている。つまり中国のような一党独裁国やシンガポールのような権威主義国は、主権とグローバル化の組み合わせで前進できるのに対し、先進国は自国の民主主義に敏感にならざるを得ない分、グローバル化が一層深化すると、トリレンマに陥る。

規制緩和と自由化を軸とする単純なグローバル化主義者は、統治権力=国家主権と結び、この民主主義的側面、ならびにそれを行使する中間層以下の人びとを、えてして『非合理』と軽視してきた。EUもまた、複数の統治権力=国家主権を束ねるところまではよかったが、民衆と民主主義を軽んじた。今起きているのは、やせ細る中間層以下からのしっぺ返しである」(遠藤乾 日経7/28「経済教室」)

「やせ細る中間層以下からのしっぺ返し」を回収するのは、憎悪に満ちた排外主義だけではない。仏国民戦線のルペン党首は、「歯止めのないグローバル化、破壊的な超自由主義、民族国家と国境の消滅を拒む世界的な動きがみられる」という洗練された主張を展開する。国家主権(民族国家、国境)と民主主義で「○○ファースト」「○○を取り戻す」ということだ。

 だがグローバル化に背を向け、主権国家にたてこもって「○○ファースト」で生き残れるのか。それは、さらなる衰退途上国への道ではないのか。国境に壁を築いても勤労層の雇用や所得が増えなかったとき、その怨嗟はどこに向かうのか。そしてたとえグローバル化に背を向けたとしても、一日に五〇〇兆円といわれる国際資本取引をはじめとする影響からは、大国といえども逃れることはできない。

 問題はこう立てられるべきだろう。グローバル化をマネージすることと、国内の再分配政策を再構築することを組み合わせる包括的な構想を、いかにして可能にするかと。

 「トリレンマの解消に魔法の杖はない。現在必要とされることを端的に言えば、グローバル化により置き去りにされた先進国の中流以下の階層に対して実質的な価値を付与し、支援インフラを構築する国内的改良と、放縦のままであるグローバル化をマネージする国際的組織化とを組み合わせることだろう」(遠藤乾「欧州複合危機」中公新書)。

 ここにあるのは直面する課題の普遍性だ。現在トリレンマに苦しんでいるのは先進国だが、グローバル化のマネージや国内の再分配は中進国も含めた課題だ。ギリシャ債務危機、アジア通貨危機など、グローバル化の猛威により晒されるのは中小国であり、またロシア、中国といえども、そこから自由ではありえない。さらにグローバル化を放置したまま「99%対1%」といわれるような格差が野放しにされれば、国内秩序さえ脅かされることになるのは、先進国のみならず中国も本質は同じだろう。

 再分配も同様だ。グローバル化とともに少子高齢化、低成長、脱工業化といった変化に対応した再分配政策の再構築は、先進諸国のみならず中所得国にとっても「明日はわが身」であり、中国とて「他人事」ではいられない。「第一次世界大戦前のグローバル化時代にこそ現代の社会保障制度の起源があるという点は強調しておくべきだ」(「21世紀の不平等」アンソニー・B・アトキンソン 東洋経済新報社)。グローバル化は、こうした国境を超えた課題の普遍性をもたらすといえる。

 さらに温暖化対策のような人類の持続可能性と同時に、エネルギー革命のような要素も含めた普遍的課題も視野に入れるべきだろう。

 こうした普遍的課題を前にして、主権国家に立てこもって「○○ファースト」といっていれば、分断と不信の連鎖のなかで衰退途上国の道を転がり落ちることになる。課題の普遍性に向き合うなかから、課題先進国の道をいかに切り開いていくか。「特権的な5%、リスク意識を高め不安定な75%、社会的に排除された20%」(「分断された社会は乗り越えられるのか」今井貴子 世界9月号)と言われるような社会の分断状況のなかでは、自由や民主主義を人権の尊重や社会的連帯のツールとしてどこまで集積してきたのか、というフォロワーの力が決定的に試される。

 日本における私たちの民主主義(のイノベーション)も、こうした課題を共有している。 

【諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?】

 課題先進国への道を可能にする人々の関係性―社会関係資本は、民主主義を人権の尊重や社会的連帯のためのツールとして集積することと一体で形成される。そこにつながる問いの立て方、問題設定とはどのようなものか。反対に、憎悪と対立を増幅するツールとなりうる問いの立て方、問題設定とはどのようなものか。

 立憲主義とは、民主主義が感情に駆られた「多数の暴走」に転じる可能性に対する歴史的な知恵の集積といえるだろう。

 「普通に生きる人々の心の縫い目に沿って物事を考え、そこに見え隠れする切実さから乖離することなく、種々の決め事をするのが民主政治であるとするならば、指導者の人格は、人々の気持ちを救うためのある種の触媒となって、政策的合理だけでは表現できない、その時代を生きる者たちの欲望を引き出すだろう。星の数ほどの悪評をものともせずトランプに6000万人が投票した理由がここにある。

 しかし、人々の感情を動員して最高権力者の地位に就いても、アメリカの政治制度には『大統領が権力を行使しにくいようにするための手枷足枷』が芸術的と呼ぶべき統治制度(多重的なチェック・アンド・バランス/引用者)として待ち構えている。人々の感情の烈風を受けた政治家の人格に、政治が過度に左右されないための建国者たちの工夫である」(岡田憲治 日経ビジネスオンライン11/15)

 多様なプレイヤーに権限を分散させることによって、基本的に過激なことはできない統治システム。ただそれが維持されるために、どうしても失われてはならないものがある。

 「民主政治は人々の気持ちを集約させてリーダーを決める。しかし、そのシステムを死守するためには『いくら民主政治でも絶対にやってはいけないこと』を決めておかなければならない。それは『人間を差別して良いかどうかを投票によって決めること』と『誰に全ての権力を全面的に委ねるかという投票をしてはならないこと』である(人権規定と権力分立)。~中略~そして『これだけは、いくら仲が悪い民主党の馬鹿野郎とも唯一共有するルールだ』という矜持こそ、統治エリートたるものを支えていなければならない」(岡田 同前)

 この矜持を、フォロワーのなかでどこまで共有できるか。それができればできるほど、民主主義の質を高めるために必要な「質のよい悪口」が、生活圏においても可能になる。反対にこの矜持を共有できない度合いで忖度がはびこり、民主主義は人々の尊厳を否定する同調圧力に転じ、憎悪と不信を増幅させる。

 20世紀の工業化社会は太い大きな対立軸で成り立っており、それに沿って形成された政党を媒介に民主政治のモデルが形づくられた。しかし現代の脱工業化社会では、労働者といってもいくつもの集団に分断されている。それらをまとめるような大きな対立軸は存在せず、細かく小さな対立軸しか存在していない。ここから生じる政治的対立を、どのようにして民主主義の質を高める「質のよい悪口」にするか。そうした言論空間―公共空間を、日常的な暮らしや自治の現場でどう作るのか。どうすれば、それが憎悪と不信に転じてしまうのか。この試行錯誤と生きた教訓を手にしよう。その豊富さが民主主義の質を高める。

 来年はヨーロッパではフランス大統領選挙、国民議会選挙、ドイツ連邦議会選挙が予定されている。普遍的課題への挑戦、課題先進国への挑戦としてのEUの正念場であり、自由や民主主義を人権の尊重や社会的連帯のツールとしてどこまで集積してきたのか、というフォロワーの力が試される。

 トランプ現象はアジアにも飛び火するのか。韓国(来年末に大統領選挙)、台湾(今年政権交代)ではトランプに擬せられた人物の人気が高まっているという。その韓国では大統領退陣要求の百万単位のデモが行われているが、そこに渦巻いているのは主権者意識だという。

 「大統領をこの手で選ぶことができる権利をせっかく勝ちとったはずなのに、30年近く経っても、『仕事を任せる分、なぜしっかりとコントロールし、責任を負わせられなかったのか』という慙愧(ざんき)の念。そもそもそんな人物を選んでしまい、『委任と責任の連鎖』という代議制民主主義のメカニズムを利かせられなかったのは、究極的には自分たちのせいだという主権者意識。

 だからこそ、韓国国民はここまで怒っている。つまり、問題なのは、国政介入の真相以上に、『民主化以後の韓国民主主義』『1987年憲法体制』のあり方なのである」(浅羽祐樹・新潟大学教授 読売オンライン11/15)。

 あるいは、大陸と距離をとろうとする蔡英文政権を支持するという台湾のタクシー運転手は、「今度は反対の人の意見を聞いてくれ。民主主義には意見の対立は必要だよ」とさらっと言う。

 こうしたフォロワーの集積があるなかで、擬似トランプ人気のようなものがどれだけの力となるのか、あるいはこうしたフォロワーの動きが既存政党を動かすことができるのか。来年末のタイ総選挙も、タイにおける民主主義の新しいステージが問われるものとなるだろう。

 もうひとつ大事なことは、民主主義はやり直しが効くということだ。どんな政治決定も一度決めたら終わりというものではなく、後から変更可能な「暫定的」なものである、ということが基本原則だ。例えば、EU離脱を決めた国民投票という最高の意思決定も、実行に際しては国会の承認が必要とされるという(高裁判決。最高裁での審理はこれから)。難易度は高いが、その過程での「再考」も不可能ではない。

 「やり直しが効く」という原則はフォロワーの側の内発性、持続性によってこそ担保され、また生かされる。アメリカ大統領選挙の民主党予備選で善戦したサンダース上院議員は、「トランプかクリントンかのどちらかを選ばなくてはならないということに何らかの絶望を感じている支持者と共有したいことはありますか?」と問われて、こう答えている。

 「歴史を見て、今までもこれからも、変化は決して短時間にやってこないのだということを理解してほしいと思います。公民権運動、女性運動、組合運動、ゲイ運動、環境運動などの闘争を見てみると、これらの全ての運動は何年も、何年もかかっており、そして現在でもまだその状態が続いているのだということを理解してほしい。~中略~

 そして、真剣に政治を考えるなら車輪に肩を当てて懸命に車を押し、力を尽くし続ける必要があります。ときには目の前の選択が素晴らしいものでなくても、自分の最善の努力をする。そして選挙の後もその努力を続けるのです。~中略~

 世の中はそうやって動いています。諦めるなどという贅沢はありません、いいですか?」(「世界」12月号)

 国境を超える民主主義のイノベーション、その課題の普遍性は、立憲民主主義の主体性を涵養する自治の現場からこそ見えてくる。「普通に生きる人々の心の縫い目に沿って物事を考え、そこに見え隠れする切実さから乖離することなく、種々の決め事をするのが民主政治である」(前出 岡田)なら、その一番の現場こそ暮らしの現場、自治の現場であり、そこでの人々の「政治的有用感」を繰り返し高めることで、憎悪と不信の連鎖を未然に断ち、当事者性を涵養することこそ、民主主義のイノベーションの根源にほかならないのだから。

(11/13総会での提起、議論の要点も含む。)

(「日本再生」451号 12/1 より)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第167回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 11月30日(水)午後6時45分より 【日程が変更されました】

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *温暖化防止の新たな国際条約、パリ協定が発効した。批准に出遅れた日本は今年のCOPに

締約国として参加できず。

国連の核兵器禁止条約にも反対。こちらも条約が発効すれば「唯一の被爆国」とは何なのか

が厳しく問われることになる。日本の国際的な立場はどうなっているのかを考えるために。

◆第168回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「民進党がめざすもの」(仮)

 ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員

 12月6日(火)午後6時30分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *民進党代表選挙で前原氏の選対事務局長を務めた大島議員に、「民進党のこれから」について

  お話しいただく。

◆第169回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 2017年1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

 *社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって

  公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた

  「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、

  同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

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◆2016年望年会・東京

 12月23日(金・祝) 午後4時から

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 1500円

◆関西政経セミナー特別講演&望年会

 12月7日(水) コープイン京都

 ・特別講演会 午後6時より

 「地球環境×エネルギー×民主主義~私たちはどこまで来て、どこへ向かおうとしているか」

 諸富徹・京都大学教授

 会費 1000円

 ・望年会 午後7時より 

 会費 3500円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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駅頭は小さなドラマの連続だ!
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(当選から14年間毎日続ける駅頭は、2600回を超えた。私のツィッターのつぶやきから、転載したものを含め、駅前での様々な市民との出会いのエピソード集)

朝6時から、泥酔おじさんと“会話”
今日の朝駅頭は、新越谷東口で、実施。
午前6時前に駅に到着し、街宣用具の設置の後、周辺の清掃を開始。すると60才過ぎのニッカボッカの男性が、ビールのロング缶を飲みながら絡んで来た。この手の酔っ払いは、必ず言ってくる言葉がある。
それは、こんな朝早くから、幾ら貰ってやっているんだ、金が欲しいんだろう(実際小銭をじゃらじゃらと振って見せた)、お前は共産党か、と。
1時間ほど傍で絡んで来るため仕方なく警察を呼んできますよ、と対応。すると、これも必ず返答するのだが、上等じゃねーかー、と。
そのため、最寄りの交番に出向いたが午前7時には警察官は居なかった。その後件の男性は何処かに居なくなっていた。
午前7時30分頃改札口前に警棒を持って警察官が立っていたので、事情を話したが対応する風でもなく何もしなかった。
終了した午前9時頃、駅前広場の阿波踊りの銅像の上に座って相変らずまわりの市民に怒鳴っていた。 

妻が運転出来ない事態は、初めて
今日の朝駅立ちは、せんげん台西口で実施した。何時もの様に、午前5時自宅から駅に向かう予定だったが、運転手を引き受けている妻がハンドルを握ったまま、吐きそうな動作を繰り返した。
何度も嘔吐をしそうで出来ない。そのため、下車させて運転者を私に代わった。
14年間で初めての事。一人で運転し駅に着いたのは午前5時15分頃。
街宣用具を降ろして駅前の清掃の後、市政レポートの配布を午前8時30分過ぎまで続けた。
終了後、後片付けで車に街宣用具を積み込んでいたら、自転車整理の係の高齢者から、今日は秘書さんは休みですか、と尋ねられた。えー、はいと、私。
妻が毎回時間を見計らい迎えに来て、車に積み込むことが日常的になっているためだろう。
あーあ妻は秘書に見えているのか。!?

後日開けてみたらカンパは11000円
今日の朝駅頭は、大袋駅東口で、午前6時から開始。
午前7時前に、前越谷市議が、わざわざ出向いて来て、奥様からのカンパだと断ってカンパ箱に。(この日は、終了後直ちに行政調査のため、東京駅に向かったため、確認出来ず、後日カンパ箱を見たら1000円札と小さく折りたたみ激励の文章を記した花びら型の紙片が出来てきた。
この紙片に10000万円がやっぱり小さく織り込んであった。これが奥さまからだった)
昨日、この前市議と9月議会での議場への国旗掲揚を求める請願に関し電話で長時間、話した。
それは自民党市議団が発行した市政レポートを見て、この請願に反対した9人の議員の名前の中の一人に私が掲載されており、保守派の代表として矢面に立ってもらって感動した、という趣旨だった。
(それにしても反対した議員の一覧を掲載するのは、兎も角、賛成した議員の一覧は掲載していないのは何故なのか?)
そのため、今日の駅頭の場所を聞かれてカンパをする、との事だったが、遠慮します、とやんわり断っていたため驚いてしまった。
午前7時過ぎ馴染みの元気な、中年女性が自転車でやって来て、私に、今大里の白川事務所前を通過した際、白川の看板に挨拶をして来た、と。
それはご丁寧にありがとうございます。
これから、市議会民生常任委員会の行政調で、静岡県三島市に向かう。
駅頭の終了後、そのまま東京駅に向かったので、朝ご飯は東京駅で買ったおにぎりを1個と温かいお茶のペットボトルを新幹線の中で。
今日で3日目になるが、桜井、大袋、新方、大沢の各地区居住の 超党派8人の議員で有志の会を結成し、第1回市政報告会の案内チラシを配布。
11月5日(土)午後6時30分、大袋の北部市民会館で開催する。
8人全員が参加し、発言するが、今から10年前に発足した桜井地区(当時は、6人)での超党派の市政報告会が、試行錯誤の中で、今回を迎えた。
残念だが、4年前に市議会主催の市政報告会が試行開催されて以来、現在まで議会の公式の議題の遡上にも上らない。 (10月26日)

私学に電車通学する男子生徒はルールを、厳しく守る
今日の朝駅頭は、北越谷東口で午前6時から開始したが、風が強く冷たい。
月曜日と寒さのためか普段より通勤客の顔が硬い感じだ。
午前6時30分馴染みの千葉県の私立小学校に電車通学の2年生男子に会った。
寒そうだったので、何時も駅頭で持参しているのど飴を渡したら、一旦は受けとった。が、少し困った様な顔で、学校にはお菓子は持っていけない規則、との事。
そのため戻そうとしたのでバックに入れ様としたが渡せなかった。
たった1個の小さな、しかものど飴なのだが、キチンとルールを守ろうとする姿勢に感心。
更に午前8時前に女高生が笑顔で市政レポートを受けとってくれた。
二人の対応に朝からほっこり気分。
(11月7日)

米国大統領には誰がなるのか?
今朝の駅頭は、午前6時前から越谷駅東口で開始。
冷たい強風が吹く中泥酔した30代の二人の男性の一人が近づいて来た。
10㌢まで顔を近づけ、私が持っていた市政レポートの束を取ろうとした。
読みますか?と束は渡さずに笑顔で対応した。(こんな場合は、まず笑顔で接しないと、必ずトラブル)誰に決まる?と。
何がですか?だから誰になるの?あーあ米国大統領ですか。
そうだ、と返答したが、それは分かりません、と返事すると少しがっかりした様な顔になり、タクシーに乗り込んで行った。
(ヒラリーになるのが、常識的だが、まさにどうなるのか不透明。英国のEU離脱の件もあり、世界は予測不能の時代に入った)
すると残った一人の若者が、すみませんと謝ったので、気をつけてお帰り下さい、と声を掛けた。
午前7時からは、自治みらい4人での市議会の街頭報告会を始め、午前8時まで順次マイクを握った。        (11月9日)


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□12/1 囲む会 日程変更

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12月1日に予定していた「囲む会」は、ゲストスピーカーの都合で

11月30日に変更します。時間、場所は同じです。

◆第167回 東京・戸田代表を囲む会

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 11月30日(木)午後6時45分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会 事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円  購読会員2000円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

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□「囲む会」「望年会」「総会」のご案内 

 ~「凡庸の善」で考え続けるために

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◆第八回大会 第三回総会

「『時間かせぎ』の政治に対抗しうる『未来への責任』をどう語るか

 ~立憲民主主義と主権者運動の役割」(仮)

 11月13日(日)午前10時より午後6時

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

*昨年来の立憲民主主義のうねりを、内発的持続性として集積し、主権者運動の

新しいステージと役割へ、どのようにつないでいくか。

Brexitやトランプ現象などの世界的な「民主主義」、安倍政権の下での憲法論議、

All for Allなど、「次の課題」にどう向き合うか。

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【会員限定】東京・戸田代表を囲む会

「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

◆第167回 東京・戸田代表を囲む会

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 12月1日(木)午後6時45分より

 *温暖化防止の新たな国際条約、パリ協定が発効した。批准に出遅れた日本は今年のCOPに

締約国として参加できず。すでに批准を終えた米中印の後塵を拝するというありさま。

国連の核兵器禁止条約にも反対。こちらも条約が発効すれば「唯一の被爆国」とは何なのか

が厳しく問われることになる。日本の国際的な立場はどうなっているのかを考えるために。

◆第168回 東京・戸田代表を囲む会

 「民進党がめざすもの」(仮)

 ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員

 12月6日(火)午後6時30分より(いつもより15分早くなっています)

 *民進党代表選挙で前原氏の選対事務局長を務めた大島議員に、「民進党のこれから」について

  お話しいただくとともに、民主主義における野党の役割、機能について考えたいと思います。

◆第169回 東京・戸田代表を囲む会

 「環境・平和・自治・人権~反公害運動からの社会運動の歴史と《今》そして《これから》」

 2017年1月5日(木) 午後6時45分より

 ゲストスピーカー 寺西俊一・日本環境会議理事長 一橋大学名誉教授

 *社会運動が途絶えたといわれるなか、日本環境会議は三十五年以上にわたって

  公害、環境問題を軸に活動してきました。その歴史的な歩みと集積、そのなかで闘いとられた

  「環境・平和・自治・人権」という視点、またこれからの課題などについて、

  同理事長の寺西先生にお話しいただきます。

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◆2016年望年会・東京

 「『時間かせぎ』の政治に対抗しうる『未来への責任』を語り合おう」

 12月23日(金・祝) 午後4時から

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 1500円

◆関西政経セミナー特別講演&望年会

 12月7日(水) コープイン京都

 ・特別講演会 午後6時より

 「地球環境×エネルギー×民主主義~私たちはどこまで来て、どこへ向かおうとしているか」

 諸富徹・京都大学教授

 会費 1000円

 ・望年会 午後7時より 

 会費 3500円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp



メルマガ♯がんばろう、日本!         №217(16.10.29)

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「がんばろう、日本!」国民協議会

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Index 

□民主主義は単なる政治のやり方ではない。

 すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、

 それが民主主義の根本精神である。

 ●衰退途上国か、課題先進国か

 ●「自分の人生や生活に影響を及ぼす問題について、誰にでも発言する権利が平等にある」

  を当たり前に

□「囲む会」のご案内 

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民主主義は単なる政治のやり方ではない。

すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、

それが民主主義の根本精神である。

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【衰退途上国か、課題先進国か】

 10月26日に公表された2015年国勢調査の確定値は、われわれの社会がどうなっているかを否応なく示している。人口減少は前提として、75歳以上の人口が初めて14歳以下の子ども(1588万人)を上回り、外国人労働者は前回(2010年)より10万人増の175万人と過去最高を更新。

 85年から30年間で75歳以上の人口は3・4倍に増加、14歳以下は4割減と少子高齢化に歯止めがかかっていない。14歳以下は人口の12・6%、世界最低の水準まで低下している。

 ひとり暮らしの増加で、世帯数は5344万と過去最高を更新。単独世帯は34・6%を占め、男性では25~29歳、女性では80~84歳が最も多い。65歳以上の6人に1人がひとり暮らしだ。

 少子化や単独世帯の増加に端的に現れているのは、生活保障や福祉を「家族」と「企業」に委ねてきた社会が、もはや成り立たなくなっている現実だ。それはまた、こうした社会の変容に対応してこなかった「失われた20年」の帰結でもある。

 「失われた20年」がもたらす「衰退」の本質は、GDPの多寡よりもむしろ社会の変質(ぶ厚い中間層→格差社会)にある。その様相を、小熊英二氏はこう描く。

 「平均所得が減り、教育費が高騰するなかで、教育においても格差の再生産(≒世襲化)が目立つようになった。

 75年に比べて、国立大授業料は約15倍、私大授業料は約5倍となった。渡辺寛人によると、子供1人を大学まで通わせた場合の教育費の家計負担は、すべて公立でも総額1千万円以上、すべて私立だと2千万円以上となる(渡辺寛人「教育費負担の困難とファイナンシャルプランナー」 POSSE32号)。

 一方で子育て世帯の平均年収は、97年から12年に94万円減った。後藤道夫によれば、年収400万円で公立小中学生の子供2人がいる4人世帯では、年収から税金・保険料・教育費を除いた生活費が、生活保護基準を下回る。大都市の世帯で子供2人が大学に進学すると、年収600万円でも下回ってしまう(後藤道夫「『下流化』の諸相と社会保障制度のスキマ」 POSSE30号)。

 そのため少子化や「子供の貧困」が広がる一方、約半数の大学生が奨学金を借りている。その多くは返済が必要な貸与型で、学部卒の平均貸与金額は295万円だ。これだけの金額が、卒業時に借金としてのしかかる。在学中から就職活動やアルバイトで必死な者も多い。

 ~中略~教育の負担だけでも、年収600万円以下の世帯はぎりぎりだ。さらに家族が病気になったり、介護が生じたりすれば、家計が破綻(はたん)しかねない。00年から14年に、生活が「大変苦しい」と回答する世帯は21%から30%に増え、「やや苦しい」とあわせて64%となった(渡辺寛人 前出)。

 ではどうするか。経済成長は一つの回答ではある。だが経済が成長しても、年功賃金が復活することはない。教育や介護の負担が増える時期に、年功賃金が増えるのが過去の前提だったのだ。となれば、公的援助の充実は不可欠である。

     *

 しかし政府の方針は、それとは逆行さえしている。坂口一樹によると、この15年間の医療政策は、医療需要から介護需要へ、介護施設から在宅介護へ、負担を移転させるものだったという(坂口一樹「“自助”へと誘導されてきた医療・介護」 世界4月号)。つまり政府や事業主の医療費負担を、家族の在宅介護に転嫁してきたのだ。その代償は、年間約10万人の介護離職だ。目先の財政負担削減のために、家族と社会に重圧を強いた政策ともいえる。

 恐ろしいのは、こうした政策の原因が意図的な悪意というより、ヴィジョンの不在であることだ。「社会保障と税の一体改革」に関わった駒村康平は、「年金、医療、介護、子育ての各制度『ごと』に議論が行われ、制度横断的な議論は行われなかった」と述べている(駒村康平「政府は『一体改革』というダイエットをやめ『副作用のある健康法』に飛びつくのか」 Journalism10月号)。

 これでは、医療費を削減すれば介護費が増え、介護費を削減すれば離職が増え、年金を削減すれば生活保護が増えるといった連関は論じられない。結果として、社会の再設計という総合的ヴィジョンは欠落し、個別の制度をどう延命するかという目先の議論が多くなる。こうして無自覚のうちに、家族と社会に負担を転嫁する政策が実現してしまう。それは結果として、格差の再生産や世襲化、介護離職や税収低下を招いている」(小熊英二「論壇時評」朝日10/27)。

 少子化や、グローバル化の下での「やせ細る中間層」→格差社会といった課題は先進各国に共通したものだ。問題はそれと向き合って「課題先進国」への道を開こうとするのか、それとも目先の「時間かせぎ」に明け暮れて「衰退途上国」への道を、このまま進んでいくのか。2015年国勢調査の確定値は改めて、私たちがその岐路に立っていることを示している。

【「自分の人生や生活に影響を及ぼす問題について、誰にでも発言する権利が平等にある」を当たり前に】

 衰退途上国と課題先進国、その分岐はなにか。社会を再設計するビジョンや理念は確かに必要だろう。「家族」と「企業」によって支えられることを基本に、そこから「こぼれ落ちた」人を救済するという、旧来の制度設計と政策思想―選別主義―に代わる、普遍主義の政策思想は構築されつつある(本号「囲む会」小川衆院議員、449号藤田氏インタビューを参照)。

「これからの時代は、社会に助けられるべき人と助けるべき人がいるんじゃなくて、みんなが一定の生活保障―最低限の尊厳ある生活保障―を求めているという前提に立ちます。したがって最低限の尊厳ある暮らしを成り立たせる教育、保育、子育て、そして医療、介護、年金については、全ての人々に対して、現物を中心に普遍的な給付を行っていく。そのための負担については、全ての国民が合意形成のもとに負担を拠出していく。そういう社会像を目指すべきである。これが経済社会の変化をとらえた時の唯一の道筋である、という考え方を、これから訴え、浸透させていきたいと思います」(「囲む会」小川衆院議員)。

 「みんなで支えるみんなの社会」という普遍主義的な制度設計のキモは、負担についての国民的合意形成である。そのためには、税は「とられるもの」ではなく、自分たちで社会を作るためだ、という当事者性の回復または創出が不可欠となる。

 税の歴史は立憲主義の歴史とパラレルであり、財政民主主義の主体性は、民主主義や自治の当事者性、主権者性と密接にかかわる。言い換えれば、「税はとられるもの」という感覚は、民主主義や自治に対する消費者的態度と一体のものといえる。ここをどう越えるのか。昨年来語られてきた立憲主義という感性を、憲法や安全保障だけではなく、地べたでの暮らしや自治、身の回りのあんなこと、こんなことからも話し合い、考え続けていく持続的なうねりにする、ということでもある。

 民主主義は出来がいいとはいえない仕組みだが、それでも最悪を避けるためには、今のところ唯一の知恵である。すべてを変える〝魔法の杖〟ではないが(そんなものはない)、現実を少しでもましなものに近づける努力はできる。そんな民主主義を高めるために必要なのは「物申す」行動であり、低めるのは「忖度」だ。

 忖度がはびこれば、「国策に反対するなら国から出て行くべき」、「俺は国のやることに反対しない。だから国が俺の人権を守るのは当たり前だ。だが国に反対している奴らの人権を、なぜ国が守らなければならないんだ」ということが「当たり前」になってしまう。

 面倒を避け、忖度でやり過ごす。そうした消費者民主主義的態度は、今や習慣ともなっている。だからこそ、「自分の人生や生活に影響を及ぼす問題について、誰にでも発言する権利が平等にある」「民主主義のためには、質のよい悪口を言う人が必要だ」(「デモクラシーは仁義である」岡田憲治 角川新書)ということを、暮らしの現場、自治の現場でこそ「当たり前」のものにしていかなければならない。

 そんな民主主義のための立ち振る舞いは、例えばこういうことだろう。

 「通販生活」という買物雑誌がある。この夏号で表紙に「今回ばかりは野党に一票、考えていただけませんか」と掲載した。これに対する読者からの批判に、冬号でこう答えている。批判は大きく「買物カタログに政治を持ち込むな」「両論併記すべき」「左翼になったのか」という三点。

 一点目について、日々の暮らしは政治に直接、影響を受ける。お金儲けだけ考えて政治には口をつむぐ企業にはなりたくない。二点目について、両論併記はこれまでもやってきたが、安倍政権の決め方は両論併記以前の問題と考える。

 三点目。「戦争、まっぴら御免。原発、まっぴら御免。言論圧力、まっぴら御免。沖縄差別、まっぴら御免。通販生活の政治的主張は、ざっとこんなところですが、こんな『まっぴら御免』を左翼だとおっしゃるなら、左翼でけっこうです」。そして最後に「『良質の商品を買いたいだけなのに、政治信条の違いで買えなくなるのが残念』と今後の購読を中止された方には、心からおわびいたします。永年のお買い物、本当にありがとうございました」と。

 忖度と、意見の異なる相手を尊重することとは全く違う。忖度では「強いもの」や「巨大な流れ」を増幅し、同調圧力をさらに強めることになる。その行き着く先は、例えばこういうことだ。
 「~困窮者の生活相談ボランティアに参加した。まるで支払い能力(税金、家賃、食費、ショッピング)のない人間は尊厳を認められていないのかのように力なく折れてしまった困窮者たちを目の前にし、日本の人権とは、払えない人間には認められない特殊な概念ではないかと思った。

 日本の教育の人権課題が知りたくて、法務省の「人権教育・啓発に関する基本計画」の「第4章 人権教育・啓発の推進方策」を読んでみると、ジェンダーや人種差別、高齢者、障害者などのいわゆる「アイデンティティ」課題は組み込まれていても、「貧困」という大項目が抜け落ちていた」(ブレイディみかこ シノドス 2016.9.17)。

 「自分の人生や生活に影響を及ぼす問題について、誰にでも発言する権利が平等にある」という状態が奪われたところでは、「人権」は普遍的な尊厳ではなく、ある人には与えられ、ある人には与えられなくて当然というものになってしまう。ブラックバイトの現場では、ひどい扱いを受けても、自分に責任があると追い込まれた若者が、声を上げられずに泣き寝入りさせられる。過労死した新入社員に対して「残業100時間で過労死とは情けない」というバッシングが浴びせられる。消費者民主主義の忖度が生み出したのは、こういう社会ではないのか。私たちは、こんな社会を次世代に残すのか。

 1948年から53年に中学・高校の教科書として使われた「民主主義」(文部省)はこう述べている。「民主主義を単なる政治のやり方だと思うのは、まちがいである。~略~すべての人間を個人として尊厳な価値を持つものとして取り扱おうとする心、それが民主主義の根本精神である」(西田亮介・編 幻冬舎新書)。

「自分の人生や生活に影響を及ぼす問題について、誰にでも発言する権利が平等にある」ということが当たり前―そんな日常を暮らしの現場、自治の現場で作り出していこう。

(「日本再生」450号)

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囲む会のご案内  「凡庸の善で考え続けるために」

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◆第166回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「《2020年後》にむけて、小池都政とどう向き合うか」

 ゲストスピーカー 酒井大史・都議会議員、中村ひろし・都議会議員

 11月1日(火)午後6時45分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

◆第167回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「パリ協定とCOP22」(仮)

 ゲストスピーカー 明日香壽川・東北大学教授

 12月1日(木)午後6時45分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *温暖化防止の新たな国際条約、パリ協定が発効した。批准に出遅れた日本は今年のCOPに

締約国として参加できず。オブザーバーとして出られるかどうか…というありさま。

国連の核兵器禁止条約にも反対。こちらも条約が発効すれば「唯一の被爆国」とは何なのか

が厳しく問われることになる。日本の国際的な立場はどうなっているのかを考えるために。

◆第168回 東京・戸田代表を囲む会【会員限定】

 「民進党がめざすもの」(仮)

 ゲストスピーカー 大島敦・衆議院議員

 12月6日(火)午後6時30分より

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 同人会員1000円/購読会員2000円

 *民進党代表選挙で前原氏の選対事務局長を務めた大島議員に、「民進党のこれから」について

  お話しいただく。

◆第八回大会 第三回総会

「『時間かせぎ』の政治に対抗しうる『未来への責任』をどう語るか

 ~立憲民主主義と主権者運動の役割」(仮)

 11月13日(日)午前10時より午後6時

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

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◆2016年望年会・東京

 12月23日(金・祝) 午後4時から

 「がんばろう、日本!」国民協議会事務所(市ヶ谷)

 参加費 1500円(予定)

◆関西政経セミナー特別講演&望年会

 12月7日(水) コープイン京都

 ・特別講演会 午後6時より

 「地球環境×エネルギー×民主主義~私たちはどこまで来て、どこへ向かおうとしているか」

 諸富徹・京都大学教授

 会費 1000円

 ・望年会 午後7時より 

 会費 3500円


石津美知子
「がんばろう、日本!」国民協議会

http://www.ganbarou-nippon.ne.jp